恋の方程式

一粒の角砂糖

恋=アイマスク

恋とはなんだろう。私は初恋から二年経って思うのだ。十八歳にもなってこれが分からなくていいものか、と悩んだのだが結論としてその答えは納得できるものではなかった。

その答えとはなんなのか。恋とは何なのか。私はそれを【アイマスク】のようなものだと考えた。なぜアイマスクなのか、私の経験を元に記そうと思う。


そもそもアイマスクがどんなものか知らない人は居ないだろうが簡単に説明すると、アイマスクとは目のマスクである。もっと端的に言えば目隠しのようなものだ。私も寝る際にアイマスクをして、眠気を呼び寄せ、快眠をする。目覚めれば私の寝相の悪さからかもしれないが、アイマスクは目から外れて枕の横に横たわっている。そして私はこのアイマスクこそが恋と同様だと思ったのだ。


時は遡るが、私はどうしようもない恋心を抱いていたことがある。だが最初からどうしようもなかった訳では無い。徐々に大きく重くなってしまったのだ。この心情は、アイマスクをしている時にだんだん眠たくなる感覚と同じであろうと感じたのだ。

深くなる眠りと深くなる想いは止まらないのだと。


そして次の快眠についてだ。過去の私はその恋心を抱く人と付き合うことが出来た。まるで夢を見ているように、浮遊感漂う幸せな日々だったことを明確に覚えている。そしてこれこそがアイマスクをつけて得られる快眠だと考えた。


そして私はこの後別れることとなる。恋をしてその子以外見ることの出来なかった私。その子と夢を見ていた私が、夢から覚める時が来たのだ。これはカーテンから漏れる陽の光がアイマスクという目隠しが取れた私を夢から起こすような物だと。


私は恋とは徐々に深くなり、夢を見て、いつか目覚めるものだと思ったのだ。アイマスクという目隠しが盲目にさせるのだ。何も見えないその空間が眠気という恋心に近しい物の背中を押して、夢を見せてくる。そしていつかは目覚める。これが私が導き出した恋の方程式だ。


だが最初の通り、私はこれに納得をしていない。覚めない夢を見るために私は初恋から歩き出したいと思うのだ。

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恋の方程式 一粒の角砂糖 @kasyuluta

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