1 夫の和也が昇進で東京の本社に戻るのに伴い…への応援コメント
コメント失礼します。
虫では有りませんが上京し、初めて眼にして驚いたのを思い出しました。
大手町のオフィス街、最初はこんな処にも野良猫が居るんだと…。
何か尻尾が細長い?、足が短い?、耳が丸い?、でも体の大きさは随分立派な猫位…?、変な生き物だな…。
「キーッ」と鳴き声上げて消えていった。
「都会のネズミってあんなに大きいんだ」とそう思った頃を思い出しました。
作者からの返信
コメントありがとうございました。
6 その夜を境に、全てが変わった。への応援コメント
こうして見ると、無惨に潰された東京虫さんたちがかわいそうにも思えてきます……。
リアル昆虫が嫌いな身からすると、人間そっくりの東京虫なんか可愛いもんじゃないか!とも思ったのですが、出先で見掛けるくらいならともかく、家の中に潜んでいられるのはやっぱり恐いですね……。生け捕りにして外に逃がしてやることくらいはしますが。
人に見つからず上手に隠れていれば潰されることもなかったでしょうに……。どうしても表に出たかったのかな……。かわいそうに……。
最後は人間よりも虫への情が湧きました。
この作品よりも私自身の頭の方がホラーなのかもしれません。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
この作品、皆さんそれぞれ全然違った読み方をなさっていてびっくりしています。同じ小説の感想とは思えないほど。それが書き手として成功を意味するのか失敗を意味するのかもよく分かりません。ずいぶん変なものを書いちゃったなあという、なんだか不安な気分です。
早希が『虫』を怖がるのは彼女が『人間』(って、どこにも書かなかったかもしれないけど)だからだし、『虫』たちが『人間』を怖がるのは彼らが『虫』だからでしょうね。しかしどちらも虚構の物語の中の存在でしかありませんから、どちらに情が湧いたとしても何ら不思議なことではないと思います。ホラーなのは、「わたしたちはかれらではなく、かれらはわたしたちではない」という構造そのものなのでしょう。
6 その夜を境に、全てが変わった。への応援コメント
昨晩読ませていただきました。
泣きました。すごく苦しい。恐ろしい。ひどい。辛い。悲しい。逃げ出したい。
でもわかります。仕方ないと思います。個人の人生においてはよかったと言っていいのかもしれません。どちらにせよ、わたしたちは生きていかないといけないから。でも悲しい。辛い。
でもそうなんですよね。人間で生まれてきてしまった以上は人間でいるしかない。共存の可能性を考えること自体がおこがましいのだと、頭ではわかっているんです。でも苦しい。悲しい。
そして、この作品はたしかに18歳未満には読ませられないなと思いました。性的な、あるいは残酷な描写や表現以前に、本質的な、明確に制限されていない部分において、子供には読ませられない。少なくとも、10代の頃の自分を思うと、理解できないし(今でも理解しようとしていないかもしれませんが、それ以上に)恐怖としてしか感じられないかもしれません。
すごい作品でした。読ませていただけて良かったです。ありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
なんか、嫌なもの読ませてしまいましたね。高く評価してくださったのは書き手としては嬉しいのですけど、妙な言い方になりますが、ひょっとしたらayaさんはお読みにならないほうがいいんじゃないかなという思いはありました。それこそりっぱな大人のayaさんに「読むな」というのもおかしな話だし、同時に書き手としての立場からすれば、ぜひ読んでいただきたいとも思っていたのですけど。
人間は人間だから、というのは猫村が割と常々思っていることです。人が人の身であることは辛く悲しいです。それを解決することなく、気分を変えることでハッピーエンドに持って行きました。(この「ハッピー」をアイロニーと取るかどうかはおまかせしますが、本人たちが幸せであることに嘘偽りはないと思います。)
今回18禁にしたのは、純粋に、性描写に関する制限や社会通念があるからです。ayaさんが「18歳未満には読ませられない」とおっしゃる意味はよく分かりますが、解かろうが解るまいが、別に読んでいいんじゃないかなというのが猫村の個人的気分です。
とにかく、最後まで読んでいただき、コメントもお寄せいただき、まことにありがとうございました。勇気づけられます。
編集済
6 その夜を境に、全てが変わった。への応援コメント
狸の心が歪んでいるせいでしょうか。本当に恐ろしい作品でした。
久々に、実に久々に、幻想小説を通して現実世界の人間の恐ろしさ、しかし恐ろしくならなければ生きていけない人間というものの業《ごう》――善悪ではない生存そのものとしての業《ごう》――を、まざまざと見せられた気がします。
この作品は明らかに怪奇幻想文学であり、その中でも、かなり高い位置を占める佳品です。
とくに『5』は、父性というものの業《ごう》の描出において近来稀なる怖さであり、『6』の結末も、アイラ・レヴィンの『ローズマリーの赤ちゃん』とはまったく別の意味で、母性という業《ごう》の凄みに慄然としました。
作者からの返信
ありがとうございます。さすがタヌキ様、猫村がなんとなく思っていたことを明瞭に言語化してくださいました。歪んでるなんてことは決してない……と申しますか、たぶん猫村も同じくらい歪んでいるのでおあいこでしょう。
おっしゃるように、普通の人間の普通の営みを、ある特定の角度からの見え方を強調して描いたつもりでした。最近はやりのドイツの哲学者がテレビで話しているのを見ていて、猫村が日々感じたり感じなかったりしている「あの感じ」を『虫』という仕掛けで表現できることにふと気づいたのです。今さらバカらしく聞こえるかもしれませんが、この作品の主題は『人間であること』です。
高い評価をいただきまして、どうもありがとうございます。慣れないパターンのものを書いて心細かったところなので、とてもとても励みになります。
5 「あっ、ああ、かっ…」への応援コメント
赤ん坊を抱いた母親…。
早希さんに感情移入してしまい、わたくしも少し涙を浮かべてしまいました。
表現力が素晴らしすぎます。
6 その夜を境に、全てが変わった。への応援コメント
母性や父性はこんなにも人を変えてしまうのだと…。
素晴らしい作品でした。
わたくし自身も親になり、虫が平気になりました。Gとも戦えるようになりましたし
夏に子供が採ったりしてくるカブトムシやクワガタも平気になりました。
自分の心の変化で世界の見え方は変わるものです。
的外れなコメントかもしれませんが、
なんだか懐かしい気持ちに最後なりました。
ありがとうございました。
作者からの返信
ありがとうございます。心の変化で世界の見え方は変わる。おっしゃるとおりだと思います。変わる前と変わったあとのどちらが正しいかは分かりませんし、どちらが正しいかと問うこと自体が無意味なのかもしれませんね。レビューも頂戴いたしましてありがとうございました。都会的な感覚があるとは自分では思ってもみなかったのでびっくりです。
4 明け方近くに玄関を開けた和也は…への応援コメント
今更ですが、猫村さんの三人称小説って珍しい気がします。「和也」が「夫」にかわり、「夫」が「男」になる表現、三人称じゃないと難しいですよね。
それから、なんていうか、この「自己陶酔」を描けるの、すごいなと思います。少年の表現でも思ったけど、今回はものすごいです…。
すごくリアルで背筋が凍るほど気持ち悪くて、どうして知ってるんだろう、みたいな気持ちになります。苦しい。
性的表現については、かなり否定的な意見を持っているという自覚がある方ですが、この作品においては「18歳未満の閲覧はご遠慮ください」と書いてもいるし、いたずらに扇情的なわけでもないし、作品のコアの部分でありテーマに対して絶対に削れない部分ですし、わたしは気になりませんでした。前回の感想にも追記させていただいたのですが、この作品において感じる「気持ち悪さ」「後味の悪さ」は現実のもので、「虫」の存在によって焦点があっただけなのではないかと思います。
本当になんといっていいのかわからないのですが、登場人物や現実はともかく、焦点をあてた猫村さんと、あてられた物語にはネガティブな感想は持っておりません。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
はい。三人称は操り人形の糸や舞台の書割が見える気がして、読むのは大丈夫だけど、書くのは好きじゃないので滅多に使いません。使わないので下手です。でも今回は普段やらないことをやってみようと思って使ってみました。これでよかったと思います。一人称だと別の作品になってたでしょうね。
「どうして知ってるんだろう」という疑問に答えがあるとすれば、それは「われわれはみんなこんなふうに生きているから」ということになる気がします。みんな、何もかも、分かってるはずなのですけどね…。
性描写については、書き手としては何ら問題ない、何ら恥じることはないと思っています。おっしゃるとおり、これはこの小説のコアですし。ただ運営サイドがどう判断されるかは別の話ですし、個人としては恥ずかしいです。
それにしても、ayaさんの感想はいつも中心を射抜いてきますね。ちゃんと書かなきゃな…。
編集済
4 明け方近くに玄関を開けた和也は…への応援コメント
虫は悪いものなのだろうか?むしろ人間に怯えているではないか…恐ろしいのはむしろ簡単に虫を潰してしまう人間のほうではないだろうか…と、わたくしなりにいろいろ感じながら読ませていただいてます。
ちょうどわたくしが高校生くらいの20年前くらいは表現はもっと自由な時代だったように思います。
昔の携帯小説は年齢制限もあまりなく大胆な表現も多く、
18歳未満でありながらドキドキしながら読んだのが懐かしいです。そういう作品が流行った時代でもありましたし。
今はなかなか規制が厳しすぎのような気さえします。
長文失礼いたしました。
最終回、楽しみにしています。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
こちらでは、KADOKAWA様のサイトをお借りしている以上、運営からの指示があれば当然従いますけど、世の中全体で表現規制が強まっているとしたら息苦しいですね。人種差別や誹謗中傷などは良くないですけど、性表現などは時と場所さえ選べば自由でもいいと思うのですが。
4 明け方近くに玄関を開けた和也は…への応援コメント
猫村さま、ここまで大胆なものをお書きになるのは、大変だったことと思います。
拝読している限り、不快感も性描写もあくまで品行方正、お行儀のいいもので、もっと不快にできるし、倫理感も壊してしまえるし、不潔なものにできるだろう、と思うくらいでした。理解可能な範疇ではないでしょうか。
感情よりも理性が前面に立っている文章のように思えます。
まだまだドン引きされるにはエグさが足りませんし、読者さんへの気遣いや猫村さまの人のよさが文章に滲み出ていますよ。
ホラー作品ですから、これくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
性描写だけは、近頃運営さまも厳しくなったと噂されていますし、書くときには気を遣いますね。
さて、虫が四人も現れるとは……。
いつもの猫村さまなら早希さんも救われるのでしょうが、今回ばかりは分かりませんね。
思う存分大胆に書き抜いていただければ、読み手としては嬉しいです。
最後まで見届けます。
作者からの返信
ご丁寧なコメントありがとうございます。感謝します。
もとより、ワードチョイスや描写において下品なものや汚らしいものを書くつもりはありませんし、ドン引きさせようという意図のものでもありませんので、実はかなり推敲を重ねて言葉を選んだのですが、コメントを拝読するに、コントロールはおおむね意図した通りに利いていたのかなと少し安心しています。
わたしの危惧のひとつは、おっしゃるように、運営サイドの基準をクリアできるかどうかです。そのものずばりの言葉や描写はしていないし、ポルノグラフィ的なものを意図しているわけではないので、そこを汲み取っていただければと思っているのですが……。(正直、ラノベの形をとりつつ、もっとポルノグラフィ的な作品はたくさんあるような……)
それともう一つは、一部の読者様の(ネガティブな)琴線に触れて、他の猫村作品に対しても忌避感や先入観が生じてしまう懸念です。わたしの人となりや作風をよくご存じの方ならば、いかなるスタンスでこれを書いているか察してくださるかもしれませんが、そうでない方にも読んでいただきたいからこそ、広く公開しているわけですから。
しかし、書き手の倫理とは、まず第一に作品に対して誠実であることだろうと思います。お言葉通り、このままやりきっちゃおうと思います。よければ最後までお付き合いくださいませ。
編集済
3 門柱のベルを押すと、芝生の庭の向こうのドアが開いて…への応援コメント
今のところ登場している「男」が一人残らず無神経だな、と思って読んでいたのですが、そうじゃないのかもしれない、とこの回を読んでぞくっとしました。
「東京」が頭につく前から、これが虫なのは「虫」と名付けられてしまったからで、ほんとうに「虫」なのはどっちなのかなとか、さきさんは何ひとつ自分で選ばない(拒絶はあるけれど)のだなとか、いろいろ不安になります。続きが怖いような、逃げ出したくなるような…でも絶対に読みたいです。お待ちしています。
追記:
ご返信ありがとうございます。
あまりポジティブな感想がかけなくて申し訳ないです。ただどうしてもこれだけ言いたくて。
ご自身でおっしゃる通り、確かに気持ちの良い作品ではないと思います。ただその不快感は、作品の不快感ではなく(もちろん猫村さんへの不快感でもなく)、実在している不快感に焦点を合わせた作品、という感じですよね。それも、それを意識的にしっかり、不快なものとして描いてくださってる。良いもの、面白いものとして描かれていたら違った感想に(というか作品そのものがまったく別物に)なっていたと思いますが、何て言ったらいいんでしょう、「こんな不快なものを」という感じではなく、むしろ、「そうなんです」「やっぱりそうですよね」といいたいきもちというか、「それが不快であることを共有」されている感じというか…。
なので、楽しみなのは必ずしも次回作に限らないです。とても怖いし、逃げ出したくなるけれど、たぶん逃げ出したいのは作品からではなく、作品が描かれた背景にある世界の側の方からなので。
作者からの返信
ごめんなさい。今作はもうはっきりと自覚を持って不快なものを書いています…。最後はさらに不快な、ここまで読んでくださった方が投げ出すようなものにしたいと思いつつ執筆中です。最終話がどんなにひどくても、猫村の人格までは否定せずに次回作を楽しみにしていただければ幸甚です。
編集済
3 門柱のベルを押すと、芝生の庭の向こうのドアが開いて…への応援コメント
完結してから★三つにしようと思っていたのですが、毎回毎回ゾクゾク感が増幅しておりまして……。
今後の展開や結末に関わらず、これはすでに立派な怪奇幻想文学です。
作者からの返信
ありがとうございます!
自分でも何をやってるのかよくわかっていなかったので、他ならぬバニラダヌキ様に「怪奇幻想文学」と銘打っていただけると心強いです。最終回がご期待に沿えるかどうか分かりませんが、よろしければお付き合いください。
2 二度目は、地下鉄の駅だった。への応援コメント
猫村先生の文章好きです。
どんな虫が出てくるのか…続きが楽しみです。
作者からの返信
ありがとうございます! 先生なんて恥ずかしいですけど文章を気にいっていただけたなら嬉しいです。
2 二度目は、地下鉄の駅だった。への応援コメント
男の人に潰されていく虫。虫を潰した男の人たちの視線。
何か意味ありげに思えますね。
虫の存在、恐いです……。
作者からの返信
なんか、こんなの読んでいただいてすみません……て気持ちです…。
6 その夜を境に、全てが変わった。への応援コメント
拝読させていただきました。
最初は人の形をした虫が殺されるだけのスプラッター作品なのかと思って読みましたが、読んでみたら全然違く、奥が深く、作品に引き込まれました。
すごくいい作品だと思いました。
(すいません、もっともっと色々と書きたかったのですが、私の感想が下手すぎてうまく書けませんでした)
作者からの返信
とんでもないです。「奥が深い」と評価していただき、とてもうれしいです。自分でも、どうしてこういうものを書こうと思ったのか、よく分からないのですが、なにかを読み取っていただけたのだとすれば、大変ありがたいことです。
コメントだけでなく、レビューまでいただきまして、どうもありがとうございました。励みになります。