第2話
カリオストロの城に向かう。
非日常は潜在意識を助けるだろうか。
曲がりくねった坂道をただただ走る。
まだ夏の名残りの緑と少し冷たい風のおかげだな、この感じ。
あーだこーだ思考を巡らせない時間はいつぶりだろう。
さすがに黄色はなかった。
少し奮発して借りたフィアット500。
坂道を走りながら雲に近づきながら本当にたどり着きそうな気になる。
FMの音楽とDJのくだらないおしゃべりは、なんて心地いいんだろう。
テレビから流れてくる言葉は意図せず心に突き刺ささり、じわじわと心の中のたくさんの色という色をただ1色に塗り替えてしまった。
あの人に教えて貰ったんだ。
ラジオは癒しだよ。時には逃げるんだよ。
あの人の笑顔は最高だった。
いつも。
目指す城まで、あとどのくらいだろう。
別荘 みずのやどり @wanichan
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