日本断罪
まっさまさ
日本断罪
(There is an English sentence behind the Japanese sentence. but, not of all. Sorry)
たまたま現地にAFP記者がいた。
通常、日本に駐在する外国プレスはいない。極東のプレス拠点は香港だ。現在世界規模のプレスで日本に興味を持っているところはない。日本の記事は「相互配信」という形で、日本のメディアから世界のそれぞれの契約先プレスに配信されている。なので、日本政府や役人やメディアに都合の悪いこと、つまり人権や民主主義や法治に関することなどでは基本的に配信しない。日本人達には、何が危険なのかすらわからないので基本的にその3つに関しては国外に出してはいけないと決めている。国内メディア業界の暗黙の密約だ。
AFPは契約記者が多い。記事をAFPに売り込んで稼ぐ。しかもAFPは文化系が強い。文明系と呼んでも良い。
一方、彼らは、経済などは詐欺のようなものだとわかっているので、彼らフランス人たちには興味は薄い。
で、その現地にたまたま居たAFP記者はオタクだったから、たまに日本に来ちゃアキバの冥途のお店で一服してから、いろいろ仕入れていくのだ。
英語圏の人間と違い、彼は母国語以外にも結構多く話せる。海外に出る欧州人は言語を覚えるのを好きな者が多い。言語は重要な文化の一つで、それを習得できるとそこの文化により深く触れ合うことができる。
そのAFP記者も例外ではなく、英語、ロシア語、スワヒリ語などペラペラ、日本語はまだ片言だった。
瀬能明と会ったのは偶然。記者は瀬能の視界の隅から近づき話しかけた、片言の日本語で。
話しかけられた瀬能は右手の銃をベルトに挟み込み左手のショットガンを背負い、ジャケットのポケットから手榴弾を取り出し、ぽいぽいといくつか投げ入れた。機動隊らが隠れている所全てに。爆発を見るまでもなく振り返り、記者に返事した、英語で。
AFP記者はカードを見せ、名乗った。瀬能は彼の名を呼ぶことにしたアランと。
バイクに2人乗りで、瀬能はガード裏の方に行く。瀬能が戦ってきた場所の多くは、路上カメラや周囲の店舗のカメラが全て破壊されているか、残されたそれは内部のもので路上にまで届かない。その場所の破壊の少ない喫茶店に入る。誰もいないが瀬能は勝手にコーヒーを入れる、2つ。
各々ひっくりかえっていた椅子を戻し座り、落ち着くとタバコに火をつける、その前にアランに目で問う「いいか?」。アランはわずかに頷く。
アランが先程聞いた瀬能の英語はきれいなブリテッシュイングリッシュに聞こえた。こんな辺境の蛮族の国と呼ばれている法も民主主義も人権もまともに理解できていない地帯で、そんな者がいるとは聞いたことがない。ここでは皆底辺のことばである米語を使っているのだ。アメリカを崇拝し、アメリカこそが世界だと信じ込んでいる、ここの住民たちは。(アランには、そのような日本人達の、つまり、つい数十年前に自国に大虐殺を働いた国に対してそうできる神経を信じられないし理解など全く出来ない)
なので、もしかしたら聞き間違いなのか?とも思っていた。
瀬能が口を開いた。やはり同じ流暢な上流英語だった。
瀬能は合理的だ。英語は必要だと思っていたので早めに習得すべきだと考え、語学学校に通って習得した。その際、どうせ英語を習うなら、最上級の英語を習っておくべきだろう、どのような場面でも問題ないのだから、と。
英国大使館関係の語学学校を終えたが、瀬能の勘が「まだだ」と言っている。確かに教師はそれほど上流そうでもないし、態度も下品なものが多かった。女はヒスだし。なので、英国まで言って集中的にやってきた。王族関係まで使えますよ、と太鼓判押されるまでに。
そして、言語はとてもおもしろいもので、その言語を使用中はその言語用に性格も変わる。
ざっくばらんな日本語で話すときはざっくばらんな性格になっているが、とびっきりきちんとした英語を話すときは性格もなぜかとてもキチンとなる。言語の魔術だ。
なので、AFP記者アランには瀬能がとてもきちんとした紳士然と映っている。
アランは理解した。この、人権・法・民主主義の概念など全く理解できない蛮族の社会で、瀬能だけが文明人として生きてきた。しかしこの野蛮な社会にとうとうブチ切れた、ということなのだと。
アランは事細かく瀬能に質問し、瀬能はアランが納得するまで一つ一つ説明した。
ほぼ1時間語、アランと瀬能は別れ、アランは香港へ、瀬能は再び戦場に戻った。
3日後、
アランは瀬能と別れた後、空港に向かう前に戦場の写真をいくつか撮ったのだろう、記事に載っていた。
記事内容は、瀬能の言い分全て。
そして、日本開国以来戦前から今日まで、日本の国内外における人権侵害、人権無視、人権の無理解、形だけの民主主義、形だけの法、民主主義形態の恣意的運用でその精神から全く外れての運用、法も制定もいい加減だが、その運用が封建時代のそれよりも恣意的どころか気分で運用さてている。
しかもそのやり方が社会一般でも同様で、よって人権などかけらも見えない。
だから毎日子供がいじめによって自殺していく最悪の国家・社会なのだ。と結論付けている。
そして参考として、過去の様々なケースを紹介している。うち一つは、全世界コロナパンデミック時、日本は国内での検査をほぼ全く意図的に行わず、国内に蔓延させた。このようなケースは世界で2カ国だけだった。日本人のみならず、日本国内在住外国人たちも多くが被害に遭った。
アランの記事の中で日本国に最悪だったのはその記事の続編。東電核テロで、主犯である現首相と当時東電会長社長が全く罰されず、クビにもされず、法廷でも無罪にされた、ということ。更に、事実上、核テロ被害は縮小しておらず、実質上意図的拡散さえされており、核汚染は未だに世界に垂れ流しとなっているということを暴露していることだ。
コロナを最後に世界は日本や日本人達がどうなろうと「もう知ったこっちゃねーよ」と見放したが、これだけは容認できることではない。
今まで世界の大国は「核事故の国際的被害はお互い様にしておこう」という暗黙の了解があった。でもそれは当事者国が良心的に被害制圧に努力した場合を大前提としている。それまで各国は日本が努力をしていたと思いこんでいたのだった。しかし今アランが「そうではない!」と暴露した。
そして、アランは「日本人は金を少しでも失うのが辛いのだ」というサジェスチョンをしてその核テロ被害の項目を終えていた。
つまり、世界は「日本は賠償請求されるのが一番堪える」、と知った。
今までは世界各国の常識として、日本の首相相手に持ち上げればいくらでもお土産を出してきた。自国日本の借金を雪だるまに増やしても外国に大盤振る舞いしてきた。その半分は日本の財界に還元され、首相に還元されるのだが、それは世界の常識「対日本常識」になっていた。
だが、
今後はそんな面倒なことをしないでいいのだ。大威張りで「賠償請求」していけばいい。日本が東電核テロ汚染を完全にシャットアウトするまで続くのだ。つまりエンドレス。
日本の支配層達は、そうなる前に「日本の資産を全て盗み切る」と決め、311直後から、正しく言えば311が計画されてから以降の政策を推進してきている、と、アランの続編で書いている。311が意図的に起こされたと疑問を提示。
日本人というものは、常になんにでも影で文句を言い、自分側より弱く、自分らの意見に従わない者には表から裏から嫌がらせはするが、そんな日本人達は、絶対に「お上に対して、全面的対決をしない」、できないのだ、習性だ。
なので、今までもそうだったし、これからも更に支配層は一般人たちから搾り取ることを厳しくしていくだろう。だが、日本は打出の小槌「赤字国債」「特別会計」を持っている。勿論普通の国にしたら違法もいいところだが、無法の蛮族なので気にすることはない。なので世界は日本が起こした核テロ被害にいくらでも要求するがいい。
要求に応えなければ国連で決議する。反対する国は無いだろう。今更日本がいくつかの国を籠絡しようとしても、それに応える国はない。世界を裏切って日本のみに付く国はない。
更に、世界にある日本国資産、日本国の重鎮や過去重鎮だった者達の資産の差し押さえと没収をまず最初に。
そこで知らしめるのだ、「逃げるさきなど無い」と。
自国をこれほど裏切った者たちが、これほど大量に発生したことなんぞ、人類史上かってなかった。日本は、日本人は本当に人間なのか?
続編はそれで終えていた。
続編記事の翌々日、
世界中のプレスが日本に入った。主要国の先遣軍が勝手に日本に上陸した。
続編記事を読んですぐに記者派遣決定した各プレス。
同様に即時出発できる分だけでもいいからすぐに出せ!と決めた各国軍。陣取りゲームになることはすぐに理解できたのだ。世界は日本政府が日本をコントロールすることを拒否することが明確だからだ。のろまながらも国連はアランの記事公表後、すぐに動き出した。
その情報は即時各国にリークされ、大航海時代以来の、早いものがち陣取りゲームが始まった。国連が軍を出すことになるととても時間がかかり費用がかかるからだ。
日本は狭く平地が少ない使いにくい土地だが、極東の太平洋に面している。裏で中国とロシアの大洋進出を抑えている重要な場所である。少なくとも、中国、アメリカは必死だろう。ロシアもできれば北海道位欲しいだろう。
欧州各国は「核汚染地など・・」と政府は消極的だが、CIAと米軍支配下にあるNATOの常備軍に所属している軍は日本急襲を強制された。
ほどなく、東京の主要ビルはそれぞれの軍に接収され、各地の空港、港がある自衛隊基地も各国軍に接収され、ある基地には2カ国合同になっていたり。
勿論何も聞かされていない基地司令など何も出来ず、抵抗もできず、全隊員と基地外に押し出された。
瀬能明は小さいとこから頭が良かった。聡明なのだ。聡明すぎで他の者と話にならないことも多い。
中学校の頃の逸話がある。友人が瀬能にわからない数学の問題を解説してくれと頼んだ。瀬能はその問題を見た途端答えを言った。
友人は「その間を説明してくれ、中間式は?」と問うと、
「君、1+1は?」
「2だ」
「その中間式は?」
「無いに決まっているだろう!!」
「それと一緒だ。この程度の問題なら見た途端答えが浮かんでくる」と。
だから瀬能は、相手がどのくらい「わかっていないのか?」がよくわからないのだ。
瀬能にそこまで教えてくれる友人などできる社会ではなかった。
そういう瀬能に親しくしてあげようと近づく者たちはことごとくいじめの標的になり、先生すらそれに協力していた。
優秀な者に対する僻み、というのは日本人社会にとって異常に強いのが普通だ。
その「異物」を排除するのは、社会として当然だと日本人達は決めつけているのだ。
それでも瀬能は気にもしなかった、歯牙にもかけなかった。「そういうのが普通なのだろう」と思っていた。物心つき始めた頃から、親兄弟からも同様なことをされているから、不思議でもなかったのだ。
中学になって、授業で「法」や「人権」や「民主主義」を習った時、「なぜこの国ではそれを使わないのだろう」と不思議になった。その頃にはもう客観視できた瀬能にとっては、日本では法や民主主義は使われておらず、人権意識もどこにも見当たらなかったのだ。表面上、形式上の一部を除いて。
親兄弟から完全に無視されている瀬能は、ゴミ箱から雑誌を集めたり、ゴミ捨て場に違法投棄された家電製品を拾って直してきたり、などで小銭を稼いで安いジャンクノートパソコンを買い、直し改造し、プログラムの勉強を始め、程なく使えるようになり、そのまま請負を始め、中学終わりには自分で高校学費を稼ぎ終わっていた。
親兄弟には「お前に使う金は無ぇ!」と言われていたからだ。「うちは貧乏なんだな」と瀬能は思っただけだった。だから自分で稼いだ。国立大付属高校に入学し、便利なところに部屋を借りた。
勉強は不得手だった。問題文が不明瞭で、どこを引っ掛けようとしているかわかるので出題者の言うところの正解はわかるのだが、そのわざと不明瞭にする意味が理解できないので嫌いだった。
だが、テストではほぼ満点近くとる。満点にしないのは僻みや妬みを避けるためだった。更に言うと、国語の読解など、瀬能に言わせりゃ正答はでたらめこじつけでしかなかったし、更に、使われている日本語もかなりおかしい。ただ、点数をとるために出題者の性格を読み、出題者が正答とするものを見つけるゲームと見ていただけだ。
瀬能は知能が高いため、様々なことに興味を持つ。人文科学、民俗学につうずるモノも同様。
中学の英語で十分に外国で通じると思った瀬能は、高1の夏休みに海外に出た。
日本語が通じてしまうところは避ける。英語が通じる場所。独自の言語があるところ、できれば独自の文字も。これはその地域の文化の独立性に関連するからだ。白人文化に依存しすぎると、独自文化が少なくなってしまっている、もしくは大きく変質してしまっているだろうからだ。折角なのだから、独自文化の土地を訪問したい。
できればそこの言語も少しは習得してみたいのだ。独自文字がある方が発音を正確に覚えやすい。
候補に上がったのは、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマー、バングラデッシュ、インド、ネパール、ブータン、スリランカ。
安全面でラオスにしたかったが、タイに入ってタイを少し見てからラオスに行こうと決めた。
寒くないので荷物は少ない。現地調達も安く容易だというので、必要最小限にした。勿論仕事をしながら旅をするので、ノーパソも持っていく。海外から仕事場サーバーアクセス容認はもらった。日本人のセキュリテイ概念では、通常は海外からのアクセスはしないが、どうしても仕事を休まれては困るというので、それを条件にした。もともと客先が官公庁だったが、流石にまずいので、瀬能を民間顧客担当にし、優秀なの3人を瀬能がしていた仕事につかせたという。3人前の仕事をしていたわけだというのに、瀬能は何も思わなかった。例えば「他の奴らは思ったより使えないのだな」等の”感情”は無意味なものだと理解しているからだろう。子供ころから家庭内、学校、などいたることろで強制的に訓練をさせられた、と言ってもよいかもしれない。
多分、瀬能は生まれて初めて興奮ということをしたのだろう。自分が興奮状態にある、「こういう感覚が興奮状態というのか!」と初めて思った。
それは航空機を降り、イミグレーションを越え、カスタムを通り過ぎ、外に出た=国内に入った、ときから徐々に始まっていた。
空気が違う、、、いや、暑さとかではなく、そこにいる者たちが醸し出す雰囲気が、日本の日本人達だけで作り出しているそれ、もしくは日本の空港のように日本人が中心となって作り出しているそれらと全く違う。
タクシーでスクンビット通りの予約した宿に。
近くにスーパーや市場や寺、学校があるのだ。
食事は、こういうものだと認識すれば、家や給食よりうまいのが多い。やはり客が多いところの料理はうまい。
近くの食堂や商店の者たちは、英語は片言だけだった。入国以降わからないことだらけだったが、聞けば、相手がわかれば答えてくれた。だから積極的に行けた。
翌日から、スーパー、市場、を見て回った。文字も少し勉強してきたので、物の名前くらいは読めた。
合間に、空いている時間帯の食堂で冷たいジュースなどを飲みながら、店員(オーナー一家?)と話をするが、やはり英語は片言のみ。なので途中から現地語に切り替えた、瀬能は片言しか覚えてきていないが。それでも、それから学校や寺などを回ったりし多くの人と話をしていれば、瀬能の本領発揮で、1週間でそこそこ話せるようになった。
文字を先にやっていたのが大きかった。文字を書いてもらえば正確な発音に近い発音をでき、現地人たちに驚かれ、更に親身になって教えてくれたのだ。宿に帰ってから2時間程度の復習、次の日に使う文の予習1−2時間を毎日やっていれば、瀬能でなくともそこそこいくのだ。
なにより、こっちの人たちは「急いでいない」のが良い。
お座なりで済ますことも無い訳じゃ無いが、見ていると「お座なりで済ます」は多分「知らないこと」だからなだけで、急いでいるとか軽く見ているとかではない気がした。そもそも急いでいるときは話しかけてもあまり返答しない。忙しい、を体で表しすのがこっちの流儀のようだった。
聞く人によって答えが違うことがあると聞いていたので、不安なときは複数から聞いた。
いろいろモノなどを見るもの興味深いが、なによりヒトを見るのがとても興味深かった。全然違うのだから。
しかも、現地人のみならず、ここはアジア最大の外国人が来る街。宿のロビーで飲み物を飲んでいると、一人でいる白人やらが話しかけてくる。慣れると瀬能から話しかけることもするようになった。日本人のように「知人でもないのに何話しかけてくるの?」と怪訝な顔をしないのだ。
話しかけることはおかしいことではない、ということが世界常識なのだろう、と初めて瀬能はここで知った。
見るだけよりは話しかける、会話をするほうがよほど実りある。
面白すぎて、バンコクに2週間滞在してしまった。そして同じ宿の者たちから多くの土地の情報を一方的にもらっていた。クールに見えるくせに何も知らない瀬能をバックパッカー達は面白がっていろいろ教えたのも大きい。「島に行こう」と瀬能は決めていた。
南に行くバスのターミナルまで移動し、バスチケットを買い、時間が来たらバスに乗る。夕方のバスで、翌昼島に付くという。
コサムイ。サムイという島、”コ”が島の意味らしい。桟橋から歩いていける場所に宿を取る。ここはバンガロー形式が多いが、ホテル形式のにした。仕事もするからな。
バイクを借りられるらしい。バイクの免許を持っていないが大丈夫だろうか?現地語でホテルの従業員に聞いたら、免許がいらない電動バイクがあるらしい。ホテルで貸し出しているので借りた。日本では電動バイクも免許いるのに?と思ったが、バックパッカー達との話しのついでに聞いてみると、ほとんど「ナンバーも免許もいらない。自転車の延長だ。」とのことだった。
海ではシュノーケルセットを借り、シュノーケリングをやった。もともと泳げなかったが、足ヒレまでのセットをつけると、何時間も遊んでいられる気がした。疲れるから2時間くらいでやめたが、背中が真っ赤に焼けていた。ホテルの従業員が「タイガーバーム塗ると、すっげー痛いけどかなり速く良くなる」というので試したが、そのとおり、すっげー痛かったが、痛いだけで、30分もすればひいていき、よるはうつ伏せで普通に眠ることができた。
うとうとしながら、未だに興奮が続いているんだなぁ、、と今更ながらに自覚していた瀬能だった。
電動バイクでガレ場を、あるときはバイクを押しながら登っていき、やっと島の山の頂上。反対側に少し行ったら道路があった。
あの苦労はなんだったんだ?というのも人生初経験だと思う。
山の頂上付近の見晴らしのいいところの小屋が休憩所で、食事も出していた。そこで食べた食事は質素だったが、とてもうまく感じられた。苦労の果て+眺めがとても良い、からだろうか。
あとから見たら、裏に、多くの茶色っぽい鶏がそこいらをついばんでいた。地鶏。これも美味さの大きな要素だったんだな。
2日に一度はそこで昼を食べるようになっていた。ちなみに下界でも注意してみていたら、そこここで鶏を放し飼いにしていた。放し飼いは一般的みたいだった。
この島にはいついている白人も多い。タイ人と結婚している様子。で、多くは店をやっている。特にイタリア人のがうまい。島の奥のほうにぽつんとあるその店のパスタがすごく美味いので2日に一度は夕食はそこにしている。
日本のパスタって、パスタじゃないよな?あれ日本食だよな、と思った。
あと、ピザも。日本のとアメリカのは、、、具パン?
ドイツ料理は、、まぁ美味いんだが、やっぱビール飲めるようになってからじゃないと、本格的旨さがわからんだろうなぁ、と思った。
市場や、夜市なども面白く、うまいものにも事欠かなかった。
なんだろう?食べ物は質素なのが多いが、本物の「食い物」って、こういうものだったんだな、と思えた。昔の日本、多分昭和の日本なんかもこんなだったのではないだろうか?それとも、日本は昔でも日本で、こうではなかく、今のような感じでものだけが昔のものだったのだろうか?
その後、また宿で他のツーリストたちからいろいろ情報を得て、少し南に下りマレーに入り、ペナン島。「こんなもんか」とペナンから国際列車でバンコクに戻る。2等エアコン寝台、十分に快適だった。列車での国境通過。駅に着く毎に来る物売り、列車の食堂車からの出前。昼頃にバンコク・フアランポーン駅に到着。タイムテーブルを気にしたらいけない。駅近くにある中華街の宿に泊まる。
中華街だけではなく、問屋街もひっついていくつもあった。布、服、装飾品、電気部品、楽器、などなどの店・問屋が並んだ地域がひっついているのだ。迷うどころではないので、何度も大通りに出て居場所を把握しなければならない。海外からもかなり買い付けに来ている。アジアはもとよりアラブ圏、白人達(欧州?)。混沌地帯。
翌々日、ラオス国境付近まで夜行寝台で行く。やはり二等寝台。乾季だと北部や東北部に行くときはノンエアコンでも気持ちいいらしい。卒業したら乾季にも来てみたいものだ。
「The大地」みたいな景色が続き、翌朝にはノーンカーイという国境の町。乗り合いトラックで国境イミグレまで。イミグレ出たら、バスがあるのでチケット買ってラオス側イミグレまでそのバスで。ラオス側イミグレで出たらバスで市内へ。短期ならビザ不要は便利。タイからマレーのように思い立ったら行けるのだ。
ゲストハウスが多く集まる通りに泊まる。
ロシア人若者が多くいるようだ。タイよりも安いからじゃないか?と他の白人は言っていた。ロシアの若者は西側の若者たちより予算が厳しい旅をしているのだそうだ。
瀬能は思った、日本に帰国したらロシア語もやってみようと。興味深い者が多かったのだ。
ラオスの首都ビエンチャンはなかなか広く、でも旅行者が集まるところは限られている様子だった。
山の国というほどでもないが、内陸の国なのバンコクより雨が多いように思える。観光というより宿のある付近や市場などをうろついて終わりにしようと決めた。
4日後、タイ、ノーンカーイに戻り、夕方の列車に席があったのでそのままバンコクに戻る。
日本への飛行機は、あと3日後だった。
二学期が始まった。
なんだろう?この感じ、、、
なんで俺はこんなところにいるんだろう?感。
かといって、海外では旅行だった。生活ではないのだ。生活しようと思えばできるだろう、外人だって働くことのできる職種等あるはずだ。
学校もそこそこに、仕事の合間にネットで海外での就職のことを調べてみる。
瀬能は超有名国立大を卒業、国家上級合格していたため公務員、官僚になるべく進んだ。
が、聡明な者に対する迫害は今までの比ではなかった。配属初日、自分の机に付く前に、倉庫整理を言いつけられた。そしてそれから連日、幾日が経ったろう?帰宅どころか仮眠さえ許されず、仕事を一緒にやるという名目での監視が代わる代わる瀬能が寝ないように監視していた。食事も無く、水はトイレに連れて行かれたときに蛇口から飲むのみ。シャワーもあびれず、着替えもできず、ぶっ倒れても放置された。気がついて起き上がれば、再度虐待の続きだ。
その間に怪文書を省内に回覧され、省建物内全てが瀬能虐待に加担していた。皆「わかって」やっているのだ。虐待の一環としての怪文書や、冤罪セクハラの噂話、一度も着いたことの無い自分の机の中に誰かの私物をいれられての「窃盗」冤罪、などなど。みな、優秀な新人を追い出すための虐待だとわかって、その全てがやらせだとわかっている上で、瀬能が犯罪者だと言っているのだ。虐待加担どころか共犯者たちだった。
とうとう泡を吹いて倒れ、タクシーに放り込まれ、ウンチャンには実家の住所を伝えられ、嫌がるウンチャンを公務員の権力で脅して送らせた。
通常であれば、被害者が家に帰り、安心して寝具に入り、そのまま永遠に起きてこないで「過労死亡」とされる。労災も認定されないで遺族は泣き寝入り。これが一般的な結果だ。
しかし、瀬能の実家は瀬能にとっては危険地帯だ。瀬能がアパートに住み始めてから、瀬能は実家が自分にとって一、二の危険地帯だと知った。だからそんなとこに寝ていて安心できるわけがない。
実家でも嫌がったが、瀬能に勝った気になれた家人達は、この際に恩を売ろうと、形だけは面倒見た。枕元にカップ麺、でもポットもお湯も無し。そういった仕打ち。水すら出していなかった。
瀬能はどうにか立ち上がれるようになると、家人にも告げずに自分のアパートに戻った。
瀬能はシャワーを浴び、体重が半分に減った体のためにバナナから始めて、徐々に固形物が食えるようにしていった。その間に虐待に打てる手を探った。日本国内ではまず勝てない、という結論。では世界に訴え出たら?
世界の先進国内では、日本は法治国家ではない、というのが法先進国の国際的法律関係者常識になっているという。だから日本人たちによる人権無視の社会は当然だという認識。自国国民に被害がなければ対応しないと。
世界各国は基本的に
「めんどっくせーから無視」
が、一般的な日本や日本人への対応らしい。
AP記者やBBCなどへもメールを送って聞いてみた。双方とも丁寧に返事をくれた。AP記者は「日本のそのような状況は世界は認識している。日本人達自体がそれを選んでいるので、我々は何もしない。もし日本人達皆が人権や民主主義を得るために戦い始めれば、我々も考えるだろう。しかし日本人達は今の日本社会と戦うことをしないし、したことはないし、これからもしないだろう。同じ人類としてとても残念だが、日本だけは特別なのだと、そう我々人類は思っている」と。
BBCは何人かで話し合ったことをまとめて送ってくれた。「日本国籍で日本国内での訴訟では勝ち目はないだろう。中国で共産党幹部相手にしたり北朝鮮で首領右腕相手に訴訟するほうが勝てる可能性高いくらいだ。なのですぐにアメリカ人と結婚し、夫婦名義でアメリカで訴訟を起こすのが現状ベストだと言える。だが、勝って巨額の請求権を得ても、日本人達は払わないだろう。よって、現実的には打つ手が無いのではないか、というのが我々の結論だ。」。
瀬能はアメリカに渡った、訓練を受けに。
訓練が終わったのは1年後だった。必要な訓練を全て十分に得た。成果確認の実技もダーイシュ相手に行った。
かなりの散財だったが、高校大学と相当貯蓄できていたので痛くもない。
教官たちから紹介を受け、日本帰国後、日本の中国系に連絡をとった。受け取ったのは3ヶ月後。2トンパネルトラック満載だった。2ヶ月前からレンタル倉庫、40フィートコンテナ1本借りていたので、そこを倉庫兼作業場とした。
準備が整ったのは、受け取ってから3ヶ月後。
というか、日時が決まっていたので、それを待ったというのが正しい。
仕事始め。大手町。
瀬能が数日居た省のビルは、一階爆発後、流し込まれたローリーの内容物によって地下から盛大に燃え上がり、ビル一本見事に焼きあがった。
他の省のビルは、これも同時に1・2階の更に盛大な爆発後、半数ほどが倒壊した。
警視庁ビルは、数十キロ離れた場所から数十発のミサイル攻撃を受け、瓦礫と化した。
最高裁は外見は何も被害を受けておらず、しかし、建物内部には有毒ガスが充満していた。なぜか全ての自動ドア、手動ドアは開かず、内部の者たちは逃げ遅れた。
瀬能の資力だけでは到底務まらなかったミッションだ。だが、瀬能の計画を聴き、援助を申し出た者たちは少なくなかった。皆被害者やその家族達だった。勿論日本人ではない。
その道のプロを何人も集められたのも、彼ら支援者達のおかげだ。ビル倒壊、ガス、ミサイルなど、瀬能には到底無理だった。
各国先遣隊と同時に乗り込んできたのが、アランが案内してきた支援者本人達だ。予想を遥かに超える成果をもたらした瀬能に一度は会いたいと。彼らは国連の派遣団一員となっていた。それほどの者達、そんなことができてしまう者達やその家族を平気で何人もを「激しく憎まれる」敵にまわしていた日本人達というのもすごいものだ、とアランは彼らに会った時に思ったものだ。
先遣隊の国連軍は日本の機動隊とその支援自衛隊部隊を鎮圧しようとしたが、激しく抵抗されたため仕方がなく殲滅した。結局国連軍側には怪我人一人すらでなかったが、日本側は全滅。日本人は弱い者いじめは得意だが、同等相手の戦いや「戦闘」はとてもとても苦手ならしい。「我が国の子供のほうがマシな戦闘をする」とは国連軍の兵士。「ダーイシュ子供兵士は、日本兵100人分くらいあるんじゃないか?」と別の兵士。ちなみに瀬能は一人でダーイシュ小隊を殲滅できている。
昔、自衛隊がスーダンに駐留していた。その場所は周囲に幾つかの国の派遣軍駐屯地があり、自衛隊はそれらに守られる形で駐屯していた。「お客様」扱いだった。が、周囲の他国駐屯地が一斉に襲撃された時、自衛隊駐屯地も襲撃された。他国基地よりも規模の低い攻撃であったのに、かなりの死者を出した。他国基地が先に奇襲を受けたのにその攻撃音でも警戒をろくにせず、というか、警戒のしかたもろくに知らず対応ができなかった、というのが実情だった。
戦死者は全て「自殺」扱いにされたあの件だ。
あの件で、世界各国の軍関係者は密かに、日本の自衛隊は「軍どころか警察より使えねぇ、幼稚園児並」と評価が固定された。
薬でいかれたダーイシュ子供兵士のほうが戦闘は万倍優秀なのは、わかっていたことだった。
勿論、世界のまともな知識人以上の者達なら当然知っていることだが、、ダーイシュはCIAのによって作られたテロ組織であり、世界のテロ組織を傘下におさめて好き勝手に使っているのがCIAだ。テロ資質の者達を集めるのが上手いのは当然だ。当然薬物はCIA支配下の南米製。
瀬能はアランに引き取られた。そして瀬能は支援者達に合流した。瀬能の名は、彼らによって国連派遣団の一員に前もって登録されていた。
まず各国の意見が一致したのは「日本人を日本から出さない。世界に拡散させない」だ。
次に「東電核テロ被害の早急なる対処」。東北に上陸し、南北=北海道と東北を押さえたロシアが主に担当することになった。世界で唯一経験のある国なので、効果は上がるだろう。
北陸から山陰の裏日本と九州の一部を押さえた中国も、事故現場処理に協力するという。経験を積みたいのだろう。ロシアは中国にはそれらの経験を出し惜しみせずに教えるだろう。
日本全土に拡散された各汚染に対しては、占領各国は消極的だ。自軍専有地内だけ、つまり自国民だけ最小限の被害に抑えたい、と。当然だろう。日本人には今までと変わらないわけなのだから。今まで日本人達は好き好んで核汚染物質を食べてきたのだから。汚染地域に住んでいたのだから。それに対し何も戦ってこなかったのだから。
日本人の言う「戦う」と世界基準のそれとでは天と地の差があることを日本人達は理解拒否していた。
瀬能は「もし、中国が同様のことになったら、どうなるのだろうか?」とふと思った。中国、朝鮮(南北)、日本はとても似ていて、極東3兄弟と呼ばれる。特に日本と朝鮮は双子同様に思われている。実際言葉が違うだけとしかみえない。日本の機動隊員の殆どは朝鮮人か中国人顔だ。彼らが海外に出たら、コリアンかチャイニーズと言われるだろう、本人が日本人といくらいっても嘘だと思われるくらい本場顔だ。
ただ、「歴史をみれば、中国は日本みたいになならんだろうな。」と思った。
占領に関し、その中国は貪欲だった。軍事基地以外にも工業化地域を設けるつもりだと。自国民の核汚染被害を考慮していない様子だ。「日本人を使ってやるんだから、経済的にも元日本地域に貢献するだろう」と。
各国反対は無い。軍事基地、広大な演習場、それさえ数カ所あれば良い。というスタンスだ。
苦虫を口いっぱいにほうばったような顔がアメリカ人達。アメリカが太平洋を支配していたのに、ロシアと中国の足がかりができてしまった。これからその2カ国をどう邪魔していけば良いのか?頭が痛いばかりだ。
意外なのが朝鮮。南北ともに対馬、九州の一部、沖縄の小島を押さえただけだ。小部隊いくつかだけしか使わなかったので、もともとそれだけを狙ったのだろう。
占領初期、日本海側で占領合戦がおきれば、中国、ロシア、朝鮮(南北)が戦闘を起こすだろう、と危惧する者も少なくなかった。が、結局「早いものがち」で行われた。
中国ーロシア、中国ー北、ロシアー南、のトップが即時話を付けたようだった。さすが西側以外だと行動の速さが段違いだと瀬能もアランも驚嘆した。
沖縄本島は独立した。アランの追加記事が出た直後、中国側から沖縄に打診。即時回答を強要した。待つ時間などなかったのだから。沖縄も「占領下になるより独立」と選ぶしかなかったのだが、それまで日本だったので、本土人達を即時拘束しなければならないので引き伸ばしを図ったが、即却下された。
「独立希望しない場合、占領される」とだけ。引き伸ばしも「希望しない」であるから。日本式が染み付いていた沖縄県知事は、それでも沖縄人として独立を返答した。
本当なら対台湾のため中国は沖縄を欲していた。しかしそれは両刃の剣、米国に美味く利用されるだろう、と断念した。
もっとも、九州の権利を与えられるのであれば、欲張りすぎも話をダメにするだけだと理解していた。裏日本を工業地帯に、九州を軍事基地メインに貿易港も、それで十分太平洋をカバーできる。
特に裏日本と九州は核汚染被害は少ない。現在ある核発電所は危険なので解体し、新たに作るか、火力でいいだろう。東電の様にテロ工作済だと目も当てられないからだ。
国連派遣団は、核テロに関係した者達だけ拘束した。徹底的な尋問をし、世界最大のテロ犯として公開処刑する予定だ。尋問は全てリアルタイムでネットに流される。これほどのテロ犯に人権を与える必要な無い、と全会一致。尋問は薬を多用することも許可された。イスラエル・ロビーとの繋がりが強い米軍将官が反対してきたが、軍人には派遣団としての権限は一切無いので無視。今後、テロ犯達の暗殺が危ぶまれる。
アランはそこまでを現地駐留記事にまとめた。何編かの量になってしまったが。
ネットでは一部の者達に「アニメはどうなるのか?」と危惧されたが、九州において中国側と共同で制作が行われるだろうと発表しておいた。中国は日本にとって変わる気まんまんだ。若者世論を握れるのだから。
ただ、良い作品を作らないと受けないけどなー、とアランは内心。
瀬能は、アニメや漫画等には、ロシアも加わるとかなりかわって面白くなる可能性あるじゃないか?と思っていた。機会があれば進言してみようと。
アランから見て、瀬能はあのアキバで会ったときと何もかわっていない様に見えた。
実際、経験値はかなり伸びたが、その経験値は質より量の経験値だった。ダーイシュ相手の方が緊張したように思えていたのだ。
瀬能は、それでも、心は以前よりかなり落ち着いていた。でかい一区切りが付いた、と感じていた。
今後は世界各国を歩いてみて、気に入った国で言葉を覚え、仕事を見つけてみようとすら思った。
もう彼の中で日本は無い。どうでもよいものの一つと同等でしかないものだった。
瀬能は、高校の時に出た海外で「人間の社会」を知った。人間とはどういうものか、を知った。その中でともに生きていきたいと願った。
だからこそ、「人間ではない物体らが人間のふりをして社会をつくっている」ことが許せなかった。そういった物体らがあの人間達と同等の存在とされている事自体が許容範囲外だった。
自分の受けた被害の復讐ではなく、到底人間ではないなにか達が人間のふりをして人間同等にされているのを破壊したかったのだ。
数カ月後、瀬能が、フランスの海辺の寒村に引きこもっているアランのところに訪ねて来た。アランはあの一件を全てまとめあげようとしているのだ。その発火点となった瀬能の話を聴きたく、結局瀬能がアランを訪ねることになった。
瀬能は東南アジアの一つの国か、東欧の一つの国、を選んだ。これから双方に1年から数年住んで働いてみて、自分に合う方に移住しようと思っている。移住については国連派遣団にいた元支援者達からの支援があり、問題なくいくだろう。
結局2ヶ月滞在した。毎日話をしたわけではない。夕食後、朝食後、昼下がり、、つまり「話をしだすシュチュエーションになったら」話をしていた。だけだ。
日がな釣りをしていたり、アランのバイクで近隣を走ってきたり、数日大きな街に買い物に行ったり、
日常の合間に、気が向いたときに話をしていた。
それから数カ月後、アランのまとめたものは新聞に連載さてたあと、本となって出版された。
出版されたあと、ネット記事にも再度連載された。
無料でネットで読めるにも関わらず、かなり売れ、しかもロングセラーになるだろうと言われている。
国際社会はアメリカやCIA、イスラエルに対し、特に何もアクションを起こしていないし発言もない。
が、世界の、ネットの中の人々は、確実に増えている。事実を知り始めている者達が。
公平に見る目を持つ者達、客観的目、思考ができる者達が増えている。
アメリカに偏ったニュース等を、SNSで事実と当該ニュースとの違いを述べる者達が続出。ネット記事配信を辞めたアメリカ大手メディアも出始めた。
ネット内でも、アメリカやイスラエルなどに偏った意見を出したものに、それを指摘するものが続出。客観視できない者達は書き込みを控え始めた。ブロックで済むどころじゃないのだから。
国では無くなった日本国内は基本的にはネット禁止。九州のアニメ特区内だけ許可されている。
日本人はものごとを客観的に見るということができないので、危険だからだ、という理由だそうだ。瀬能は、デマが容易に流れ信じ込まれるので、ネットなど無い方がいいだろう、と納得。
占領区毎に新聞1つ、雑誌いくつか、だけの発行が許可されている。
マシになってくれば規制も緩んでいくのだが、人間的には徐々に酷くなっている様子の報告が、各占領軍中央政府から上がってきている。
ただ、占領政府は現地日本人たちへの介入は必要最小限にとどめている。「アンタッチャブル」だから。
自給自足を促し、工業製品を幾分提供しているだけだ。武器は持たせない。自作武器等を見つけた場合、即処刑。当然だろう。でも日本人たちにはそれが当然だと理解できない。占領されていることを理解できていないのかもしれない。なぜそうなったのか?自分たちの何が悪かったのか?など全く理解できていないだろう。
自分は悪くない、なぜこんな仕打ちをうけるのか!!と我儘な子供のような思考気持衝動なのだろう。いままでそうであったように、今も、これからも。
今更「放射能汚染食品を食わせるな!」と抗議してくるのはなぜなのだろう?なぜ日本がこうなる前に、自国政府をクーデターでも革命でもいいから打ち倒し、核テロの責任をとらせなかったのだろう?
なぜ無法国家を放置していたのだろう?襲わなければわからない動物同様の人間など少なくないのだから。
口で何度も言ってもわからない子どもたちを虐待で死なせることが多い日本人が、なぜ口で何度も抗議しても凶悪なままの法廷・法務省を放置したのだろう?
自由、平和、は、自分たちの力と血で勝ち取らねばならないのに、なぜ「クレクレ」しか言わないのだろう?くれと言っていればくれると思っているのだろうか?日本はそういう国だったのか?違うだろう?何もかもを奪う国、奪う社会でしかなかったろう?
なぜそういうことを全く理解できないのだろう?目が無いのか?頭がないのか?
瀬能がアランと何度も話したテーマだ。とても理解できない日本人。
歴史を見返しても、大小の差はあるが、過去から延々と今迄似たようなものだと瀬能は言った。アランはとても理解できなかった。アメリカに戦争で一矢報い、戦後荒廃を乗り越え世界一の経済大国になったと言われていた国。
「でも、そういうやつらだったからこそ、そういう場面では力を発揮できたんですよ」瀬能はそうアランに言った。
ああ、なるほどな、、、、アランは日本を知らない、日本人たちを知らない。けど、ドイツを知っている。そういうことなのかもしれない。
盗む、奪う、ことで世界でもっとも強大になったアメリカ。
そういうのを思うと、人類は「まともな個人であったら、潰されてしまう社会」がどこでも当たり前なのか、と思うしか無いのか?
少し寒気がした。
西暦、3000にもう少し、というところで、最後の人類が死んだ。
気持ちよさそうな柔らかい風がふき、木の葉が陽光にきらきら瞬き、川のせせらぎが柔らかく響く。
** これは小説です ** ** これは小説です ** ** これは小説です **
<< Transrated >>
It happened that there was an AFP reporter there.
Normally, there are no foreign presses stationed in Japan. The Far East press base is Hong Kong. No one in the world is interested in Japan. Japanese articles are distributed in the form of “mutual distribution” from the Japanese media to the respective contract presses in the world. Therefore, we do not basically deliver anything that is inconvenient for the Japanese government, officials, or the media, that is, human rights, democracy, or the rule of law.
The Japanese people basically don't know- don't understand what is the sin, what is the guilt, so they basically decide not to send out of the country. Of course, it's a tacit commitment.
However,
AFP has many contract reporters. Earn money by selling articles to AFP. Moreover, AFP has a strong cultural background. You may call it a civilization type.
On the other hand, they are less interested in the French because they know the economy is like a scam.
And since the AFP reporter is a nerd, I would come to Japan once in a while, take a break from Akiba's medieval shop, and then make various purchases.
Unlike an English-speaking person, he can speak a lot more than his native language. Europeans who go abroad often like to learn a language. Language is one of the important cultures, and if you learn it, you will be able to get closer to it.
That AFP reporter was no exception, and English, Russian, Swahili, and other fluent Japanese were still blunt.
It was a coincidence that I met Senou Akira. The reporter approached from the corner of Senoh's field of vision and spoke in poor Japanese.
Seno spoke to him, carrying a right-handed gun and a left-handed shotgun on his back, picked up a grenade from his jacket pocket, and threw in a few poipo. Wherever the riot police are hiding. Without looking at the explosion, I turned around and replied to the reporter in English.
The AFP reporter showed the card and took his name.
Two people on a motorcycle, Senoh with Alain goes towards a densely populated area of small shops. In many places where Senoh has fought, the Surveillance camera on the streets and the cameras in the surrounding stores are all destroyed, or the leftovers do not reach the streets. Enter a coffee shop there with little destruction. There is no one, but Senoh makes coffee without permission.
When they settle back in their chairs and settle down, they lighted their cigarettes, and before that, they asked Alain what to do, "Is it okay?" Alan nods slightly.
The English of Senoh that Alain heard just before sounded like a beautiful British English. I have never heard that there is such a person in a region called barbaric country in such a remote area where laws, democracy and human rights are not fully understood. All of them use the bottom language, American. Worshiping America and believing that America is the world, the people here. (Alain can't believe or understand the nerves of those Japanese who can do so to the country that slaughtered their country just a few decades ago.)
Senou opened his mouth and say. After all, it was the same fluent English.
Senou is rational man.
He thought English was necessary, so I thought that I should learn it early, so I went to a language school and learned it. In that case, if you want to learn English anyway, you should learn superlative English, because there is no problem in any situation.
I have finished a language school related to the British Embassy, but Senou's intuition says that it is "still". Certainly teachers were not so upstream and their attitudes were often vulgar.
So, he went to the UK and concentrated. He was able to speak very classy Kings English.
And the language is very interesting, and the speaker character changes for that language while using it.
When he speak in loose Japanese, my personality is awkward, but when he speak very neat English, he also become a very gentleman for a reason. It is the Language magic.
So, in AFP reporter Alan, Senoh is reflected as a very neat and gentleman.
Alan understood. In this barbaric society where human rights, law, and the concept of democracy cannot be understood at all, only Senoh has lived as a civilized person. However, it means that he was finally exhausted in this savage society.
Alan detailedly asked Senoh, and he explained one by one until he was satisfied.
Almost an hour later, Alain and Seno parted, Alain returned to Hong Kong, and Senoh returned to the battlefield.
Three days later,
Alain may have taken some pictures of the battlefield before heading to the airport after parting with Senou, as mentioned in the article.
The content of the article is all about Senoh's Say.
And since the opening of Japan from prewar to today, human rights violations inside and outside Japan, human rights ignorance, human rights incomprehension, democracy only in form, law only in form, arbitrary operation of form of democracy, completely deviating from that spirit. Although the operation, the law and the enactment of all are moderate, the operation is operated rather than arbitrarily than that in the feudal era.
The same applies to society in general, so human rights cannot be seen.
Therefore, it is the worst nation/society where a child commits suicide by bullying every day. Alain conclude.
And as a reference, it introduces various past cases.
At the time of the global corona pandemic, Japan made almost no intention of conducting domestic inspections and spread them domestically. Only two countries in the world had such cases. Not only Japanese but also many foreigners living in Japan were affected.
What was worst in Alan's article to the Japanese GOV. was the sequel to that article, where the current prime minister who was the main offender and the then president of TEPCO chairman were not punished or fired at all, and the courtroom But I was acquitted. Furthermore, it reveals that the nuclear terrorism damage has not actually diminished, and that nuclear pollution is still flowing to the world.
To the people of the world, it was "irrelevant to us" no matter what Japan or the Japanese were, but this is unacceptable.
Until now, the world's major powers agreed implicitly that "we should not pursue the international damage of a nuclear accident with each other." However, it is premised on the case where over-the-country countries make conscientious efforts to control the damage. Until then, each country believed that Japan was making an effort. But now Alain reveals, "No!"
And Alain finished the item of the nuclear terrorism damage by suggesting that "the Japanese are the hardest to lose even a little money".
In other words, the world has learned that "Japan will suffers most by the claims for compensation."
Until now, as a common sense in countries around the world, if you compliment or threaten of Japan's prime minister, Japan will give as many souvenirs.
Even if he increased his debt in Japan to a snowman, he has been behaving in a big way. Half of the money is returned to the Japanese business world and then to the prime minister, but that was common sense in the world.
However,
Don't do that kind of trouble in the after now, All you have to do is to "claim compensation" with great power. It will continue until Japan completely shuts out TEPCO terrorism pollution. In other words, endless.
Alain also wrote in the sequel:
Before that, Japanese rulers decided to "steal all of Japan's assets" and have been promoting policies since 311 (to put it correctly, since 311 was planned).
He says 311 was intentionally awakened.
In addition, Alain also wrote in the sequel:
The Japanese always complain everything at behind.
Those who are weaker than themselves and do not follow their opinions has got harass at the frontside and behind.
However, it is a habit that such Japanese people cannot absolutely "do not confront the government completely".
So that's always the case, and in the future also same or more than,,,. the rulers will continue to make it harder and squeeze the general public.
However, Japan has a gavel "deficit bond" and "special account".
Of course, it's very illegal in a normal country, but nobody cares because it is an illegal barbarian.
Therefore, the world should request a large amount of claims for the damage caused by Japan's nuclear terrorism. If you do not meet the demand, make a resolution at the United Nations. There will be no country to oppose.
Nowadays, even if Japan wants to bribelly some countries, there is no country that can accept them.
No country can betray the world and stick to Japan alone.
Furthermore, we should seize and confiscate the Japanese assets in the world, the assets of man of Japanese powers and their families. First.
Then let them know, "There is no place to run up."
It was never before in human history that so many betrayals of their own country occurred in such a large number. Is Japanese, really human? Japanese?
That was the end of the sequel.
The day after the sequel article,
Presses around the world have entered Japan. Leading forces army from major countries have landed in Japan without permission.
Each press decided to dispatch a reporter immediately after reading the sequel article.
Similarly, Each country responded, that have decided to land immediately on Japan in their own response army.
Each governments could understand that it was a Speed game..
It is a first-come-first-served land acquisition game since the Age of Discovery.
Japan is a small land with little flat land and difficult to use.
But where it exists is important.
Facing the Pacific Ocean in the Far East, it is an important place on the back that holds back China and Russia from entering the ocean.
At least China and the US will desperately want to secure it.
If Russia could do it, they would probably want Hokkaido.
European each country governments say that "nuclear polluted areas are unnecessary."
The army belonging to the CIA and NATO's standing army, which is under US military control, was forced to attack Japan.
Soon after, major buildings in Tokyo were requisitioned by their respective troops, and SDF bases with airports and ports in various locations were also requisitioned by the armed forces of each country.
Of course, I couldn't do anything, such as the base commander who hadn't heard anything, and I couldn't resist.
(Sorry, nothing more)
日本断罪 まっさまさ @111-222-333
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