マブダチですか!!

「ただいま帰りました~…」


「おぉ。帰ったか。

…その様子じゃと、収穫はゼロのようじゃな。」


「うっ…すみません…」


勧誘一日目は、見事玉砕…。


「皆さん、中々立ち止まってくれなくて…」


「まぁ、今はほぼ無名のギルドじゃからなぁ。

昔はこれでも百人近くの大所帯ギルドだったのじゃが……。」


リオくんが懐かしそうに頷く。


「ちなみに、マーガレットちゃんはうちのギルドの看板巫女での~、そりゃあ毎日口説いたわい。」


「マーガレットちゃん……って!

リオくん、マーガレットさんとお知り合いだったんですか!?」


「そうじゃよ。お主達を紹介してくれたのも、マーガレットちゃんなんじゃ。」


「なるほど…」


「マーガレットちゃんが突然訪ねて来た時は驚いたわ。

そしてお主達のことを教えてくれた。

こんな出会いがあるなんて、しぶとくギルドを続けてて得したわい!なはは!」


リオくんはケタケタと笑ってみせる。


「仲良しなんですね、リオくんとマーガレットさん。」


「仲良し…か。

そうじゃのう、マブダチじゃ!!」


「(言葉のチョイスが古いような…)」


「仲が良いのは、お主ら二人も同じではないのか?

…ネイトは、メアリちゃんとそれ以上の関係を望んでいるようじゃが。」


「リ、リオさん!!」


ネイトさんは顔を真っ赤にして慌てている。


それ以上の関係……。

というのはもしかして…。


「マブダチですか!!」


「えっ……!?……そ、そうです!マブダチです!は、ははは……はは………」


「ね、ネイトさん?」


ネイトさんは何故だか落ち込んでしまいました。


「ぷっ……なははははっ!!

メアリちゃんは本当にニブチンじゃのう!」


「にぶちん……??」


どうしてリオくんが大笑いしているのかも、ネイトさんが落ち込んでしまったのかも、私は理由が分からず首を傾げるばかりでした。



続く

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落ちこぼれ魔法使いだと思ってたら実は底なし魔力のサポート系でした 望月きり @mochi_kiri

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