ヘタレ主人公は、優しさで出来ている……?

不慮の死を遂げた青年が、今の記憶や知識はそのままに、ギフトもチートも無く違う世界への<転移>を願う。そして転移した先で、前世の自分と似た境遇にある子供たちのために奮闘する――。
それだけ聞くと「なんだ、ヘタレじゃないじゃん」と思うけど、少し読み進めると「あー、ヘタレだわ」と笑ってしまう。でもその笑いが、何だか温かいんですよね。主人公と彼を取り巻く人たちとの会話が、とにかく笑えて楽しいです。
子供たちのためを思って頑張る彼は、ちっとも奉られたりせず平気でヘタレと弄られるけど、周りの人々にとても愛されている。彼のヘタレな部分を、彼を愛する人たちがカバーして、周りの人々の力も合わせて彼の力になっていく。その展開が優しくて、彼のヘタレ具合も含めて愛おしいです(ってヘタレヘタレ煩いわ!)。
楽しい時間を過ごせること請け合いです!
(ちなみにエレベータ事故では、床に大の字になって寝る方が生存確率上がるとか。)

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