第7章 再び…
私は母の思いと私の決意が硬いこと、何を言われても辞めたいということを支配人に伝えると引き止められたが渋々了承してくれた。
仲の良かった美希さんには申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまったが、立花さんとのことで色々面倒も見てくれたので感謝の気持ちも沢山伝えた。
きれいさっぱり職場と去り、また1ヶ月ニート生活をした。
2週間はライブを一日中見て充実してた。
「あぁ~健太君素敵…健太君ヤバイ…」
最高な日々だったけど、まぁそのままそんな生活を続けるわけにはいかず…
また上京することも視野にいれ、フリーターを続けることにし、できる限り給料の高い職場を探した。
そして私は風俗の仕事を始めた。
カモフラージュのために飲食店のキッチンのバイトも同時期に始めた。
キャバクラではなく身体を売る仕事、いわゆるデリヘル嬢になったのだ。
私はおじさん受けがいいらしく、すぐ人気嬢になって1日8時間勤務すれば容易く8万は手に入った。
毎日入ってると身体も辛いため、飲食店もいい具合でシフトを入れてお金にゆとりを持った。
そのせいで健太くんのグッズ代を結構使ってしまい、貯金がまた少なくなってしまった。
しかし、グッズを沢山集めるよりも健太君ともし街中で出会ったときに振り返ってもらえるくらいのいい女になりたいと思った。
グッズ卒業して自分磨きに使おうと思い、フリマアプリでグッズをどんどん売りに出した。
でも、バグった金銭感覚のせいでブランド物や化粧品などの高いものを平気で買ってしまい、元通り…
あーあって思ってた時に久しぶりに
彼は大学の同級生でそこそこ仲の良かった颯太や蓮の共通の友人だ。
私が恋愛がだめだめなこともよく知っており、気が許せたひとり。
積もる話を酒を飲みながらしてるとポロッと颯太の話をしてしまった。
今は関係がないが、昔はそういうお友達だったこと。
隆太はビックリしてたけど、話をよく聞いてくれた。
恋愛下手な私にもアドバイスまでしてくれて朝まで電話した。
「お前は好きだったから寝れたんだろうけど、あいつの気持ちは分からないわ〜」
「なんで?(笑)いい性欲のはけ口だったんじゃないのただ単に」
「じゃあさ、陽菜は俺とヤれんの?」
「いや…うーん」
「だろ?普通考えんだよ!覚えとけ!」
「でもさ、男と女じゃ感性はちがうじゃんか」
だろうけどさ…なんて隆太はつぶやいていたけど。
まぁそんなちょっとディープな話になったけど余計心許せるようになった。
デリヘル嬢なのは秘密だけどね…
その後は隆太は突然夜中に電話かけてくることがなかったけど、突然また連絡が来た。
内容は映画が感動したけどこの時間に起きてると思えるのが私しかいなかったっていう内容。
平和すぎて笑えた(笑)
でも、そんな電話でも嬉しかったんだ。
昔から気になってはいた男の子だったから。
酔っ払いながら見てたのか少し甘い声でいつ上京するの?とか上京したら近くに住んでとか言われて少しは気にするよね、気があるのかなって…
でも私はもう恋愛はしないと決めた。
風俗の仕事をし始めて、汚れきった私なんか誰にも受け入れて貰えないと思って…
だからといってデリヘル嬢なんですなんて告白は出来ないけど…
風俗の仕事をしながらの飲食店の掛け持ちバイトは楽ではなく、体調を崩すことが増え、貯金もできなくなっていた。
一旦、飲食店だけのバイトに集中し、働いていたがそれでも体調は崩していた。
…ストレスかな、地元には頼れる友達はいないし、父親も海外転勤してしまった上母親は父方の祖父母に付きっ切り。
あぁ、誰か私を支えて…愛してほしい…
恋愛なんてしないなんて決めときながらこんなこと思ってる。
最低だな、私。
あと風俗嬢になって気が付いたことがある。
私は男性恐怖症でもあり、男性依存症でもあるということだ。
5歳以上年上の男性は怖いが、同世代または年下の男性がそばにいると安心する。
ほんとだめだ…私なんて、消えてしまったほうがいい。
でも、この考えを改めるきっかけが訪れた。
リアルなんて信じないっ! @tehirehoshoryu-2313101
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