第6章 田舎暮らし
実際に入ってみると大声を出させられたり、よく分からないハイタッチが行われたりで宗教か何かですか…?と思いつつ開業準備から開業まで慌しく時は過ぎた。
同じ夜勤のフリーターの
同じ成人超えのフリーターで仲良くなった。
年上でいい人ではあるが、恋愛対象には入ってなかったし、今後何があっても入らないだろうと思った。
その時期に丁度行きつけのコンビニの店員さんが同い年でなかよくなったのもあった。
彼は2浪していて、やっと4年生になったばかりだった。
田舎町でオシャレな人が少ない中で普通の普段着がオシャレに見えたようだ。
都内とかこの辺の若い人が着てるスエットに健康サンダルとかいないしな…
それをきっかけに話しかけてくれて連絡先を交換した。
お互い仕事が休みの日に2人でご飯を食べに行って2時間以上おしゃべりをした。
びっくりするほど楽しくて時間があっという間だった。
そして車の中で甘い雰囲気になり流れるようにホテルへ行った。
…久しぶりにワンナイトしてしまった。
彼は好きだけど恋愛を大人になってしてない私は恋愛感情がよく分からなかったから付き合おうと言われたらどうしようと考えてた。
しかし、向こうから付き合うのはまだ考えていい?と言われそこからお互い連絡をすることがなくなった。
それ以降やっぱり恋愛なんて無理だったんだと思い、母親が好きだったアイドルグループのLUXEを一緒になって好きになりヲタ活にどっぷり浸っていった。
夜勤中も仲良くなった
立花さんは私きっかけでLUXEのファンになり、推しまで出来た。
LUXEは7人組グループで母親は最年少の翔くんのファンで、私は同い年の健太くんが好きだった。
立花さんは最年長の海くんが男らしくて尊敬するって言ってた。
情報解禁の度に立花さんと盛り上がり話が尽きなかった。
グッズだって一緒に来て欲しいと言われ買いに行く約束をした。
でも、やっぱり私は男の人と関わるのが苦手みたい。
仕事で何かで不機嫌丸出しにし、接客をしてクレーム案件を起こした立花さんの尻拭いをした私は年上だが怯まずに怒った。
反抗してきてイラッとした私はしばらく口を聞かなかった。
冷静になって考えたのか立花さんは謝ってきたが、クレームにもなった案件なのでそう簡単には許せずまた厳しく注意した。
そこから立花さんは注意力散漫になり小さなミスから大きいミスまで色んなミスを繰り返し、スタッフ皆から疎まれていた。
多すぎるミスのせいで支配人から注意も入り、少し落ち着いた頃に例のグッズを買いに行く約束の前日になった。
関係は元のように仲良くないが、約束は約束と買いに行くことを了承した。
次の日、立花さんの車で2人東京へ向かった。
私は夜勤明けだったこともあり、寝てていいよと言われぐっすり…
グッズショップがある新宿へ着くと寝起きなのと夜勤明けで頭がぼーっとしてたのとで全く会話が続かないことに立花さんが怒り、形だけでもとすいませんと謝った。
正直会話が得意でない私に会話を求めてくる立花さんとの時間は苦痛だった。
はいかいいえで終わる内容しか話も振られない上に私からは話しかけなかったから。
というよりも話す話題がないなと思ったから何にも話せなかった。
池袋にあるグッズの中古品店にも一緒に行ったというよりは私に勝手に着いてきたと言った方が正しい…
正直辛かったから私は楽しいんですか?と何度も聞いたが私が普段どう過ごしてるのか見てみたいの一点張り。
ため息しか出なかった…
基本私は1人だと真顔でグッズを見たり一言も話さずゆっくり東京で過ごす。
イジメをきっかけに無表情と話さないことが楽だと知ったからこれが素になってしまった。
それをしていただけなのにつまらなそうと立花さんにキレられて私も堪忍袋の緒が切れた。
「立花さんは仕事をしてる時の私しか知らないくせになんでそんなこというんですか?
楽しい時は常に笑ってなきゃいけないんですか?話はずっとしなきゃいけないんですか?
私にとってそれは苦痛以外の何物でもない。
仕事中は笑顔?そんなの営業スマイルに決まってるでしょ。会話上手?そんなの仕事が円滑に進むために決まってるじゃないですか。
私の何もかも知った気になってるみたいですが、プライベートなんて全く見たことないのにそういうこと言うのやめてもらっていいですか?」
初めてここまですらすらと怒りを抑えながら思っていることを伝えた。
ここまでしないとわからない人らしい。
理解したのかその後謝ってきて何故かそのタイミングで告白された。
…は?しか頭になかった。
正直もう自分が恋愛感情を持たないと付き合うのは辞めようと思ってたし、この人とは絶対長持ちしないと思ってすぐ振った。
立花さんも振られるのは分かってたと言われ、じゃあなんで告ったんだよとか思った。
帰りが気まずすぎて別で帰ろうかと思ったが、この喧嘩が勃発したのは駐車してあった車の中。
別で帰ると言おうとしたところで車を出されてしまい、一緒に帰らざるを得なかった。
あー気まずい…
寝たふりするか…と演技で寝たフリをしてそのまま運良く寝落ちし、目を覚ますと高速をおりて隣町に着いていた。
てか、めっちゃ遠回りしてるけど…
すると近くのコンビニに入り、休憩させて欲しいと言われ、まさかの30分停車。
あーどうすんのこれ…
そこでいいことを思いついた。
「私トイレ行ってくる」
そう言ってコンビニに逃げ込んだ。
ちゃんとトイレには行き、ゆっくーり店内を見て飲み物だけ買い車に戻った。
戻ると車を発進させ、あーやっと帰れるなんて思ってたのにまさかの次はファミレスにつれてかれた。
あーもう勘弁してくれよ…と思った。
私はすぐ提供されてすぐ済ませられそうなサラダだけを注文し、LUXEの配信を携帯で見ていた。
私はあなたといたくありませんオーラをやっと理解したのか食事後はすぐ家に返してくれた。
その後から私は立花さんに関して苦手意識が強くなった。
仕事以外で用なく話すこともなくなったが、それが今度は気に入らなかったようで入れ違いで出勤して仕事しているのにガミガミ言われ、遂に私は仕事を辞める宣言をした。
それはすぐ支配人にも届き、面談をさせられた。
私はありのまま話し、仕事を辞めたいと伝えたが、人不足なのとそれだけが原因ならと辞めさせてくれなかった。
私はこの上司に何言ってもダメなんだと思い、次のシフト以降会わないようにシフトを作らないと出勤しないと伝えそれだけを押し切り帰宅した。
この頃から不眠症と耳が聞こえずらくなる不調が出始めた。
食事も量が圧倒的に少なくなり、母親から前の職場の時のようになってるから早く仕事やめて欲しいと懇願された。
確かに家でも感情が常に無で部屋の床には刃物が散らばっていたから。
母親の姿を見て仕事を辞める決意をした。
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