普段BL作品は読まないのですが、たまたま書籍化のバナーが目に入って読み始めました。重いです。始まりもストーリーもキャラクターたちの背景も関係性もすべてが重いです。その重さが全重量を乗せて読者の心をぶん殴ってくる快感はいっそ清々しいほど。まさに地獄の底からはじまる話ですが、苦しみの中に人間賛歌と愛情が詰まりに詰まっているように感じました。ぜひこの『面白さ』に殴られてみてください。
個人を個人たらしめる最もわかりやすいものは名だ。そして、名を呼ぶという行為は一種のまじないである。親しい、親しくなりたい、親しいのだと仄めかし、親密だと他者に知らしめたい。名を呼ぶだけで、…続きを読む
一瞬、人怖系のホラーか?と思うほど、主人公二人は壊れてるし、これでもかというほど胸くそ悪い展開が続くのに、読了後は何故かすがすがしい気分になる。BLや暴力が苦手な場合は仕方がないが、そうでなければ…続きを読む
始めに、私はレビューを書くのが得意ではないと思っています。ですがこの作品を読了したとき、とにかく書かずにはいられなくなりました。レビューを書くことで自分の感情を少しでも整理したかったのと、この素…続きを読む
悪いことをこんなに官能的に、酷いことをこんなに切実な祈りのように描いて、救われてこなかった人たちがお互いの魂のなかに生きていく意味を見つける、そういう物語だと思いました。本当に文章がいい。読む快楽が…続きを読む
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