この小説を読んでの感想は様々にあるだろうが、一言で表すのであればこれに集約される。「加奈子!!!!」少なくとも一回は、恐らくはそれ以上の回数、読者はこれを叫ぶことになる筈だ。大まかなニュア…続きを読む
(ごいりょくをなくしている)(すごい)(よかった)(すき)(だいすき)…手記はここで途切れている
不倫していた男と、不倫相手の夫。お互いを心理的に、あるいは物理的に噛みつき傷つける。その行為は両者の過去と隠されていた真実で、歪な歯車が噛み合い回りだす。熱と圧のあるすごい話だった。
ド頭からケツまでとにかく声に出して気持ちいい文体で、しかも暴力描写はエロく性描写は切実で、それらを含めた日常の全てがもはや非日常でしかなく、不可逆性に、もういないものばかりに雁字搦めにされた二人が行…続きを読む
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