終章

僕は夏が嫌いだ。あの焼け焦げそうな暑さには嫌気がさす。そして何より、この時期になると屋台が潰れていくあのシーンが目の裏に焼き付いて離れない。



僕は運命が嫌いだ。人生で1番の幸せを運んできてくれたと思ったら次の瞬間にはそれを奪って行ったから。こんな事になるならあの日彼女に出会わなければ良かった。そんな事を思いながら僕はきつく目を閉じた。あの嫌な光景が瞼の裏に現れないように。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夏の運命 伊燈 蒼 @Kooyomi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ