第2話 出会い
車の窓から見えるキラキラした景色を見ていると
ドライバー(加藤)「紫音さん..紫音さん」
紫音「あっ、ごめん」
加藤「もう、いつも紫音さん俺の話聞いてくれてないんですから〜」
口を尖らせて拗ねる加藤。
「加藤君の顔に見とれてて上の空だったよ」
「え〜そんなに見とれて....って後部座席からじゃ俺の後頭部しか見えてないじゃないですかー」「ごめん。ごめん笑」「マンションの裏、着きましたよ」「ありがとう」
車から降りると冷たい風が頬に当たり、まだ少しお酒で火照る体に気持ちがいい。
水商売が汚い仕事だとは思ってない。むしろ、この仕事のおかげで私は17から生きてこられた。
部屋についてお風呂にゆっくり浸かり、ベッドに横になる
ピピピ...ピピピ...(目覚ましの音)
「ん〜ゴミ出しの日かー」
珈琲を飲みながらゴミをまとめ、ザッとニュースとLINEをチェックしゴミを出す。
閉まりかかるエレベーターに乗ると
スエット姿に無精髭、頭はボサボサでメガネの男の人が。
私「あっ、すいません。おはようございます」
男「(小さい声で)何階ですか?」
「38階です。ありがとうございます」
チーン(38階についた音)
男「どうぞ」
私「あっ、ありがとうございます」
エレベーターから降りた私は、
片手に新聞いっぱい持ってたなぁ頭ボサボサでスエットだけど38階より上に住んでるってことは賃料も高い筈だから何の仕事してる人なんだろう?作家さんとか小説家さんみたいな雰囲気だったなぁ
と、ふと思った。
彼のことをセンセイと心の中で呼ぶようになるとは、まだこの時は思っていなかった
センセイとネコ みぃすけ @0612m
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