ジンゾウ

@aibi-0403

第1話


彼は本当にすごいんだ


おいしい料理も作ってくれるし、

掃除や洗濯、身の周りのことだったら

何でもこなせるんだ


僕の知らないことを何でも知っている

彼は物知りなんだ

わからない答えは何だって答えてくれる


しかも、彼と一緒にいるとモテるんだ

彼が僕をかっこよく見えるようにしてくれるんだ

彼のおかげで僕もモテモテさ


彼がいたらなんだってできるんだ




…そうやってまた自分の隣にあるモノを自慢してる

まるで自分のことのように


でも、彼は気づいているのだろうか?

その話しかけている人もモノでしかないことに


誰も話を直接聞く人なんていない

みんな隣のモノに任せている

そうして、自分に都合のいい話しか聞かない


それでもうまくやっていけるのだ

全部モノがやってくれるから


でもこれって本当にいきってるって言えるのかな?

どうなのかな?

ねえ?教えて?


「それはですね…」

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