柊さん、こんにちは。
柊さんにに教えていただいてから、何作もフイルムを見ましたが、私としてはこれが最高。景色も役者もとてもよく、この監督は有名な方でしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=MvTYBXJYDiw
景色や人々が印象派のまるで絵画の中。カヌー、ボート、河遊び、ワイン、アブサン、若者、ボッチ遊びなど、その衣装と動きを見ているだけで、当時はこんなふうだったんだと感激しながら見ていました。
この映画の中の奥さんはセクシーでとても美人です。娘さんはおっとりしていて、初々しい。
ストーリーは少し変更されていますが、アンリネットとアンリは一度アヴァンチュールで恋をしてしまった様子。アンリが二ヵ月後に訪ねてみると、アンリネットはあのださい男と結婚。なぜ???
それから一年後、アンリがあのアヴァンチュールの場所に行くと、アンリネットが夫と来ていて、毎晩、あの時のことを思いだしていると言います。でも、どうにもならないふたり。
あの時、アンリネットが両親に、恋をしてしまったことを訴えたら、どうにかなりましたか。時代的に、無理ですかね。
先生はこんな美しい悲恋も書かれるんですね。
作者からの返信
九月さん、コメントありがとうございます。
ご覧になったのはchez Maupassantのシリーズですね。監督は知りませんでしたが、文学ものを映像化する専門の方のようです。このシリーズは結構脚色しちゃうのがアレなんですけど(原作に忠実な方が好きなので)、きれいな映像で当時の雰囲気を再現してくれるところがいいですよね。
この原作でもうひとつ有名なのはジャン・ルノワール(オーギュスト・ルノワールの息子)という監督の「ピクニック」という短編映画だそうです。
原作はお母さんがコメディパートを引き受けてるので娘の純情が際立つ感じがしますが、映像だとそこまでお母さんをギャグにはしないのかな。
こういう成り行きの出会いではきっと恋は成就しなかったんでしょうね。思い出になって美化されていくような。最後の現実的なラストが切なくてモーパッサンらしいですね。
こういうのは結ばれないからいいんです。いつまでも甘い思い出のままなので。
そして、お母さんには「技術」という魅力があること、お忘れなきよう。
作者からの返信
非常に現実に即したお言葉をありがとうございます(笑)
美人は3日で飽きるけど、技術は磨かれますからね!
黄色い髪の男って誰よ、と思ったら婚約者でしたかー。しかもアンリエッタさん、お気に召していないようで。親に決められた相手なんでしょうか。
お母さんの方も旦那さんには冷めていたんでしょうね。娘が婚約者ほっといてアバンチュールしても止めもせず、自らアバンチュールに夢中でしたものね。
いいのかなあ、と思ってしまいますが、いつもながらの柊さんのツッコミが面白すぎました♬
ボートシーンはスローで!
作者からの返信
黒須さん、コメントありがとうございます!
「黄色い髪の男」で全編通すってどんだけずさんな扱いかと思ったら、思わぬ伏兵でした。
お母さんはもうお父さんに男としての魅力を感じないから若い男にときめくんでしょう。分かりやすすぎ……
この時代だしフランスだし、モラル的なものはひとまず置いといて、って感じですね(^^; クスッとしてもらえたら嬉しいです。スローモーションでの再生もありがとうございます(笑)
出会ったその日に、母娘ともに!
というのが驚き。キスだけかと思ったら、その後も……開放的すぎます!
とりあえず妊娠してなくて良かったなって。でももしも妊娠していたら、黄色い髪の男との子供ということになっていたのでしょうか?
黄色い髪のフィアンセ。彼女が他の男とボートに乗るのをなんとも思わなかったのかな?そういうボーッとしたところが彼女には物足りなくて、アンリを思い続けることになったのかも……なんて想像してしまいます。
短編なのでしょうが、登場人物たちそれぞれに感情移入できますよね。そういうところがうまいな〜って思います。もちろん柊さんのボケとツッコミも相変わらず冴え渡っています!
作者からの返信
遊井さん、コメントありがとうございます!
だってこの日しかチャンスがないんだから、キスで止まったら中途半端というか、ね、最後まででセットですから(笑)
妊娠を考えられるのは現実味ありますね。その場合は似てない子どもが授かるってことですよね。で、その子どもが成長してから自分の出生に苦しむという短編がひとつ出来上がるという。
黄色い髪の男は食ってるか寝てるかのどちらかなので、女性に細かく気を遣うタイプじゃなさそうです。ボート乗りに行った時も寝てたはず。多分決められた相手だったんでしょうが、自分と合わないと思う人と生涯共にするのってきつそうですね。だから不倫や浮気の話が多いのかも。
自分をどの視点に置いて読むかで感想も変わりそうですね。筆者の余計なちゃちゃにもご寛容で(笑)ありがとうございます!
おお、黄色い髪の男性、私もモブだと思って油断してました笑 それにしても、母と娘が同じタイミングでアバンチュールって・・・お母さんてお目付け役かと思いきや、積極的にお楽しみなのですね💦 毎年1、2度、アンリとアンリエットは遭遇してしまう可能性あるのでしょうね。
作者からの返信
そうなんです、「黄色い髪」だけで名前もないですから油断しますよね(笑)
なんか親子で同じタイミングで、っていやあな感じですけど、その前の流れは正反対のような……。きっとお母さんはみずから積極的にアレだったんでしょうね(言いにくいわ)ボート野郎たちを眺めてるところから前兆がありましたね。
ああ、なるほど、これからもこの場所にお互いが通い続ければそうなりますが、彼らはどうするだろう。また不謹慎な話が始まりそうですね……(笑)
こんにちは。
登場人物それぞれが生身の人間っぽいクセある動きをしていて、モーパッサン先生の料理っぷりに唸らされますね。どの人に感情移入するかでまったく見方が変わってくるような気がします。
そして、最後に20年後の娘の姿をちらっと想像される柊さんの読みにも、唸ってしまいます(^^)
作者からの返信
久里さんこんにちは、コメントありがとうございます!
休日の家族の姿がよく出ていますね。端折っていますが、お父さんやおばあちゃんもそれぞれのキャラっぽい動きをしていて仰るとおりです。話の展開も誰の目線で読むかでも印象が変わりますね。
お母さんとの対比が多かったのですが、そう言いながら20年後には……なんてつい想像してしまいました(笑)
開放的な場所だと色んな所が開放されてしまうのですね。
お母さんまで、驚きです。
ずっと思い続ける純情とあくびをする夫の対比が面白いですね。
柊さんのツッコミ、相変わらず面白いですね。品があるわ。嫉妬。
作者からの返信
ハナスさん、お忙しいのに読みに来てもらえて、すごく嬉しいです、ありがとうございます!
はい、いろんな所が解放されてしまいますね。お母さんのアヴァンチュールは眉をひそめる方も多いだろうなと思いますが、やはりフランスならではなんですかね。
伏兵がのんびりあくびをするのが憎たらしいんですけど、これが現実。なんか切ないです。
あまり邪魔にならないように突っ込んでおきました。品はいかがなものかですが、少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです^^
コメディかと思ったら切なくて官能的……!
アンリが1年も傷心を引きずっているのが意外でした。出会うのがもっと早ければよかったのに可哀想。
フィアンセ、いつも寝ていますねw
男性の筋肉もりもりの胸を「雄(お)っぱい」というらしいですよ先生。
関係ないのですが、モーパッサンって毛発散という当て字が思い浮かびます。
作者からの返信
橋本さん、こちらにもコメントありがとうございます!
最初の雰囲気から変わっておセンチ路線に行きました。鳥の声がこう使われると官能的です……
勢いだけだったはずが本気になってしまうってよくあるのかも知れないけど、ショックを受けるアンリが気の毒で同情してしまうんですよね。黄色い髪の男は食うか寝るかしか書いてないので、実体がよく分かりません笑
雄っぱいの解説ありがとうございます。なんかエロい。言葉の進化は止まりませんねw でも毛発散はヤだ……笑
抜け毛予防薬?
柊圭介様
モーパッサン先生はどうしてこんなにもたくさん面白いお話ばかり思いつくのでしょうか !?
何と言ってもこのお話の中で一番の驚きは、
>あの黄色い髪の男!? あれはフィアンセだったのか! モブだと思っていたらまさかの伏兵……!
これですよ。
フィアンセがいるのに他の男性とあんなことやこんなことしたら、そりゃ後悔と罪悪感で泣きますよ。
アンリも可哀想だけど……。
夫となった黄色い髪の男性、もしかして自分の遺伝子を受け継いでいない子を育てることになったりして? だとしたら彼が一番可哀想かも……ですね!
作者からの返信
ブロッコリーさん、コメントありがとうございます!例によって細かいところは端折ってしまいましたが、面白く感じていただけてよかったです。
お母さんがさらっと「結婚した」という場面はなぜかアンリに感情移入してしまい、つい「モブだと思ったら」と書いてしまいました(^^;
娘にすればやっぱり罪悪感と後悔は大きいですよね。。
もしアンリと彼女が会い続けることになればその可能性もありですが、夫の最後のセリフがそれをぴしゃりと止めた感もありますね(知ってたんじゃないかと思えてくる)。このシビアさがまたいいんですよね……
ナイチンゲールの鳴き声で、その状況がわかってしまう、さすがの描写で息を飲みました。
それにしても、夫が帰ろうって、もしかして、夫が気づいていたらなんて想像してしまいます。
作者からの返信
雨さん、こちらにもコメントをありがとうございます!
鳥の歌をこういう風に使ってくるのは色んな意味でうまいなあと思いました。
黄色い髪の男は、食べたり飲んだりしてるだけの無粋な男みたいに書かれてはいるんですが、このラストシーンは意味深で色々想像できますね。自分は気づいてる方に一票です。。
おおぉ、さすがモーパッサン先生。こんな官能的な描写を繁殖期の鳥の鳴き声に擬えてしまうなんて。なるほど、当時は逮捕案件だったんですね。でもこれなら「鳥の描写ですがなにか? ᕦ⊙෴⊙ᕤ」と素っ惚けられますね!(笑)
婚約者がいながら別の男と初体験、その罪悪感に涙している娘……については、どうも私は感情移入できませんでした(^^; が、おかん! おかんまでやっとったんかい! と、そこへのツッコミで頭がいっぱいにww
切ない終わり……って、切ないのはふたりの旦那さんでは。。。w
ロマンティックなようで滑稽、滑稽でいて妙にシニカルでリアル。今回もおもしろかったです、楽しませてくださってありがとうございます。(´∀`*)
作者からの返信
烏丸さん、コメントありがとうございます!
性描写はタブーですね。発禁とか裁判とかになっちゃうかも。だけどこれなら文句は言えまい、という巧妙さですね。
「鳥の描写ですがなにか? ᕦ⊙෴⊙ᕤ」←この顔が(笑)
多分親が決めた婚約者だと思うので、本人が好きなわけじゃないのかな、と。だからついかっこいいボート野郎に流されたのかな、とも思いました。むしろお母さんがちゃっかり。最初からそのつもりでデートに出かけたのがバレバレですよね(笑)
僕としては何にも知らないお父さんが滑稽で可哀想かなと思いますねw 婚約者はあまり人物像がつかめなくて。
真面目になるほど滑稽だったり、滑稽だけど哀愁があったりの層の重なりがモーパッサンの面白いところですね。こちらこそ2話ともコメントくださり嬉しかったです。ありがとうございます!
柊圭介さん、おはようございます😊
二人の若者と、母娘。
なんとなくその後の展開を想像はしてましたが、想像以上でした。
結ばれる二人の描写がナイチンゲールの歌によって表現されているのが余計に想像をかきたてて柊さんの仰るようにエロティシズムを感じますね。
その後の母と娘が対照的なのも面白いです。
娘が涙したわけは、婚約者がいたことへの罪悪感もあったのですね。
とかく旅先では開放的になってしまいますが、それだけに忘れられない出来事ですね。
最後にぴしゃりと現実を突きつけるところは、モーパッサンらしいなって思います。
作者からの返信
この美のこさん、おはようございます😊
>娘が涙したわけは、婚約者がいたことへの罪悪感
自分が選んだのではなく決められた相手だとは思うんですが、やはり裏切った罪悪感は大きかったでしょうね。
ひと夏の恋じゃないですが、旅先の非日常の状況に我を失って流されてしまう、というのは普遍的ですよね。
ここで逃避行になるんじゃなく現実を突きつけて終わるのが残酷でありまっとうなのかなとも思います。
例によって端折っての紹介ですが、いつも丁寧に読み込んでくださりとても嬉しいです。ありがとうございます。
ありがとうございますっ!鳥の歌声で表現する、思いもよりませんでした!勉強になります!
いやあ、流石はモーパッサン先生。単に熟女と乙女との対比では終わらせず、人生という横軸を用いてある種の普遍的ともいえる残酷さを描いてみせる。
真実の愛とは、何だろう? 掲げ唱える理念ではなく、放擲し残留した肉欲でもなく。僕らはそれがあると信じるゆえに苦悩するわけですが。
実に考えさせられる作品です。寝不足の頭には荷が重いですっ 週末、ゆっくりと読み返したく。
ありがとうございましたっ!
作者からの返信
呪文堂さん、コメントありがとうございます!鳥の歌に重ねて来るとはいい手ですね。
そうですね、ただの熟女と乙女の対比じゃなくて、人生にはその続きがあるんだよと見せつけるようなところが残酷なような、的を得ているような。娘にとってこの体験が良かったのか悪かったのか、それももっと後になってからでないと分からないかもですね。
寝不足のところお付き合い下さり、コメントも寄せて下さってありがとうございます!いつも感謝です!
私は、最後の展開が、黄色い髪の男との間にアンリの子供ができちゃってる、ということになるのかと思いました。
それにしても、ブランコのところから、若いっていいですね、という柊さんの言葉から、この子もいずれは母親のようになるんだろうな、などと思ってしまいました。
そういう母親が登場するところが、単なる青春モノみたいにならない、なんか皮肉っぽいものを感じます。
いずれにせよ、モーパッサン先生、まだまだ面白い小説あるんですね。
作者からの返信
レネさん、コメントありがとうございます。
そういう解釈もありかも知れませんね。妊娠してるとか子供がいるようなそぶりが書いてないので僕はその可能性を外してたんですけど、書いてないことで逆に想像を広げることもできますね。
母をなにかと比較対象にするのでちょっと意地悪なんですが、同時にこの娘も時が経てば……というところも見せていますね。コミカルなのに一歩引いた冷淡さも感じます。