君は春風のように現れて、そして去っていく。
おもち
第1話
この学校で迎える最後の春。
早くここじゃない何処かへ行きたいと
願っていた私からすれば、”最後”という
フレーズがとても嬉しい。
学校が、先生が、大嫌いな私は
この大人たちから縛られている世界から
大きく羽を広げられる日を心待ちにしていた。
今日は始業式。
また始まってしまう、なんて思いながら
保健室にいる不登校気味の友達を迎えに
廊下を走った。
「うわ、先生があるってる」
廊下で2人組の先生が遠くから歩いてくる
所が見える。嫌だ。と心の底から思った。
私は無視をしてすれ違おうと思った。
が、
目が合った。
始めてみる顔だ。
そう、この時からもう始まっていたみたい。
君は春風のように現れて、そして去っていく。 おもち @hinatazaka46aya
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