おもしろかった!かわいかった!ホラーでした!
いや、ホントこわかった。送り犬の伝承、心臓が止まるかと思った。忠告。気の弱いヒト、絶対読まない方がいい。うん、やめときな、ホント、いやホント。
送り犬とは怖ろしい妖怪のことです。そのはずなのに、主人公の前にあらわれた送り犬はちょっと様子がちがう。主人公、どこにお住まいなのでしょう。サツマイモがさっと出てきます。鹿児島?うちだったら、スパゲッティの乾麺くらいしか出てきません。送り犬用にサツマイモ用意しておかないと。
送り犬という怖い話です。おばあちゃん、ナイスに主人公を怖がらせてくれます。と、こっから先は読んでください。3分ほどで、読めるから。そして、なぜか、読み終わると6分はかかるという、不思議な物語。もう一度、どうしても読み直したくなるんです。ホラーです!
今まで生きてきて、1番怖くない可愛いホラーです♡送り犬…振り向いたら…噛み殺されちゃう。そんな怖い妖怪ですが、「私の所にも来ないかな?」って、あなたも思ってしまうかも。
後ろからヒタヒタとついてくる気配がする。この気配の正体こそが、送り犬。送り犬に送ってもらっている間は、狼や他の妖怪から襲われる事はなく、外敵から身を守ってくれる良い妖怪なのだけど、注意点がひとつ。決して振り返ってはいけない。もしもふり返ってその姿を見てしまったら、途端に食い殺されてしまうから。なんとも恐ろしい妖怪です。ところが……。
送り犬は人の後をつけ家まで送る、だだし振り返ってはいけない、何故ならとっても可愛くめんどくさいのだ。
こんな妖怪なら飼ってみたい――そんな愛らしいキャラクターの登場です。思わずモフモフしたくなること間違いなし。オチが面白いので、ぜひ読んでいただきたいです。「ホラー」というより「児童小説」に近いのかもしれません。つかの間の息抜きに、可愛らしい妖怪に癒されてみてはいかがでしょうか?