とりあえずタイトル見て
並々ならぬ興味に誘われたが最後!
そこからは休ませてはもらえない。
主人公よろしくブローを喰らい面白さに打ちのめされたと思いきや
ジャブよろしく、一話ごとに次々と読み手を襲うシチュエーションの嵐!
そしてなにより、狙ったかのようにタイミングが的確!
少し気を許したとこにぶっ込まれるもんだから
『これ?絶対計算してるよね?』
ぼやきたくもなるさ!
初っぱなから異常とも言えるシチュのハードパンチでノックアウト寸前
その後は王道的シチュを押さえつつも微妙にツボをずらしたテクニカルなフリッカーが絶え間なく笑いのメンタルを刺激する
最後は甘々な(シチュの)、どストレート……甘すぎて意識が保てない。
こっちのメンタルはフラフラだ
あぁ、マットが、マットが近い……もゥいっそのこと悶死させてくれ
頼む!頼むゥぅぅぅーーーーーー!!
そう思わずにはいられない
そう、作者さんは希代のテクニカルチャンプだ!
だってラブコメ嫌いの俺がここまでのされたんだゾ!
か……敵わねぇ……。
この話は、「転生の物語」です。
よくドラマなどで、自殺しようとしている人を説得するために、「今までの自分は死んだと思え、生まれ変わったつもりで生きろ」なんて意のセリフがあったりします。しかし、そもそもそんな器用なことができるくらいなら、自殺しようなんて思わないでしょう。
しかるに本作では、タイトルにもあるように、主人公がとんでもないセリフを言い放つ。
それだけ聞いたら「弱った女は落しやすいとモテる俺様は知ってるのさ」的な鼻持ちならないキャラを連想しがちですが(私もそう思った)、主人公はその時点まで、そんなセリフを言うようなキャラではなかったことがやがて判明します。
つまり彼は、そのとき、「今までの自分」を捨てたのです。
まさしく狂ってる!
今までの自分を捨てること、それはある意味、自殺と同じです。だから、主人公は、ヒロインと一緒に死ぬことを選んだということになります。
命の喜びがある、明日を生きるために。
だからこそこの話は、転生の物語なのです。
ちょっとエロがあるイチャラブコメが好きな人と、生まれ変わる勇気の鼓動を感じられる人にお勧め。
21読/21続にてレビュー。
なお私は、8.5話における経験的・技術的困難なトライアルの成功については、コミック的な大げさの描写として捉える所存であります。