もしネット被害でお金が消えたら

一水素

もしネット被害でお金が消えたら

まずはじめに言いたいのは、ネットの被害というのは思ったよりも身近にあるということです。

自分も最初はそんな目に合うと思っていませんでしたし、ネットの詐欺などに対する知識もあると思ってました。


しかしネットでの犯罪は予想の遥か上をいっていたのです。

そもそも、皆さんは自分の持つパソコンやスマートフォンに対してどれだけの知識を持っていますか? 

生活していくうえで必要なことぐらいしか知らないと思います。それは自分も同じです、そしてネット犯罪に遭いました。


今回は自分の体験を交えながら、もしネット犯罪に遭遇したらどうすればいいのかを紹介していきます。


この内容で少しでも被害を少なくできれば幸いです。



【犯罪の手口】

正直ネットの犯罪で厄介なのは、手段が幾らでもあるということです。


今回自分がやられたのは「配達員を装ったSMSメッセージ」での犯行だと思います。

というのも、正直なんでお金が盗まれたのかは今でもハッキリしてません。思い当たる節があるとするならこれくらいだろうなと言った感じです。


そのあたりを詳しく述べていきます。



前々から

「不在のためお荷物を持ち帰らせてもらいました。ご確認ください→URL」

のようなSMSが届き、それによる詐欺被害が結構あったそうです。


間抜けな自分はそんなことがあるとは知らず、そのURLを押してしまいました。


しかし出てきたのはその配達会社のホームページ、とくに何かを入力する欄も見当たらなかったのでそのままそのページを閉じたのです。

この時はまさかお金を盗られるなんて思いませんでした。だって話で聞くのは個人情報を入力するようなものばかりだったから。


これは確定していない仮の話ですが、自分はこのURLに何かがあると考えています。


皆さんは短縮URLというものをご存じですか?

名前の通り通常のURLよりも短いものがそう呼ばれています。

安全に使用できるならとても便利なものらしいのですが、悪用されるととても厄介になります。


なんでも悪質なサイトのURLを短縮して、一見すると分からなくすることが出来るらしいのです。

そしてそのサイトへ飛んでしまうと、トロイの木馬やスパイウェアなどによって情報を抜き取られる可能性があります。


iPhoneでもそのようなウイルスに感染するのかは分かりませんが、一つ言えるのは「自分のApple IDが何者かに盗まれ、そこに紐づけされたクレジットカード内のお金を盗まれた」ということです。



【気を付けて欲しいこと】

iPhoneでもandroidでもここだけは変わりません。



自分はクレジットカードを使うのが怖いのでデビットカードを使っていましたが、それでも十分注意してください。

そして警察の方にも言われましたが、Apple IDなどにクレジットカードを紐づけするのはあまりお勧めできません。iTunesカードなどを買ったほうがセキュリティの面では遥かに安全です。


クレジットカードを紐づけしていた自分はIDを乗っ取られ、計二十万ほど(これに関しては後で述べます)が奪われる形になりました。



【もし被害に遭ったら】

遅れて申し訳ないです、ここからが本題となります。

もし被害に遭ってお金が消えていることに気が付いたら、まずは


銀行の口座を一時的に止めましょう。


これはネットに限らず、詐欺被害を受けた場合は絶対にこれを最初にして欲しいです。お金がこれ以上出ていかないという安心感は何物にも代えがたいのです。


カードを持っている方は裏に記載されているサポートデスクに、無い方は自分の口座がある銀行のホームページからサポートデスクに電話しましょう。

重要な事なので親切に対応してくれるでしょう。焦る必要はないので丁寧に状況を説明してください、場合によってはこれからしないといけない事まで教えてくれます。



ここからは自分の体験談です。

自分の場合、ソシャゲなどに勝手に課金されている状況でした。なのでサポートデスクの人の案内の元、Appleのデスクへと電話を掛けることになりました。


そして事情を説明した後、今回被害に遭った分は全額返金していただけるということになりました。

ここで驚いたのですが、Appleの人はで被害に遭ったかどうかを確かめていたのです。


というのも、IDを作る時には電話番号が必要だったと思います(たしか)。そして自分のIDを盗んだ人は、もちろん自分とは別の携帯を使っています。

つまり、Apple側はどこの誰が課金したか知っているということになります。すぐ捨てられる携帯でもない限り、電話番号をどうにかするのは難しいので。


それを聞いた時に自分は「馬鹿やん、絶対地獄に叩き落したるからな」と、どうやって償わせるかをずっと考えてました。結構なお金が盗まれたのでその時は思考が過激になってましたね。


まあ案の定プライバシーの観点から教えられないということなので、なんとか留飲を下げて返金と対策チームに今回のことを話してもらうことをお願いして電話を切りました。



【その後】

警察に行ったり返金してもらったりとしている時に、色々と分かってきたことがありました。

二十万盗られたといいましたが、実際は九万ほどでした(これでも多いですが)。


取り返したApple IDの支払い方法を見てみたら、知らないものが二個紛れ込んでいました。

それぞれauとソフトバンクのキャリア決済で、ドコモユーザーである自分は入れた覚えが全くありませんでした。


おそらくは自分と同様に被害に遭った人のものか、犯人の使用しているものだろうという結論に至りました。

結局警察に行ったはいいものの、このケースで犯人が捕まるというのは極めて難しいこと、という事実を言い渡されしょんぼり帰った記憶があります。


その際にはじめて配達員詐欺について知り、同時に個人情報を入力せずにアカウントが盗まれた事例はないということも知りました。


自分の記憶違いで本当は入力しているかもしれないし、本当に短縮URLで情報を抜き取られたのかは分かりませんが、ネットの怖さを思い知った事件でした。



【さいごに】

ここまで読んでいただきありがとうございました。

先にも述べた通り、この内容によって少しでも同様の事件の被害者が減ることを祈っています。


そういえば、警察に行ったと書きましたが被害届は出せませんでした。

なぜかというと、今回の事件で被害に遭ったのは厳密に言うとクレジットカード会社、またはAppleだからです。


なので上記の会社が被害届を出さない限りは捜査は行われません。すっごい胸糞悪い終わり方でした。



皆さんはそうならないためにも、日ごろのセキュリティについて今一度考え直してみてください。

「パスワードが簡単だったりしないか」とか「二重ロックをしてみる」だとか、そういう些細な行動が結果としてあなたを守ることになるかもしれません。


それと、SMSのメッセージには気を付けましょう。

個人的には送り主が電話番号なら無視して構わないと思います。



くどいようですが改めて。

この内容で少しでもこういった被害を無くせることを祈っています。

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