32話:『僕らの戦い(後編)』



見る限り死体が転がっている。






どこを見ても死体。






この広い平野がどこまでも続くように、

死体もどこまでも続いた。






そこに、ふらふらと箒にに乗った魔女が現れた。

ボロボロの満身創痍なふらふらだ。






ピーチ:「ここにいたのかい?」





大きな木が1本生えており、

スーはそこに座り、寄りかかっていた。






ピーチ:「探したよ」



隣に座った。






ピーチ:「やっと勝てたよスー」



どこまでも続く死体を見ながら言う。




ピーチ:「皆死んじゃったね」


   :「ドラゴンもさ、頑張ったんだけど、途中で目をやられてさ、」

   :「目が見えないまま、暴れるだけ暴れて、」

   :「死んじゃった」

   :「多勢に無勢ってやつかな?」



ピーチ:「人間軍はとても数多かったね。スー」

   :「いつの間にか、味方は全員やられてしまって」

   :「あたい1人になっちゃったよ」






スーの顔を撫でる。






ピーチ:「皆死んじゃった。スー」

   :「勇者も緑子も、、、」






ピーチ:「あたいさ、楽しかっただと思う」

   :「皆と出会えてさ」






ピーチ:「一緒に色々な所回ったよね」

   :「そんで、いつの間にか有名人になっちゃってさ」

   :「包帯取ってもゴブリンの村歩けるようになって」

   :「いつも歓声の嵐」

   :「君はいつまで経っても包帯野郎だったね」






スーは眠っているようにも見えた。










ピーチ:「最後はこの場所が良かったのかい?」

   :「よく頑張ったね」








また顔を撫でる。








ピーチは顔を撫でた後、


隣で体育座りをし、顔をうずめた。















~fin~



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ゴブリン戦記 @gobusen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ