今の規準で過去を裁くな

今の規準で過去を裁くな

　貴殿および貴殿の依頼人の説得力有る主張が通り、今後は「『法の不遡及の原則』は従来のように『現在と犯行時でで刑法が改正されている場合は、刑事被告人の利益となる方に基き判決を下す』のではなく『刑事事件の罪状認否や量刑は犯行時の刑法に基き判決・刑の執行を行なうべきあり、例えば、一度、死刑判決が確定した者は、死刑が廃止されたとしても死刑を執行せねばならない』と解釈すべきである」が最高裁での判例となりました事、誠にお喜び申し上げる次第です。

　つきましては、貴殿の今回の裁判での論旨である「『反日活動禁止法違反で政治犯収容所にブチ込まれた者を反日活動禁止法廃止後に釈放し、また反日活動禁止法違反の犯罪歴は過去に遡って無かった事にする』と云う現政権の方策は『法の不遡及』に反する」との主張に対して行なわれた「法曹関係者としてあまりに愚劣で人権を無視した主張を公言している」と云う理由による懲戒請求への対応は、貴殿の主張通り、現在の規準ではなく、懲戒請求が行なわれた時点の規準にて実施させていただきます。

　よって、誠に残念ですが、貴殿の弁護士資格を永久に剥奪させていただく事が、懲戒委員会にて全会一致で決定したしました。

　では、貴殿の今後の御活躍（法曹関係以外）をお祈りする次第です。

○○県弁護士会 懲戒委員会