映画的で文学的 百合文芸の記念碑的作品

幼少期から社会人まで、二人の関係性を丹念に描きだす筆致は、読者の脳裏に自然に映像を浮かび上がらせる映画性と、心情や情景を事細かに綴る文学性とを丁寧に紡いでいます。書き手としても、東海林春山先生のたどり着いた世界に畏怖の念を抱きつつ、百合文芸の世界の広さ・奥深さを感じ入ることのできる、記念碑的作品です。ちーりおに幸あれ!