エピローグ

エピローグ

  十年後のみんなへ


 こんな文章を書くのは緊張しますね。


 稚拙なところもあるかと思いますが、どうかご容赦下さい。


 あれから十年になります。


 みんなと過ごした思い出は、今でも私の中で眩いほどの光を発しています。陸上部で走り込みをしたこと、大嫌いだった筋力トレーニング、全てが昨日のことのように感じます。


 合宿ではみんなで夜通し語り合い、顧問に怒られたりしましたね。練習はきつくて途中で辞めたいと思ったこともたくさんあったけど、最後まで続けられたのはみんながいたからです。


 本当にたくさんのことを学びました。途中で辞めてしまっていたら今の私はどこかにしこりが残った人生を歩んでいたことでしょう。たくさんの思い出が脳裏をよぎっては懐かしさのあまり卒業アルバムを捲って寄せ書きを読んで毎回泣いちゃいます(笑)。


 中でも強く印象に残っているのは天海島校舎でダンスの練習をしたことです。慣れない動きに戸惑い、そんな私をあざ笑うかのように黒い雲から大粒の雨が降ってきたことを、鮮烈に記憶しています。


 その天候のせいで、リフレッシュをかねて計画していた天海へのハイキングが中止になったのは残念でしたね。


 それでもホムフェスで最高の演技ができたのは私の今までの人生で最高の瞬間でした。


 その時は全員未成年だからファミレスで食事程度しか出来ませんでしたが、今ではみんな成人です。お酒は好きですか? 私は結構好きで、よく飲みます(のんべえじゃないよ!)。


 なので、久しぶりにみんなで会いませんか?


 つきましては、十年という時を経て当時の打ち上げ(完全版)を企画したいと思います。日程等は後程決めたいと思うので、私まで連絡してください。あ、バレー部は瑠香がまとめてくれています。こっちは私が担当します(キリッ)!


 それでは連絡待っています。お忙しいとは思いますがよろしくです。






















 追伸 さつきー女の子おめでとー!! 名前楽しみにしているよ。


    深川クン、副業のホストは順調かな?


    岡本クン、テレビ見たよ! すごいじゃん!


    平田先輩、うーん、特にないです(笑)


    伊野神クン、本出版したんだって? おめでとー!! はやく読みたいな。


           終

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

延長線上のまだ見ぬ君へ――部長探偵伊野神けいの受難―― 向陽日向 @kei_ichi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ