細分化すれば個性、広げればパターン…… 魂が目指すところ

 まず始めに……

 私は科学にも哲学にも生物学にも詳しくないので、文中の言葉の使い方に間違っている点があるかもしれません。

 なんとなく思ったことを書いているだけです。ごめんなさい。



 八月も間近というある日……

 私は厚い布団を被って寝ていました。


 目を覚ますときにぼんやりと、前日に見た猫動画を思い出しました。

 そしてなんとなく思います。猫は猫だなぁと。


 ジャンプする。狭いところが好き。パソコンを操作していると邪魔する。

 猫あるあるだそうです。



 前日は、他にもコザクラインコやウロコインコを画像検索していました。

 初めは「ニギコロ」で検索していたのですが、いつの間にかコザクラインコとウロコインコを見ていました。


 すると、同じ色合い、模様の子がたくさん出てきました。


 私には見分けが付かないけれど、飼い主さんや鳥たちは、一羽一羽を見分けられるはずです。大勢で暮らすペンギンも、仲間を見分けるんですよね。声で聞き分けるんでしたっけ。



 同じ種類の生き物がたくさんいる。でも一匹一匹に個性があって、かけがえのない存在。世界に一匹しかいない……人間も同じですね。


 似ている……けれど違う……でも同じ種類の生き物たちには共通点がある。

 いや、共通点というか同じ生き物。

 猫あるある、インコあるあるがあるように、私たちは人間あるあるの中を生きているのでしょう。



 そこでぼんやり思います。

 個性って、細分化するから種類が増えるんだなと。



 たとえば……「私は鼻歌を歌いながら掃除機をかけました」

 この行動だと、当てはまる人はけっこういるんじゃないでしょうか。


 けれど、「私は掃除機をかけながら鼻歌を歌い出した。これは私と友人の思い出の歌だ。私が出任せに冗談で作った歌を、友人は楽器で演奏して動画にして送ってくれたのだ。今は遠いところにいる彼女……元気にしているだろうか」などという文だと、「私もまったく同じことをしている」という人はグッと減ると思います。


 話のテーマや論点も、「鼻歌で掃除機」よりかは別のところに向かっています。こういう一匹一匹の体験の違い、着眼点や表現の違いが個性になるんですね。



「乗り物に乗って花を見に行った」だとわりとよくあるパターン。「私はバスで◯◯市へ向かい、有名なひまわり畑を見た」だと、当てはまる人は減る。バス以外の乗り物でひまわり以外の花を見に行く人も多いだろうし、「乗り物に乗って花を見に行った」だと、牛車や馬車に乗って花を見に行った昔の人にも当てはまるのでしょう。



 私が今からラーメン屋に行ってラーメンを食べても、その行動はけっこう人間あるあるというか、ありきたりです。もしかしたらラーメンの食べ方に珍しいこだわりがある可能性もありますが、ラーメンを食べにいくという行動は珍しくありません。


「私は春生まれです」という言葉は大体四分の一の人間に当てまはり、「◯月◯日生まれです」だと当てはまる確率が365分の1になり、「◯年の◯月◯日生まれ」だと、地球上のまったく同じ誕生日の人はグッと減ります。もちろん、時刻や秒などどんどんこだわりを追加すればもっと減ります。


 色なんかも、ベースは普通の12色くらいなんでしょう。それを、青は青でもなんとかブルーとか、名前を付けてどんどん細かく分ければ、青だけでもいくつもの色になるのです。



 さっきから何当たり前のこと言っているんだと思われるかもしれません。

 でも私はそれを面白く思い、はっとしました。


 世界のほとんどは……

 個性とは「パターン」だったのです。



 私がお花を見つけて写真を撮って、それを私の思い出として大切にしていても、同じ花を同じような構図で撮った人はきっと世界のどこかにいる……。

「花を愛でる」という行動をとった人なら、昔にも多くいたでしょう。


 メスのカブトムシに「モモちゃん」という名前を付けて飼った人は少なくても、カブトムシを飼った人は多くて、さらにカブトムシを見た人なら、平安時代や鎌倉時代にもいたのでしょう。


 なんだかすごいことです。



 ……結局何が言いたいのか。


 説明するのは難しいですが、つまり、「うわー! なんてことだ!」と思うような驚きに出くわしたとしても、それは大体あるあるだということです。

「この空の広さにくらべれば、私の悩みなんてちっぽけだ」みたいな。


 生き物が生き物を食べるのはあるある。欲を持つこともあるある。生き物は皆、姿や行動をプログラミングされたロボット。


 どんな条件にでも、当てはまる生物が一定数いる。

 私が今ひらめいた発想も、既に誰かが考えたこと。


 何をしてもあるある。何を見てもあるある。太古の昔から……。

 そう思うとなんだか気が楽になりませんか?



 ならば、「私は◯年の◯月◯日生まれの運命の人を探しているのになかなかいない」などと嘆く必要もあまりないかもしれません。

 探し物がなかなか見つからないときは、範囲を限定してこだわっている時かも。なんとかかんとかブルーが見つからないなら、百均の色鉛筆の青色でも良いかもしれません。


 より抽象的にするほど、該当範囲が広がります。範囲を狭めるほど、ピンポイントで好みのものにたどり着けます。

 ドンピシャで好みに合うものとか、自分とまったく同じような趣味や経験や共通点を持つ人を見かけると、運命を感じてしまいますね。


 この「範囲を広げたり、狭めたり」という調整をマスターしたいものです。



 私は最近「個」にばかりフォーカスし、個の重さ、個が軽んじられることを思って嘆いていました。


 なぜ世界は人を大切にしないのだろう。

 なぜ私たち生物は他の生物を食べるのだろう。

 なぜ生物は死ぬのだろう……と。



 でも命は終わりません。



 私は生まれ変わりを信じています。死後の世界を信じています。他の人がどういう考え方の個性であれ、私は私で信じています。


 だから「何も終わらない」んです。



 人間社会の中で、弱肉強食の世界の中で、「愛が見えない」ときがある。

 それでも私たちは「体験」や「共通点」を通じて、他の生き物すべてと繋がっています。


 たとえば、「肺という臓器を持ち、それで呼吸している」。「目でものを見、鼻で嗅ぎ、耳で聴く」。「お母さんから生まれる」。「触ると温かい」。「他の生き物を食べる」。「やがては死んでゆく」。「同じ地球という星の上で生きている」。


 こういった感覚で、世界中の生き物と繋がっています。今はこちらが命をいただいている、牛や豚とも繋がっています。

 もちろん呼吸のシステムが違う魚類や、視力を持たない生き物、私たちと違って空を飛べる生き物、体温の違う生き物、食事という形をとらない植物などはいますが、みんな共通点を探せばあるはずです。



 私は「本来の世界は弱肉強食ではなかった」と信じています。他の人がどういう考え方の個性であれ、私は私で信じています。


 一見社会が人や生き物を冷酷な目で見ていても、根底にある、すべてと繋がる絆は永遠に切れない。この共通点は、平和の名残だと信じています。



 もし世界が弱肉強食でしかないなら、死にかけたところを人間に救われて、人間に懐く動物はいないのではないでしょうか。

 だって、本当に弱肉強食しか知らないなら、「命を救われた」状況を動物が理解するはずがないから。


 もし世界が本当に弱肉強食なら、世界平和とか、いじめや差別をなくそうとか言い出す人はいないのではないでしょうか。物や動物が可哀想などという感情はわかないはずではないでしょうか。私たちは動物から生まれ、感覚のベースは動物と通じているはずなのだから。



 受け取った贈り物の価値が分かるのは、それを理解している人。

 人間だけにあるとされる感情や感覚は、本当に人間にしかないのでしょうか。

 同じ宇宙で、同じ星で生まれ、同じような物質や構造でできているのに?


 私たちに愛があるということは、私たちを生んだ宇宙や動物にも愛があるはずです。永遠にたどり着かないように見えるどこかを目指す、「隠された本能」が私たち生物にはあるのかもしれません。



 人間も動物も、弱肉強食以外の世界を知っている。その片鱗があちらこちらに散らばっている。


 私たちは元々、一つだった。


 一つに戻ろうとしている。

 それが隠された本能ではないかと……。



 いつか、「大事な人」や「特別な生き物」を守るのでなく、すべてが大事で、特別になる。

 消えそうな願いを微かに持って、今は感じられなくても完全に見失わないように、いつかまた帰れるように……。



 私は信じています。信じていると言いたいです。

「世界は必ず平和になる」と。





 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 癒されたい気分のときは、「動物 異種愛」などで検索してみてください。



 あと私は動物たちのイラストも描いており、「mamimujina アニマルイラスト」で検索すると出てきます。

(※下の方へ行くほど、私のものではない画像が混ざります)


 トンビとカラス、オオカミとトナカイ、キジとキツネ、シマウマとライオン、チーターとトムソンガゼル、スズメとカラス、ハイエナとインパラ、イヌとサル、ヌーとワニ、カマキリとアゲハチョウ、キリンとトラとウマとオオカミ、ホタルとカマキリとトンボとセミの脱け殻、その他キツネやタヌキのイラスト等は私の作品です。

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世界が平和になりますように(仮) 月澄狸 @mamimujina

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