他のレビュアーさん達が仰るように、「スローライフはどこへ行った?」という話。
でも最近良くある、物語が始まって数話でざまぁも何もかも回収してやることがなくなってしまう物語に比べたら、キャラは立ってるし話の作り込みも凄いし。
要は、この作品は面白いのか?つまらないのか?
私は文句なしに"excellent"と評価したい。
何話の物語になるのか分からないけど、「こんなに大変なあれやこれやを乗り越えて、最後の最後にやっとスローライフをもぎ取って大団円」っていう作品があっても良いと思うんです。物語は続いているから、実際どうなるかはまだ分からないですけどね。
タイトルなんて、終わるまでにいつか回収すれば良いんです。
サクサク進む比較的短編のざまぁものを期待した人は確かに思うところがあるかもしれないけど、じっくり時間をかけて楽しめる作品としては優良だと思います。
ーーー追記ーーー
冒険者パーティから追放されたのでスローライフを送る予定だったが、貴族の令嬢や聖女様が集まってきて、それどころじゃなくなってしまった
よくよく見たら、タイトルで既に「それどころじゃなくなってしまった」って言ってた、、。
なんだ!合ってんじゃん!?
ヤン村のヤンは、ヤンデレのヤン!!!
有り体に言って凄くいい作品です。
最近よくある、主人公を延々持ち上げるやつでもなく、こき下ろすやつでもない。
等身大の主人公がそれでも自分を貫く為、そして平和を甘受する為に大きな潮流に揉まれながらも抗う物語。
仲間に裏切られながらも小さな女の子の憧れを背負い、傷付いたヒロインの傷を埋める。
癒すでは無く埋める。という所が重要です。
自分の傷も埋めてもらいながら、それでもと前に進む主人公。
少しヤンヤンしつつも覚悟ガンギマリ系の聖女。
堕ちた元パーティーの心を救い、1人とは関係を築き直す。
この先この物語がどう転ぶのか、最後まで追い続けたいと思います。
本作はスローライフを目指した辺りからレビューしようと思っていたのだが、まさか100話を超えた現在でなおタイトルを回収しないとは思わなかった。恐らく複数のキャラが勝手に走り出した結果、風呂敷を畳めなくなったのだろう。
例えるなら、焼肉定食を頼んだところ、想像してたより美味しいお米やサラダや付け合せやお酒が先に出たのに、待っても待っても焼き肉が出てこない。そんな作品だ。つまらない作品ではない(むしろ良作の部類だ)し、読むのに苦痛はないが、タイトルを見て興味を持った人にはもどかしい状況だろう。いっそもう少し状況が動いてからまとめて読んだほうがいいかも知れない。