裏切り者
くろやま
プロローグ〜1話
プロローグ
目が覚めるとよく知っている公園にいた。
あぁ、私は今まで眠っていたのだと思い目覚めた。そして今自分が車の中にいることを知った。外は真っ暗で夜なのに公園には男女二人がいて、会話が車の中まで聞こえるほど声を荒げてるので喧嘩しているのだと幼いながらにわかった。そして、その喧嘩の原因は私だった。
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1話
「私」の名前は城ヶ崎姫華。名前はものすごく豪華な名前だが、結構貧乏な家庭で育っていて、学校でのあだ名は姫。先生からも友達からもそう呼ばれている、地味に姫って呼ばれるのは嬉しい。まぁ、自己紹介はこれくらいでいいと思う、ちなみに今は学校に居て授業中。退屈だからぼーっとして時間潰してる。
「姫華何してるの?1人で何か言ってるけど」
「何でもないよー」
今何してるか聞いてきた子は蒼って言う子。真面目でとても優しい子なんだ。
「蒼!もしかして授業終わった?」
「そうだよ、また授業中ぼーっとしてたの?」
「いや、そんな訳じゃないけど・・・ていうか、蒼が休み時間に私の席来るの珍しいね!なんか話でもあるの?」
「一緒に帰りたいなと思って。今日帰れる?」
「蒼から一緒に帰れるか聞かれたの初めてだよ〜嬉しい!もちろん一緒に帰る!!」
「そう。じゃあまたね」
蒼はちょっぴり冷たいって感じる時あるけどそれがまた良いんだよね。まぁ冷たいのも学校だけなんだけど。
「姫華ちゃん〜」
「せあどうしたの?」
この子は後ろの席のせあっていうこ。蒼とは真逆のちょっと天然でふわふわ系女子
「次の授業数学だよ〜泣」
「せあは数学苦手だもんね笑」
「姫華ちゃんも数学苦手じゃん!」
「そうだよ〜」
「お互い数学頑張ろうね!!」
「頑張りたくないーーー泣」
そんなたわいも無い会話を友達とすることが楽しい。
──────でもまさかせあとはあんなことになるなんて思いもしなかった
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「蒼の家今日入れる?」
「今日は、塾あるからすぐ行かなきゃいけなくて無理。明日ならいっぱい遊べるし家の中入れるよ」
今は蒼と一緒に下校中。やっぱり友達といっぱい話しながら帰るのが楽しいよね。
「じゃあ、明日遊びたい!!」
「おっけー。お菓子パーティーでもする?」
「するする!」
「分かった。じゃあまたあしたね」
「は〜い!」
蒼と私は家が近いから私はすぐ家に着く。
重い足取りで家へ向かう。
ただいま、なんて言う人は居ないし、ただ無言で部屋に行く。それがいつもの繰り返し。私にとってはそれが普通
「あ・・・せあからメール来てる・・・」
引き出しに置いてある携帯から音が鳴ったので開いたらせあからのメールだった。
せあからのメールの内容は、今度水泳の授業があるから一緒に自由時間遊ぼうとのメッセージ内容。
「せあらしいなぁ・・・」
私が返事したのはYES一択だった。
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今日は大事な用事がある。それは、児童相談所で心理士の人と話す予定だ。私が過去に起こったことを話すらしい。
らしいというのは、前回初めて心理士の人と話した際に、次会うときは過去の話をたくさん聞かせて と言われたからだ。
バスに乗って揺られながら目的地へと向かう。
──────────
目的地に着いた。人はあまりいない様子だ。早速心理士の若い女の人と挨拶を交わしてトークルームへと足を運ぶ。
「寒くない?大丈夫?冷房つける?」
「寒くないです。冷房付けたいです」
「は〜い!それにしても姫華ちゃんのお洋服可愛いね」
「そんなことないです・・・ありがとうございます」
人見知りなのでついつい会話に詰まってしまう。直したいところだ。
「さて、今日は前回言った通り姫華ちゃんが過去に起こったことを私に話して欲しいんだけど、話しても大丈夫かな?」
「はい。全然大丈夫です」
「良かった・・・じゃあ話して欲しいな」
「はい・・・私・・・実は・・・
裏切り者 くろやま @b_oknjisi9606
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