”正義vs悪”ではなく、”悪vs悪”という構図。
ハードボイルドで大人な雰囲気漂う作品で、特に後半はアクション映画を見ているかのような盛り上がり。しかもその風景が自然と脳に浮かぶのです。
サブタイトルにある通り毒が出てくるのですが、全体を通してきっと凄く調べてあるんだろうなと思えるくらい毒に関する情報の描写が丁寧です。私個人にその凄さを正しく感じ取れるだけの知識がないのが辛いところですが、それでも置いて行かれることがないので作者様はきっと情報の出し方がお上手なのでしょう。
ストーリーは冒頭に書いたとおり”悪vs悪”、単純な勧善懲悪という構図ではないのだと読みながら何度も感じさせられました。
危険な香りの漂うマフィア達の世界を、貴方も覗いてみませんか?
この物語は、マフィアが主人公として物語が進んでいきます。
世間的にはあまり好かれず、非常で残酷なイメージが付きまとうマフィア。
しかしこの作品を通してみると、マフィアであるということを忘れてしまうような人情味で溢れています。
ちょっと大人めな恋愛、凝られた設定で繰り広げられるミステリー、そして時に見えるマフィアとしての非情さ、個性豊かな脇役たち。
この一つ一つが物語に重厚感を与え、まるで一つの映画を見ているかのような気分にさせられます。
プロローグから始まる、『死』の恐怖。
主人公が所属する『マフィア』の冷酷さと複雑な人間関係。
そして物語の鍵となる『猛毒』の謎。
徐々に明かされていく大きな謎と、主人公たちの友情や正義、恋、絆。
普通の世界では決して交わることのないマフィアたちが裏でひっそりと織り成す、アクション満載のミステリー。
必見です。
旧ソ連の置き土産、ノビチョクを進化させた猛毒を巡る冒険ミステリー。的確な説明、精細な描写がリアリティを高めます。
物語を牽引するのは、若くしてマフィアのナンバー2を務める主人公。ファミリーを守るためなら命の危険をも顧みず、女には真面目で純情。組織ナンバー3の義弟との絆。その正義感とファミリー愛には、非情なマフィアであることを忘れて惹かれてしまいます。
謎めいた妖艶な美女、元KGBの渋い老紳士、ストリートの少年、世渡りに疎い科学者……と周りを固める個性豊かな脇役たちも魅力的。
ハードボイルドな雰囲気たっぷりの物語に浸ってみませんか。