幽霊テイマーの猫助け

瀬斗 千里

プロローグ

「テイマー様、そこに悪霊がいるにゃ」


「分かった。俺が依頼者を助けるから、その間、そっちは任せた」


「うん。任せてにゃ」


 テイマーと呼ばれた中肉中背の男としっぽが2つある猫が話す。


 猫が話している時点でおかしいのだがこの猫しっぽが2つあるのだ。明らかに普通の猫じゃない。


 悪霊がその猫と対峙して睨み合っている。その隙に依頼者の妖精を助けに行く。


「もう大丈夫ですよ。安心してください。動けるようだったら静かにここから離れられますか?」


 妖精は静かに頷き、その場を後にした。


「その悪霊、そんなに強いのか?苦戦するようなら手伝うぞ」


「大丈夫にゃ。すぐに祓えるにゃ」


 悪霊の周りに謎の光が発生して悪霊は消えた。その直後、ARデバイスから音がする。


「よし。レベルアップだ。お前、さらに強くなったみたいだぞ」


「私は祓う力は強いですが技の打ち合いになったら勝てないにゃ。今回は相手が様子をうかがっているスキをつきましたが」


「どうしたらいいと思う?」


「簡単にゃ。仲間を増やすにゃ。初めは実践向きなのがいいにゃ。私は封印系なので戦いは下手ですしにゃ」


 まぁそのへんも猫神様に相談してみるか。そう呟いた。


「次の依頼に行きますにゃ。早く着いてきてくださいにゃ」


「まったく。今行くよ」


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幽霊テイマーの猫助け 瀬斗 千里 @reirei0929

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