第9話 しこっただけなのに走馬灯を見る羽目に

案の定というか

スキル〈自動回復(玉):下〉は、ゴールデンボールが減りを回復してくれるスキルだった。


最大効果発揮条件は、命の種を放出したとき…

一応、イッた直後でなくても、〈自動回復:下の下〉程度の効能はあるそうだけど

気休めだよな~


取得条件は、最後の一滴まで放出してなお、高みを目指したとき…

確かに5回目はきつかったよな…

多分このスキル、今日じゃなければ最後の最後まで抜いちゃおうとかならないから

ラッキーだったなぁ…


とりあえず、〈気配探知〉〈自動回復〉を鍛えられるように

自慰行為は毎日やらないとな!

…普通のなろう主人公とは違った修行だよねほんと…

まぁ好きだからいいんだけどさ…


さて、服でも着ようとズボンに手を伸ばしたとき

ぐちょと嫌な感触が伝わって来た


「嘘だろ…?おれはティッシュで手を拭っていたはず…。……ティッシュなんてこの部屋にはなかった…」

「あぁ…。うあぁあ…。洗わなきゃズボン…」


普段のように、ベットに腰かけ片方に抜いだズボンとティッシュ。

片方にオカズというスタイルをそのまま踏襲していたのがあだになった!!!


ティッシュがそこにあると思い込んでいた!!ないのに!!

確かになんかごわごわしてるなとか!

いつもより置いてるとこ遠いなとか!

かなりぬぐえるな? 事前にいっぱい箱から出してたんだっけ?

とか疑問があったけど!!!

無視してしまった!!

うあぁ…


アイナさんに見つからないように表からでて、裏手にある井戸で洗わないと…

情けない…


〈(エロ)気配探知:下〉を全開にして、アイナさんの様子をうかがう

…従業員控室から動きそうにないな…

音を立てねばばれないだろう。

抜き足差し足で外を目指す


やっとこさ入口を出て、裏手に向かおうとしたとき

気配探知がビンビンに異常を訴える


「良い野菜が買えたな~。お夕飯が楽しみ~!お客様も喜ぶだろうなぁ…。ふふん」

…なんてこった!!!イリスだ!!!!!


「そろそろイリスが帰って来る頃ね…表に出ましょうか」

…アイナさんも動き出した!?


ま!ず!い!

このままでは下半身丸出しでイリスと鉢合わせ!

急いで戻ろうなら、アイナさんと鉢合わせ!

くそ!詰んだ!


あぁ…この痴態を見たイリスちゃんは

ぼくにもう話しかけてくれないだろう…


アイナさんは宿を出てけと言うかもしれない

こんな獣をイリスの近くには置けない!

なんて言うかも…


調子に乗って5回も抜かなければ…

ティッシュがあることを指差し確認していれば…

ぼくはいつもこうだ…

そうやって何もかも台無しにする…


イリスの駆け足が近づいて来る

--------死神の鎌が振られる音だ--------


アイナさんがイリスに呼びかけようと

息を吸い込んているのが分かる

--------死神が死を宣告しようとしている--------


時間がとてもゆっくりだ…


あ、なんか

転生前の記憶がもの凄い速度で頭を行き交ってる…

これって走馬灯じゃん…


走馬灯って確か

命の危機に瀕したとき

状況を打破する知識を、過去の経験から引き出すものだったよなぁ…


なんて冷静に考えていると

一筋の光明!

砂漠の中で見つけたオアシス!


ぼくは走馬灯から一個の解を見つけた


これならこの事態を打破できる!!!

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エロいスキルなら無限習得!〜って下半身露出しないと本気出せないんですか!?〜 さちえ @satieeeeen

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