2-4. ミドル:アイリーン宿泊記録・後編

■原因:社会


本日の話題トップバッター。

今度はSGMが遅刻中。


アミ:この遅刻はね、しょうがない。社会ってやつが悪いよ。


なお、今回の遅刻は、SGMの突然の残業により発生しています。いたしかたない。

GMはいるので進行自体はできるのですが、SGMがメインで動かしているNPC・ルイスの扱いをどうなるかという話になりまして……


GM:OK、決めました。こうしましょう。

PL一同:?

GM:皆さんがミニチュア・ガーデンの喫茶店で朝の挨拶をしているところ。突然店のドアが開きます。

黒服 : 「おい、お前がルイスだな?」

PL一同:!? ※シーンに突然黒服が出てきたので動揺している

黒服 : 「2日前の宴会での被害届が出ている。」

PL一同:……(一瞬の沈黙)……あーーーー!!!(爆笑)


※「二日前の宴会での被害」参考: https://kakuyomu.jp/works/1177354054913625450/episodes/1177354054918331222


マリーナ : (お祈り)

GM:というわけで、哀れルイス君は泣きながら黒服たちによって連れ去られていったのでした……。


こういうことになりました。


アミ:嫌な事件だったわね……

リアトリス:ルイスセンパイ……いいやつだったのに……

ガイゼリック : そのうちルイスは考えるのをやめそうな展開……

GM:ルイスくんがシーンに出られないなら、出られない理由を作ってしまえばいいんですね! というわけで、ルイスくんが何日帰ってこないかはSGMが何時に合流できるかで決まります。

“ヘーゼル” : せちがらいね……

イグちゃん : 「……はい、というわけで脱衣癖がある諸悪の権化が去ったところで。今日はどうするんだっけ?」

マリーナ : 「今日はげんきだし、ちょっと街をぐるっと見たい~。買い物のときも見たけど、きれいな街並みだしね~」

イグちゃん : 「お、マリーナちゃんせっかく外回るならアイリーン名物の噴水広場行ってみたらどうだい?」

マリーナ : 「ふんすい~おっきいといいな~」

イグちゃん : 「あそこは町の象徴だけあって、規模すごいよ~。せっかくだし、私もついていっちゃおうかな~。」

マリーナ : 「ほんと~? それじゃいこ~。……アミいく?」

アミ : 「せっかしだし行こうかしらねー、どうせここにいても暇なだけだし。っていうかマリーナからあたしを誘うなんて珍しいわね?」

マリーナ : 「なんとなく~」

ガイゼリック : 「夕飯までには帰れよ」

マリーナ : 「わかった~」

リアトリス : マリーナとイグの会話をうつらうつら聞いてる。

“ヘーゼル” : 「……マスター、朝食を召し上がったらもう一度お休みになられますか?」

リアトリス : 「……ああ。昨日はいろいろ疲れたから。寝る……」といいながら、リアトリスはそのまま2階にあがりますんで、バジの居ぬ間に好きなようにデートしてきて……

“ヘーゼル” : 「はい、お休みなさいませ」

リアトリス : 「-……♪」自分でララバイを口ずさんでいる。

GM : アミさん、ヘーゼルさんを誘うチャンスですよ!

アミ : 「よし、邪魔者はいなくなったわね」(小声) 「……ヘーゼルも一緒に行きましょ!」

“ヘーゼル” : 「はい。かしこまりました」



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■3日目:マリーナ、水辺に行く


◇3日目昼、噴水広場。

登場PC:マリーナ・“ヘーゼル”・アミ・イグちゃん(NPC)


GM : 君たちは待機期間中退屈してきたので、街中央の噴水広場に観光に来た。

石畳の円上の広場の中心に直径10mの噴水があり、噴き出る水しぶきが太陽に照らされて輝いている。

噴水から同心円状にベンチが等間隔で配置されており、噴水を見ながら恋人たちが語り合える場所を確保している。

その外側は芝生が張り巡らされていて、子供たちの遊び場や散歩場所として機能していたのだろう。

イグちゃんが言っていたように、この噴水広場は元人族の町のアイリーンに住む人々の憩いの場で会ったであろう。


(GMはここでうららかな噴水の画像を出す)


GM:とはいえ、これはあくまで「イメージ」でして、実際どうなっているかと言いますと……


(噴水の上でスイミングする大量の蛮族の画像をオン)


PL一同:(笑)

裏のリアトリス:お、泳いでる~~~

アミ:泳いでるのめちゃくちゃ笑っちゃうけどw

“ヘーゼル” : のどかな光景ですねぇー?

GM : ……だがしかし、現在のアイリーンは蛮族共がひしめき合う世紀末環境となっている。

町の象徴とも言える巨大な噴水内では、これが噴水の正しい使い方だと言わんばかりに、リザードマン等水棲蛮族達が大量に優雅に泳いでいる。

噴水を囲むベンチは妖魔族達の昼寝スペースとして独占されている。外縁部の芝生では力自慢の蛮族共が場所をその溢れんばかりの筋肉をポージングで披露している。人族の街が蛮族に占拠されている事を象徴付けるような光景だ。

アミ:はああ~……はあああああ~~~ちょっと、ちょっと心を落ち着けてるからね、待って。(PL一同笑)

マリーナ : 「みんなたのしそ~」

“ヘーゼル” : 「なんとも長閑な光景でございますね」

アミ:これ見た感想、普通そうなる~?(一同笑)

GM:あ、見覚えのあるチンピラ蛮族4人組もいますね。鳥の羽を毟られたためか鳥肌が一部剥き出しになっています。

アミ:おまえらかー!!!w

マリーナ : 「やほ~」

アミ : 「あっアンタたちは懐かしの!」

アラクルーデルプレデター : 「あ、姉御たちじゃないですか!! ちわっす!!」

GM:ちなみにこいつら、汎用蛮族語でしか会話出来てないのでご注意ください。(一同笑)

“ヘーゼル” : あぶな。ここにいるメンバー、マリーナさんしか言葉わかんないじゃないですか。マリーナさんがいなかったら即死でしたよ。

マリーナ : つうやくするよ~


※というわけで、以下、汎用蛮族語でマリーナが同時通訳しながらの会話。


アラクルーデルプレデター : 「姉御、こちらにいらっしゃってどうしたんっすか?」

マリーナ : 「ひまなの~」

アラクルーデルプレデター2 : 「そういえば、姉御たちの武勇伝はこちらまで届いてますよ。」

アミ : 「武勇伝って……」

アラクルーデルプレデター2 : 「なんでもカジノに初見で入ってきた人族共が荒稼ぎして帰っていったとか。あと、この街に来た初日の夜に周りのバルバロスに一切物おじせず、酒場で豪遊の限りを尽くしたとか。」

アミ : 「あー……」

“ヘーゼル” : 「あのときは大変でございましたね……」

マリーナ : 「おさけおいしかったよ~♪」

アラクルーデルプレデター2 : 「あのルイスがやってた"野球拳"なる遊戯がにわかにバルバロスの中ではやりそうなんですわ」

アミ:ひっどいトレンドね??(一同笑)

裏のガイゼリック:こういう悪影響があるから、あいつ(ルイス)連れてかれたんだな??

“ヘーゼル” : ここの人々、悪い影響すぐ受けすぎでは……?

アラクルーデルプレデター2 : 「ルイスの奴元気にしてます?」

“ヘーゼル” : そっと首を横に振る

マリーナ : 「つれてかれちゃった~。弁償だって~」

フーグルモーター : 「連れてかれたって、もしやあの黒服の連中にですか????? アイリーン内でやんちゃしたバルバロスをことごとく地下の鉱石採掘現場に強制収容するというあの??????」

マリーナ : 「……ひえ~」

アミ : 「ルイス……いい奴だったわ……」黙祷

イグちゃん : 「ルイスはしばらく帰ってこないでしょう……。具体的にはリアル時間で1時間ほど」

裏のガイゼリック : OSIGOTOはNPCを一体破壊する。これは再生できない


※繰り返しになりますが、ルイスが黒服に連れていかれたのは、中の人のリアル世界での残業のため。ルイスはOSHIGOTOの犠牲になったのだ。


イグちゃん : 「というか、あの脱衣癖のあほはしばらく反省してくるべきです、うら若き少女の私になんてものみせやがるんですか、奴。下まで全部脱いでたら確実に焼いてましたね~、はい。」

マリーナ : 「たいへん~」

裏のリアトリス:しかし、ルイス、口ぶりを見るにチンピラどもにも結構慕われている(?)んですね。

GM:いやあ。ヘラ様の横に常にいる人族ですよ? まあ、有名にはなりますって。

アミ:……なのに喧嘩吹っ掛けてきたのか、こいつら……>チンピラ

GM:いや、ほら、うん。知らん人族がいっぱいいたから、とりあえず喧嘩吹っ掛けたっていうかぁ……そしたらなんか紛れてたっていうか……。まあ、「知能:低」って感じですね!

マリーナ:おばか~?

イグちゃん : 「というか、ごめんね~。本来はこの広場ゆったりできる場所のはずなんだけど」

アミ : 「あんまり心休まる空間って感じでもないわよね……」蛮族まみれの空間を見ながら

イグちゃん : 「まだ町の酒場の修繕が終わってないのもあって、昼間から飲んだくれてるバルバロスの屑共がここに寄ってきたみたい。」

アラクルーデルプレデター : 「いやだな~、そんな褒めないでくださいよ~、イグの姉御!」

イグちゃん : 「誉めてないけどね~。」

マリーナ : 「……ことばって、むずかしいね~」

イグちゃん : 「難しいね~。」


「昼間から飲んだくれてるバルバロスの屑共」を誉め言葉だと認識するのは、なかなか高度すぎる言語体系。


イグちゃん : 「なんかこの場所で固有イベントあった気がするけど、こんな筋肉と野郎密度が高い場所はおさらばしてしまいましょう?」(PL一同笑)

“ヘーゼル” : それでいいんですかw

GM:いや、一応噴水イベントはあったんだけどね。なんかいろいろ考えた結果、この面子なら、いっぺん喫茶店に帰って女子会でもしてた方が有意義なんじゃないかって思いはじめまして。帰りましょう。(一同笑)

アミ : 「こんなとこでイベント……嫌な予感しかしないけどないならよかったわね……」

マリーナ : 「うん。かえろっか~」

“ヘーゼル” : 「マスターも、もうお目覚めかもしれません」

アミ : (こんな時にでもリアトリスのことを気遣うヘーゼルがちょっと憎いけどこういう気心がまわるところもいいよね)(内心)(早口)

イグちゃん : 「帰ったら美味しいケーキでもごちそうするよ~。」

マリーナ : 「いい場所だったな~」噴水で泳ぐリザードマンを見やりつつ、やっぱり海じゃないとな~と思うマリーナであった。

リザードマン : 「水場さいこうだぜ~」


そんなわけで、場所を移してミニチュア・ガーデンに帰還し……


GM:じゃあ、ちょっと女子会でもしましょうか。女子全員いますしね。

“ヘーゼル” : ま、マスターは女子ではなかった……?

GM:あっ。(一同笑)


身体性別的には、今ここにいないリアトリスも一応女性。


裏のリアトリス:ここは、まあ、女子枠って感じでもないからw そのメンバーだけで積もる話もあるだろうし、二階で寝てるよ。

“ヘーゼル” : ですかぁ……

イグちゃん : 「ちょっと、早く帰っちゃったから少しだべってこ~? お菓子あげるから。」

アミ : 「いいわよ。何話しましょっか?」

マリーナ : 「おかし~さきいか~」

イグちゃん : 「さきいかはないかも~。」

マリーナ : 「わかった~」懐から聖印を取り出す。保存食のさきいかも取り出す。

アミ:すごいイカに執着するわね、この子……

“ヘーゼル” : 「お茶もお入れ致しますね」

アミ : 「あ、ヘーゼル、ありがと」

イグちゃん : 「お客さんだから遠慮しなくていいよ~。……と言いたいけど私よりヘーゼルちゃんの方が私よりお茶入れるの断然うまいのよね……。どうしてだろね、私喫茶店の店主なんだけど?????」 と、お客さん0人の喫茶店店長がわめいてます。

アミ : 「ヘーゼルの腕は超一流だから、仕方ないわよね~」なぜかアミがご機嫌

マリーナ : 「なんでアミがうれしそうなの~?」

アミ : 「へへ~」答えになってない

“ヘーゼル” : (お茶を淹れた)「どうぞ、お召し上がりくださいませ」

イグちゃん : 「……そういえば、アミちゃんとヘーゼルちゃんは以前から交流があったみたいだけど、二人の馴れ初めとかってどうなの~?」

アミ : 「おっそれ聞いちゃう?聞いちゃう?」

イグちゃん : 「お!アミちゃん教えて教えて~!」

アミ : 「あれはあたしが依頼書の看板を見てる時だったわ……」と馴れ初めを語る


アミとヘーゼルの出会いに関する細かい話は、以下の前日譚参照。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054913625450/episodes/1177354054918331162


アミ:まあ、名づけまで含めて最初の仕事終えるくらいまで語ろっか。

“ヘーゼル” : 「ふふっ、懐かしいですね」

マリーナ : 「あ、ヘーゼルってヘーゼルって名前じゃなかったんだ~」

“ヘーゼル” : 「はい。あのときアミさんから頂いた、私の宝物でございます」

マリーナ : 「よかったね~」

アミ : 「そうそう。あのトカゲ、どんだけヘーゼルと一緒にいたか知らないけど、その間ヘーゼルに名前つけることすらしなかったのよ!?」

マリーナ : 「?」

“ヘーゼル” : 「?」

アミ : 「えっ何その顔は」

“ヘーゼル” : 「特に支障はございませんでしたが……」

マリーナ : 「いらなかったからつけなかっただけでしょ~?それでも大丈夫だった、ってこと~」

裏のリアトリス : 前日譚でも言いましたけどね。私の世界に「お前」と「私」しかいなかったら、名づけなんていらないんですよ。(ぼそっ)

アミ : こいつ……こいつぅ~~~!!! 概念としてつよい、けど、価値観の相違!! 「……イグはあたしの味方よね……?一般的価値観を持ち合わせてるわよね……?」若干涙目で見つめる

マリーナ:ん~。イグちゃんって価値観どっち側なのかな。そういえばまもちきしてなかったから、ついでにやってみよ。第一の剣信仰だったら目も当てられないな~

GM:お、どうぞ? 目標値は秘匿ですが。


ここでのマリーナの魔物知識判定は無事成功。以下のことがわかりました。

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イグちゃん 人間っぽい

コンジャラー14、セージ9

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裏のリアトリス:強っ……

マリーナ :でもせーふ! 第一の剣関係なかったからゆるした~。さきいかを安心してたべてる

イグちゃん : (見られたことは気にしてない)「アミちゃん安心して~、少なくとも私はバルバロス思考ではないから~。だから私ここの長、任されてるんだし~。」

“ヘーゼル” : 「バルバロス思考とは関係がないような……?」

イグちゃん : 「ん~。個体名持ってるバルバロスの方が少ないからね~、個の意識が薄い傾向があるのはバルバロス特有の考えだと思うよ~。」

アミ : 「蛮族ってそういう考え方してるんだ……」はじめて知った

“ヘーゼル” : 「なるほど、勉強になります」

イグちゃん : 「まあ知能高いバルバロスはまた違うんだけどね。ここで奴らの生活見てると意外とそういう思考の差とか伝わってきて面白いよ~。」

アミ : 「蛮族なんてみんな敵だって思ってたけど、なんだか面白いヤツもいるs……いやいや!アイツらは敵!敵!」ぶんぶん。親の仇ですからね

マリーナ : 「……」(自分が第二の剣信仰なのがバレたときのアミについて考えている)


実は現時点で、マリーナが第二の剣の信仰だということは、リアトリス以外のパーティメンバーにはバレていません。

一般的な人族価値観でいうと、第二の剣信仰も蛮族と似たような扱いになるため、PCたちの反応が気になるところ。

……とはいえ、今はバレそうなタイミングでもなく、マリーナはひとり静かに考えています。


イグちゃん : 「まあリアトリスは置いといて、ヘーゼルさんとアミは名前を付け合うほど仲良しなんだね~!……ただ、二人が仲良しなのは分かったけど、それなら何でアミちゃんとリアトリスは仲悪いの?」

アミ : 「アイツはヘーゼルのことを苦しめてる。だからあたしはアイツが嫌い。なぜか知らないけど向こうもこっちを嫌ってるから丁度いいわよね」

“ヘーゼル” : 「いえ、そのようなことはございませんよ」きょとん。

マリーナ : 「だってさ~?」

アミ : 「ヘーゼルは騙されてるのよ!いつか分かる時がきっと来るの」

イグちゃん : 「でも、それならヘーゼルをリアトリスから連れ出せばよくない?悪い魔女につかまったお姫様を助ける王子様みたいに!」

“ヘーゼル” :む。

マリーナ : 「うばう~?」

裏のリアトリス : 寝てる間に妙な話になってるなぁー?

“ヘーゼル” : そんなこと言われたら、私どういう顔をすればいいのか……え、怒る?……うーん?

イグちゃん : 「……そもそも、ヘーゼルさんはリアトリスの事どう思ってるの?」

“ヘーゼル” : 「そ、そういわれますと……マスターのことは、その……。お慕いしている、といいますか……」えへへー

イグちゃん : 「……あ~、そっか~。」(何かを察した顔)

アミ : 「……こうなのよねー……」

マリーナ : 「よくわかんない~」

裏のガイゼリック : 儂、席外しててほんとによかったと思う

裏のリアトリス:この恋バナ空間の雰囲気にはなかなかついてけないよねえ、我々。

裏のガイゼリック:なあ……

マリーナ : 「でもヘーゼルがたいせつ~にしてる人、ヘーゼルがたいせつ~なアミはきらい~なんだね~へんなの~」

イグちゃん : 「それじゃあ、ヘーゼルちゃんはアミちゃんの事どう思ってるの?」

アミ : 「ちょ、イグってば!」

イグちゃん : 「アミちゃんも大切な人なんだよね?」

“ヘーゼル” : 「アミさんのことは、大切な友人です。ですから、その……。マスターとも仲良くして頂ければと、思っているのですが」

アミ:うっ。

マリーナ : はい、今「大切な友人です」をいただきましたけどもね。こんなんなんぼあってもいいですからね

イグちゃん : 「だってさ~、アミちゃん~。」

アミ:……こ、この話終わらせていいですか???(一同笑)


好きな人相手に「友人です」と何度も断言されるのはきついものがあるの!(アミ談)


マリーナ:旗色が悪いね~。にげる~?

アミ : あはははー。「もう、この話はおしまい!おしまい!」ぶんぶん「あたし疲れたし寝てくる!それじゃ!」2階に上がる

マリーナ : 「……アミから話しはじめたのに、やっぱへんなの~」

“ヘーゼル” : 「あっ、アミさん……!」

マリーナ : 「ヘーゼルのお茶おいし~」

“ヘーゼル” : 「……有難うございます」

イグちゃん : 「そうだね~、せっかくだから美味しいお茶の入れ方教えてよ~。私も上達しないと……。」


残った三人娘は、話の余韻にそれぞれ何かを感じながらも、美味しくお茶をいただいたのでした。


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◇3日目夜

登場PC:マリーナ・リアトリス


さて、そんな日の晩。


マリーナ:今日はね、マリーナやること決まってる~。

GM:おや。

マリーナ : リアトリスの部屋をがちゃがちゃ

リアトリス : 「……開いてるよ?」と言って、暗に入っていいよーとアピール。

マリーナ : はいる~。「リアトリス、マリーナ昨日リヒトと話してないからピアス貸して~」

リアトリス : 「ああ。何かと思えば。チビちゃんにならいいよ」と言ってピアスを外そうとしてから、んー、と唸る。「代わりに、横にいていい? ……昼間寝すぎて目が冴えちゃってさ」

マリーナ : 「ん~」

リアトリス : 「正直暇なんだよねえ。子犬はなんか疲れてるみたいだし」クッションを握って、ベッドの上で足をぱたぱた。

マリーナ : 「ま、リアトリスならいいよ~」

リアトリス : 「ありがとう」

マリーナ : ぽんとベッドに飛び乗ってリアトリスの隣にちょこんと。 ピロロロロ~(通話のピアスで通信する音)

リヒト : 電話に出てきますね

リヒト : 「やっほ~、リアトリス~。」

マリーナ : 「やほ~」

リアトリス : リアトリス本人はマリーナの横でごろごろー足ばたばたーってしてる。別に聞き耳とか立てないよ。

リヒト : 「……ありゃ、まさかのアフォガートちゃんが出てくるとは~。どしたの~?」

マリーナ : 「……やっぱり~」

リヒト : 「……なにが~?」

マリーナ : 「マリーナ、リヒトにマリーナのことマリーナって自己紹介したよね? なのにマリーナのこと見送るときもその名前で呼んだし今もやっぱりそう呼んだよね?」

リヒト : 「……あ~、そうだったけ~?ポロって本名こぼしてなかったっけ~?」

マリーナ : 「マリーナはマリーナだからそんなことしません~。言い分によってはちょっと考えなきゃだから、理由を教えて~?」若干不機嫌そうな声

リヒト : 「……。いやあ、僕はとことん隠し事が苦手みたいだな~。」

裏のリアトリス : リヒト、昨日今日と隠し事連続でバレてるもんなぁ。

リヒト : 「……確認したいんだけど、アフォガートちゃんはギズさんと会う前は記憶喪失であってる?」

マリーナ : 「………マリーナって呼んで」

リヒト : 「……僕たちが生き別れた姉弟だったとしてもかい? アフォガートお姉ちゃん。」

PL一同:えっ(ざわっとする空気)

マリーナ : 「…………。とりあえず、話聞く~」しょうがないな~

リヒト : 「……本当にミラージでの日々を覚えてないんだね、」

マリーナ : 「ぜんぜん。だから、記憶喪失ってのは、あってる~」

リヒト : 「僕たちは、ミラージで冒険者をしていたエルフ夫婦の子供だよ。家族名はニルヴァレン。ミラージに居た時は、第二の信仰なんて生えてない、どこにでもいるエルフの子供だったよ。」


そうしてリヒトが語り始めたのは、以下のような内容でした。


リヒト : 「それが3か月前に、ぼくが11歳、お姉ちゃんが13歳の時に、僕たちはとある邪教集団に攫われた。」

「そして実験体にされた。エルフの子供に、レベレイションで、強制的に第二の剣信仰を植え付ける実験のね……。『エルフの子供はあらゆる神との親和性が高く、故に第二の剣の神の神官になるポテンシャルも高いから』ってね。」

「結局、僕たちは蛮族に通じるやつらに、信仰を押し付けられたんだ」

「僕はツァイデス信仰、お姉ちゃんはエイリャーク信仰」

「二人とも銀髪だったのが、押し付けられた信仰の影響で髪色も変化した。」

「そして、僕たちはディガット山脈に輸出されたんだ。」

「ミラージから馬車で下って、ジニアスタ闘技場から山に通じる川に沿って船でね。」

「そこで僕たちをのせた船は奈落の魔域に飲み込まれた。」

「僕は魔域に囚われ、お姉ちゃんは川から海まで流された。」

「……たったの三か月半前の出来事だよ。」

「僕はずいぶん老いぼれてしまったけどね。」


……リヒトが語り終えるまで、マリーナは、黙って聞いていました。


裏のアミ : じょ、じょうほう~~~

裏のガイゼリック : 何このハード人生。儂、ほんとある意味ここいなくてよかった

裏のリアトリス : リヒト、存在していたはずの父母よりも年を取ってしまった可能性がある……と考えるとなんとも言えない気持ちになるね(PLが)

裏のアミ : んで一緒だった姉も今となっては凄まじく後ろにいる存在になっていると…… 。リアトリスさんこれ隣にいるんでしょ???足ばたばたしてる場合なんですか????

裏のリアトリス : PCは、隣にいるけどピアスに耳くっつけるわけでもないので、この情報聞こえてないからなぁ……。なーんかマリーナ黙りこくっちゃったなーーーと思いながら、金色の髪の友人候補と青髪の友人の歌でも作ってるわ。

裏のアミ : 友人同士の歌~~~~

裏の“ヘーゼル” : 信仰とは、奇跡とは、うごご……と思ったんですけど、 冷静に考えたら布教なんてそんなもんだったわ

裏のガイゼリック : やっぱ邪教ほろぼさな

裏の“ヘーゼル” : しかし、一方は海に、一方は時の流れの歪む魔域にいくの、神の意識の介在って感じです

GM:そうですね。マリーナは海に愛されて、リヒト君は時が歪む魔域内で300歳なのにショタ顔。


エイリャークは海の神、ツァイデスは不死の神。


そんな感じで裏(雑談タブ)ではほかのメンバーがわちゃわちゃと話していますが……

現実のシーンでは、静かな部屋の中。マリーナがピアスを通じて、一人静かに話しています。


マリーナ : 「……。そっか~。たいへんだったね~、リヒト」優しい表情

リヒト : 「……うん、ずいぶん長い時をここで過ごしっちゃたよ。……お姉ちゃんの顔をすぐに思い出せないぐらいには」

マリーナ : 「つらいこともきっとたくさんあったよね~えらいよ~」

リヒト : 「……お姉ちゃん、おねえ、ちゃん……。」リヒトの声に少しづつ嗚咽がまじってきます

マリーナ : 「うんうん、そっかそっか~」

リヒト : 「僕、頑張ってきたよ……、この奈落で必死に生きてのびてきたよ、ほんとだよ? 人族側にいた時は、味方を死地へ連れてく魔動機を何個も何個も量産した! エデン出来てからは、これ以上誰も仲間が死なないように、城壁を築いた!!それでもエデンに追放されて、蛮族領追い出されて、でもヘラさんが僕を拾ってくれて。恩返しの為に、必死に魔動機を作ってきたよ……。」

PL一同:……。

リヒト : 「でも、……僕はもう疲れたよ。……一緒に帰ろ?」

裏のアミ : いや……しんどいけど……

リヒト : 「僕にとっては遥か昔の出来事だけど。あの、家族が居て、誰にも襲われない家があって、何も憂うことなく、日常を過ごせたあのミラージの家に……。」

マリーナ : 「……帰る方法、しってるの~?」

リヒト : 「…………。」

マリーナ:「そっか~」

GM:まあ、帰れないんですけどねえええええええええ

裏のアミ:今のGMの顔、多分だいぶ邪悪ですけど???

裏のリアトリス : リヒト、涙拭いて

マリーナ : そうだな~。「でもずっとがんばってきたんだもんね、リヒト」

リヒト : 「……うん……。」

マリーナ : 「きっとそのうちなんとかなると思うし~」

リヒト : 「……ねえお姉ちゃん?」

マリーナ : 「なに~?」

リヒト : 「いきなり捨てたはずの名前でよばれても困るのはわかるんだけどさ……。お姉ちゃんのことは、変わらずにアフォガートお姉ちゃんって呼んでもいいかな?」

マリーナ : 「それでいいよ~。もどったら、またさばみそご馳走してね~」

リヒト : 「……そうだね、戻ったら鯖味噌たらふく食べよう~!」

マリーナ : 「そうしよ~!」

裏のアミ : さばみそ(復唱)

リヒト : 「なんだって、僕たちの故郷は海沿いで鯖がよく取れるからね!」

マリーナ : 「そりゃさばみそもメニューにあるはずだ~」

GM : あの店の鯖味噌、リヒト君が故郷を思い返すために定番メニュー化してたんだろうね。

裏の“ヘーゼル” : 鯖味噌をご馳走したときのリヒトさんの気持ちを考えてしまったPL、無事死亡

裏のアミ : こういうシリアスとトンキチを完全に一緒にお出しされるとどういう顔をすればいいのか分からなくなるからやめてほしい()

マリーナ : 「じゃあそろそろ、ピアスが切れる時間だから~」

リヒト : 「……うん、名残惜しいけど、そうだね。」

マリーナ : 「最後の詰めもがんばってね~」

リヒト : 「また明日ね、お姉ちゃん!……エデンからお姉ちゃんたちが戻ってこれるよう、僕も頑張るから!」……通話が切れます

マリーナ : 「………ふ~」


PL一同、ちょっとだけ沈黙。


リアトリス : んー。どうするべきか悩んだけど、やっぱり、友人だしな。……私は、話の途中ぐらいで枕を抱えたままごろごろと転がって、マリーナの膝元あたりに頭を置いて、マリーナが話してる間中じーっと眺めていたんですがー……。

裏のアミ : だからそういう、友人の前でのかわいいムーブするのやめない???????

リアトリス:気の置けない友人と夜、ベッドの上でリラックスタイムよ?逆にこれ以外にどういう動きすんの??……まあ、こほん。通話が切れたなら話しかけます。 「……おわった?」

マリーナ : 「うん、ありがと~」ピアスを返す。

リアトリス : 受け取る。「随分と話し込んでたみたいだけど。いい話だった? 悪い話だった?」

マリーナ : 「うーん、悪くはない話~? ………聞きたい?」

リアトリス : 「君は、私に話したい?」

マリーナ : 「どっちでも~。あ、でもリヒトのおうた作ってるんだっけ~? だったら話したほうがいいかも~」

リアトリス : 「おや。それは暗に、モデルにしてもOKって許可つきってことかな?」

マリーナ : 「全然いいよ~」

リアトリス : 「じゃ、……聞かせて」

マリーナ : じゃあ、かくかくしかじか~。隠すところなし! 友達だから~


マリーナの口から、先ほどの話がリアトリスに語られました。マリーナ目線で、でもだいぶ客観的に。

リアトリスの方は、耳を傾けながら、ゆっくりとメモをとります。口を挟まず、静かにペンを走らせる。


マリーナ : 「だから、マリーナの本当の名前はアフォガートって言うんだけど~」

リアトリス : 「うん」

マリーナ : 「ちょっと恥ずかしいんだ~」

リアトリス : 「おや、いい名前なのに」

マリーナ : 「だってさ~。エイリャーク信仰なのに、アフォガート(溺れる)なんて不吉じゃない~?」

リアトリス : 「そんな語源なのか。語学はいろいろ知っているつもりだったけれど、そりゃ知らなかったな」苦笑い。

マリーナ : 「エルフ語だからね~。まあ、だからやっぱり、マリーナって呼んでほしいな~」広い海って感じがするもんね~

リアトリス : 「……そうか」ちょっと考えてから。「そうするよ、マリーナ。君の言う通り、私の友人は、深く広い海の子だからね」

マリーナ : 「……ありがと~。リアトリスやさし~」

リアトリス : 「……。ああ。でも、歌の中では、アフォガートと呼ぶことをご容赦願うよ。だって、「リヒトの姉」は海の子ではないだろう?」

マリーナ : 「それはそれ~。歌の子とマリーナはおんなじじゃないし~。アフォガートとマリーナもおんなじじゃないから~」

リアトリス : 「そうだね」では、最後に、さらさらっとメモ上の何かに線を引いて消し。書きこみ。 「ありがとう、いい歌が出来そうだ」

マリーナ : 「色々言われたけど、別に信仰もらったのも悪いことばっかりじゃないと思う~」

リアトリス : 「……そうだね」そうしなければ、君と私はこうして傍にいなかっただろうし。……と言いかけて、野暮だなと口を閉ざす。 「君がそう思うなら、よかった。少なくとも、私は嬉しい」

マリーナ : 「急に何かが変わるわけじゃないから、これからもよろしくね~」

リアトリス : 「ああ」頷いてからまたちょっと考えて。「さて、残念ながら君の用事は10分でおわったわけだが。ここでさよならも寂しいなぁと思うんだ」枕の下から以前の酒場でひっつかんできたウイスキーを一瓶。「一杯どうだい?」

マリーナ : 「いいよ~。ギズにはないしょね~」

リアトリス : 「ああ、ないしょだ」にやり。

マリーナ : 「……やるぅ~」

GM : 二人きりのささやかな宴で夜は更けっていく……



◇3日目夜シーン後、幕間


GM:……あの、すいません。ちょっとリアルで顔洗ってきますね。

マリーナ:はーい?


(マイクからちょっと遠く離れたところから)

GM:んああ~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!※絶叫


PL一同:(笑)

GM:戻ってきました。ちょっとなんか滾ったので発散してきました。

アミ:めちゃくちゃわかりやすい発散の方法だったわねw

GM : いやあ、前回ギズさんにフライングしちゃったのまずかったな~とか一瞬思ってたんですけど、やはりギズさんは姉の命の恩人なので、やっぱ、ちゃんと伝えられてよかったなあ、と今は思います(GMの独白)

マリーナ : 姉的にはかなり複雑だけどね~

GM : すんませんでした……。

マリーナ:ううん~? 結果オーライ、ってやつ~?

ガイゼリック : ギズ爺はどこまで知らんふりを続けるかだなぁ。もう少し悩もう。

リアトリス : ねえねえ。この余韻があるうちに、一瞬思いついた邪悪なこと言っていい?

GM:どうぞ??

リアトリス : ここで試しに、任務に失敗してエデンからマリーナが戻ってこなかった時のリヒト君の顔想像してみよう~? とってもきれいな顔だと思うんだよねー?

“ヘーゼル” : ニチャア……(一同笑)

ガイゼリック:汚い笑い方すんなww

GM : いやあ、そのときリヒトくんはどうするんでしょうね??????

ガイゼリック : お前ら人間じゃねえわ……

アミ : いえいえ。人間っていうのはね、人を悼む心があるから人間なんだ(慈母の表情)

ガイゼリック : お前ら人間じゃねえわ!!(二回目)


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■4日目:ガイゼリック、喫茶店にいる


◇4日目昼

登場PC:全員


GM : では本日はギズさんのイベントから。


ガイゼリック : あい

リアトリス : おじいちゃーん

GM : ある程度、アイリーンの名所を巡った貴方たちは、今日は喫茶店でだべることにした……。

ヘーゼルがいれたお茶と、イグちゃんが出したお茶請けが皆のテーブルの前に出される。

“ヘーゼル” : お給仕してる

リアトリス : 昨日も夜更かししたのでぐだーってしてる

マリーナ : ぐだ~

ガイゼリック : 昨日は結局素振りとかで終わったし、今日はどうするかなと思いながら紅茶を飲む

リアトリス : 「おじいちゃん、肩揉んだげるよ」 つっぷしたまま手をあげて、フニフニ動かす。肩をもむポーズ。

アミ : 「えっアイツなんで人の肩を……? 頭でも打った……?」驚きに満ちた顔で

“ヘーゼル” : えっずるい

リアトリス : 「は? うちの犬が揉むに決まってんだろ」(一同笑)

アミ : 「……そうよね……コイツそんなヤツよね……なんか一瞬でも心配したあたしがバカだったわ……」

“ヘーゼル” : ほっ。

ガイゼリック : いや、そこは自分で揉めよw

リアトリス : いやいや。私が働き始めたら、子犬が存在意義をなくして泣いちゃいますよ。従者に仕事を与えるのも主の役目。

“ヘーゼル” : わかる。働くな

アミ : ”圧”を感じる……

リアトリス : いやね。昨日の今日で、ガイゼリックに対してちょっと優しい気持ちがわいてるからさ。自分では揉まないけど、いたわりたい気持ちがある。

ガイゼリック : (こころなしかリアトリス嬢の視線が柔らかいような……なぜ……?)お茶をすする

アミ:……実際、なんで?

リアトリス : んー……リアトリスの中で今一番友人ポジなのはリヒトとマリーナなので、その二人を引き合わせるきっかけになったガイゼリックはなんかすごいいいやつポジに昇格してる、から。

ガイゼリック : なるほど?? 「……まあ、じゃあ、頼めるか」(含みはないかなーって判断)

“ヘーゼル” : 「マスターのご命令とあらば!」もみもみ


そんな茶番を挟みつつ、本日の話題はこちら。


イグちゃん : 「そういえば、そもそも君たちはどうして奈落に巻き込まれたの~?」

マリーナ : 「カメの機械倒したら、奈落がぎゅーんってなって、ぶわーってなったんだ~」

イグちゃん : 「……亀って、ああ君たちと一緒に飛ばされてきたあの魔動機の残骸か~。あの水噴射砲台すごいよね~、ごついとね~、あんな鈍足な亀型砲台、地上でろくに使えないはずなのに、無駄な科学力って感じする~。興味本位で、私一本貰っちゃった~。」

アミ : 「うっ」(いい思い出がない)(吹き飛ばされて気絶してぷかぷかしてた)

イグちゃん : 「で、話を聞きたいのは君たちがいた魔動遺跡の事~。あの亀と戦ったってことはわざわざ遺跡奥深くまで潜ったってことでしょ~?」

リアトリス : 「……あー。ん? あっちの遺跡知ってるのか、イグ」

イグちゃん : 「ん~? まあ私はそういうのに興味あるからね~。経緯聞かせて聞かせて!」

リアトリス : 「人探しで……」とかくしか。

イグちゃん : 「なるほどね~。森の中へ消えた女の子探してたら変な遺跡見つけたと。……で、女の子がそんな遺跡入るはずないよね~、って疑問だったりする?」

リアトリス : 「まあ、そりゃな」

GM:……で。ここでガイゼリックさん、異常感知判定お願いします。

アミ : >>突然の異常感知判定<<

ガイゼリック:ん?なんで儂?めっちゃ茶ぁ飲んでて油断してたわ。いい天気じゃのう~

リアトリス : 全員いるけどこれ、もともとおじいちゃんがシーンプレイヤーだから……。

ガイゼリック:せやった。うむ、では。(ころころ)……達成値16。出る?

GM:Okです。では、何となくお茶すすりながら話聞いてたギズさんですが、ふとイグちゃんの首元に銀のチェーンがかかっていることに気づきますね。しかしチェーンの先に繋がってるものは服の下に隠されていて見えません。

ガイゼリック:ふむ……?


……と、PLたちが首を傾げた時にちょうど、ボイスチャットが「ポーン」と誰かの入室を告げました。


一同:お?

SGM:すいません、遅くなりました……

アミ:おかえり! 生きてる!!

ガイゼリック:ルイスの生存が確定した!!

“ヘーゼル” : 生還おめでとうございます!!

SGM/ルイス:なに?? 俺どういうことになってんの?? 生死危ぶまれてたの?(一同笑)


ざっとルイスの状況に関して説明し、ちょうどいいのでここで合流しようという話になりまして。


GM : ではそのとき、喫茶店の入り口がバーンと盛大な音を立てて開きます

黒服 : 「……ルイスの労働義務は終わった。遺体はここに置いてくぞ……。」

マリーナ : 「おっけ~」


床に打ち捨てられ、ぼろ雑巾になったルイスが合流しました。


アミ:「ホントに死んでないわよね……?」ボロ切れになったルイスをつつきながら

ルイス : 「誰が遺体じゃ!!!!!!!」(起き上がる)

“ヘーゼル” : 「なんと。生きておいででございましたか」

リアトリス : 「遺体が動くなよ、センパイ」

ルイス : 「文章の前半後半で敬意を揃えろ??」>リアトリス

リアトリス : 「わかった言い換える。遺体が動くんじゃねーぞ野良猫」

ルイス : 「ねぎらえ??????」

アミ : (肩をポンと叩く)「分かるわ、その感じ……」

黒服 : 「む、思ってたより元気そうじゃないか、なんなら労働延長するか?」

ルイス : 「いーやもう勘弁、明日はおらぁたらふく休むって決めてんだ」

黒服 : 「……まあいい、要件は済ませた、イグ様騒がせて済まなかった。」そう一言言って去ってく

マリーナ : 「おつかれ~。いやしてあげるね~」フレーバーキュアハ

ルイス : 「あー、癒される……で、何の話してたの?」

イグちゃん : 「ん~、奈落に通じる魔動機遺跡の話~。」


そして、話が遺跡の話に戻ってきて……


ルイス : 「あぁ、お前らが迷い込むことになった入り口か。そういやちゃんと聞いてなかったな」

イグちゃん : 「話もどすよ~、う~んとね、みんなってブルライト地方南東にある"迷宮チカトロ"って知ってる?」

“ヘーゼル” : 「お話に聞く程度には、ですけれど……」

イグちゃん : 「"迷宮チカトロ"ってのは太古からある迷宮で、外見は400mから500mしかない小さい迷宮なんだけど、内部にアビスコアが組み込まれていて実際に中に入ると数千キロにも及ぶ大迷宮になってるんだとさ。で、重要な性質として、チカトロに近づいたものを魔力によって内部におびき寄せることが出来るんだって。」

マリーナ : 「そうなんだ~」

イグちゃん : 「そうなんだよ~、だからチカトロは、もともと近くを通っただけの人も内部のアビス空間に連れて行くのが目的の遺跡っぽいんだよね~。」

アミ : 「つまりどういうことよ?」もっと簡単にの声

ガイゼリック : 「つまるところ、迷宮を餌にこの魔城へ呼び寄せる罠だ。と?」

イグちゃん : 「そうそう、チカトロは内部構造にアビスコアが組み込まれた、最初から人を巻き込むために建てられた悪趣味な遺跡の可能性が高いって話。そして私は、このヴァルハラに通じていた魔動遺跡もチカトロとよく似た構造なんじゃないかって思ってるわけ~。ヴァルハラが無駄に広いことの説明にもなりそうだし~。」


なお、迷宮チカトロの公式設定はルルブ2にて説明されています。詳細が気になる方は是非どうぞ。(GM「あ、さっきイグちゃんが話した話は半分この卓オリジナル設定だから!そういう意味でも公式設定は確認するといいかも?」PL一同「はーい」)

さて、その説明を聞いたPCたちですが、反応は人によって様々です。考え込む者もあれば、ぽかんとするものもあり。


アミ : 「……なるほど、さっぱりね」

イグちゃん : 「あ~、ちょっとわかりにくい説明だった、ごめんね~。結局推察の域を出ないし~。」

リアトリス : 「ま、我々も広義では巻き込まれた口、ってことか。笑えないねえ」

イグちゃん : 「うん、それと君たちが話してくれた女の子もね~。」


ここで考え込んでた組だったガイゼリック。そういえばという形で一言切り出します。


ガイゼリック : 「時にお嬢さん。そういう貴女はどういう経緯で魔域へ?」

イグちゃん : 「私?」

マリーナ : YOUはどうしてヴァルハラへ

イグちゃん : 「もう気づいてるかもしれないけど、私魔動機オタクでさ。マギテック技能、全然使えないけどね!それで、森散策してたら面白そうな遺跡見つけて。なんだろ~、って中探ったらこのざまだよ。」

ガイゼリック : 「単身でか」

イグちゃん : 「うん、だって私強いし」

ガイゼリック : 「如何に技術に長けた術士であってもそれはなかなかに命知らずだと思うがなぁ」

マリーナ : 前衛か……?もしかして前衛コンジャラーか……?

アミ : 前衛コンジャラーオタクがわきわきしてる……


※マリーナのPLは、前衛コンジャラーに一家言ある人です


イグちゃん : 「まあ、今までもそのスタイルで何とかなったし、これからも何とかなるでしょ。」

ガイゼリック : 「その首飾りは万が一、ということに備えてか?」

イグちゃん : 「ん?あ~、そんな感じ」

ガイゼリック:むう。ごまかすなぁ。

GM : と話をしていたところで……

ガイゼリック : む

GM : またもや喫茶店の扉が開きます

マリーナ : 黒服による再連行ですか?(一同笑)

GM : いえw いわゆる黒服ではなく、……いや、服は黒いのですが……


扉が開いたそこには、漆黒の衣装をまとい、花飾りの黒いバラが特徴的なラミアがいました。


GM:見覚えがあるでしょう、この人バンゲラの店長のラミアです。

GM/ラミア : 「ごめんくださ~い……ってあれ、この前来店してくれた冒険者さん達じゃない?」

マリーナ : 「さばみそ~」

ラミア : 「ふふ、さばみそ~。あの鯖味噌、今までリヒトさんしか食べてなかったんだけど、お嬢さんも気に入ったようでよかったあ~。」

マリーナ : 「おいしかったよ~」

ラミア : 「ふふふ、やはり同じエルフ同志、好みが似るのかもしれませんね。……それと、そこの麗しいバジリスクさん、この前はうちの従業員が大変失礼しましたわ。」

リアトリス : 「まあ、あの話の流れでリヒトが面白い話してくれたわけだし、かまわないさ。今度ワングラスサービスでもしてくれ」

ラミア : 「あのようなヒューマンエラーがないよう、あの子には再教育を徹底しておきますわ、ええ。あの子いい声でなくのよね~。」

リアトリス : 「結構なことだ」 にこり。

アミ : ヒューマン(人族)エラー。いや、やっぱ蛮族ってやつは……

ラミア : 「申し遅れました、わたくし店長を務めているロゼリアと申します。またのご来店、お待ちしますわ。」

リアトリス : 「ご丁寧にどうも。また寄らせてもらうよ。……で、どうしてわざわざここまで?」遠いだろ、隣町から。

ラミア→ロゼリア : 「ああ、それはですね、こちらで受け取るものがありまして。」

イグちゃん : 「ロゼちゃん、立ち話もいいけど、空き椅子はいくらでもあるんだし座ったら~。あと、これ例の物ね~。」


といって、奥から出てきたイグちゃんが、ロゼリアに、透明な袋の中に深紅の液体が入っている物を5つ手渡しました。


マリーナ : 「む」

ロゼリア : 「いつも助かるわ、イグちゃん。これがないと私たちラミアは生きていけないからね。」

イグちゃん : 「これも仕事だからね、なんだったら今少し飲んでく? 新鮮取れたてのがあるよ~?」

“ヘーゼル” : 「おや、そちらはいったい?」

ロゼリア : 「ああ、こちらは血液ですよ、若い男の」

“ヘーゼル” : 「なんと。ラミアの方はそういったものを召し上がるのですね」 へーくらいのノリ

アミ : 「……の、代用品、よね?」念を押すように

ガイゼリック : 「アミ殿、ステイ」

リアトリス : 「お前、この場所でなんでわざわざ代用品にする必要があると思うんだ? 本物だろ」ため息。

ロゼリア : 「ええ、もちろん本物の血液よ。リベリオンでは自分の正体を偽り、若い男の子誑かして隠れてチューチュー吸わなくてすむから楽でいいわ~。」

マリーナ : 「アミ。これ、アミがお肉食べるのとおなじくらい普通なことだから~」

ロゼリア : 「そう、いたって普通の食事の話よ~。ラミアは人族の血液を摂取できないと一か月で死んじゃうんだから。」

アミ : 「でも、人が犠牲になってるんだったら、あたしは見過ごせないわ。といっても、犠牲になってないなら、そこにまで口を出そうとは思ってない。……安心して」でも不服そう

ロゼリア : 「まあ、そういう話なら大丈夫よ。リヒト君がどや顔で話していたでしょう?人肉培養器。あれ心臓に使うと、心臓が動き出してしばらく血液を吐き出し続けるらしいのよ。まあ、私はイグさんからそう話聞いただけで、本当はどうなってるか知らないけどね。」


つまりは、お店で出していた培養人肉と同様、この血液もリヒトが作った培養品ということらしいです。本物は本物だけれど、犠牲になっている人族がいるわけではない。

人族組にとっては、レストランの時と同様、またなんとも言えない場面です。


ガイゼリック : 「それは……また面妖な……」ちょっと引いてる

アミ : 「……」ちょっとむすっとしたまま無言

ガイゼリック : 「……まあなんだ、アミ殿。遠い地では、冒険者として身を立てているラミア族もいると聞く。本人を前にして変に追求することでもなかろうて」

ロゼリア : といったところで、ロゼリアの前に皆が飲んでる紅茶と同じく、深紅の液体が入ったカップが渡されます。

イグちゃん : 「ロゼちゃん、お待たせ、イグちゃんブレンドだよ。」

ロゼリア : 「……う~ん、これですわ、この瞬間の為に生きてると言っても過言ではないですわ~。」光悦の表情でカップの香りをかいでいる。

“ヘーゼル” : 「……そのように召し上がられるのですね」と興味ありげに見てる

ロゼリア : 「ええ、普段はパックから直接飲んでるのですが、ここの喫茶店に来た時だけはイグさんに、血液を良質な紅茶と配合したものを頂いているのです。」

“ヘーゼル” : 「なるほど、紅茶と……」

アミ:すごい目で飲んでるところを見てる……

リアトリス : アミに対してぼそっと「……おい。一部のバルバロスにとっては、血を吸うなっていうのは、飢えて死ねと言うのと同義だからな。なかなかなこと言ってるのを自覚しろよ、お前」

アミ : 「……でも……あたしの……」父さんと母さんは、という形に口がもごもごと動く

リアトリス : 「自分の親は殺されたんだから、無関係なお前たちも代わりに飢えて死ねって? ずいぶんな話だな」軽口叩きつつ茶を飲んでます。……これくらいにしておこう。

アミ : 「……疲れた、寝る」それだけ言って2階に上ってく

“ヘーゼル” : 「アミさん……」

ロゼリア : 「あら、皆さんから話を伺おうと思いましたのに。残念」

ガイゼリック : 「リアトリス殿、もう少し言い方を考えては」 ロゼリアに気を使わせないように小声で

リアトリス : 「あれは、あれくらい言わないと聞くまいよ。……下手な者に下手な物言いをする前に、躾けてやるのが親切というものだ」

ルイス : 「まぁ、キッツいとは思うが正論だろ。こんなとこ流れついちまったんなら、さっさと現実は見た方がいい。可哀想だし不運だとは思うがな」

ガイゼリック : 困ったようにため息を漏らしてお茶を注ぐ。「されど、人の歩んできた道は他人が預かり知る他もない。正論を正論と割り切れることを、求めすぎるのまた酷であろうよ。」カップをティースプーンで混ぜながら

リアトリス : 「…………」


これはこれでシリアスな話題になりそうでしたが、本題からずれるので閑話休題。


ロゼリア : 「話を区切って申し訳ないのですが、皆さんはベルベットちゃんを探しにエデンに向かわれるのでしょうか?」

ガイゼリック : 「うむ。明後日にはここを発つ手はずになっている」

ロゼリア : 「そうだったのですね。……ベルベットちゃんはバルバロスを裏切り、エデン側に着きました……。けれどあの子はガサツなとこはあれど、本来仲間想いのいい子のはずなんです……父想いの子だったのですが……。やはり母の死に対して彼女も思うところがあったのでしょうか……。」

ガイゼリック : あー、そういう確執かー。

イグちゃん : 「……。私、台所の方に行ってるね、ロゼちゃんお代はテーブルに置いといて~。」イグちゃんはその場を去ります

“ヘーゼル” : イグちゃ……

ロゼリア : 「.....御多忙な皆さんにこのような事伺うのは申し訳ないのですが。皆さま、エデン内でベルベットちゃんを探すついでに、15年前エデン側についた、私の不肖の妹も探してくれはしないでしょうか?」

PL一同:!

ガイゼリック : タスクが増える。

リアトリス : 増える増える増えるぞー 「……それはまた」

マリーナ : 「とりあえず話して~?」

ロゼリア : 「はい、私にはルージュという、赤いバラを付けたラミアの妹がいたのでですが。ベルベットちゃんがエデン側に着く際、彼女についていきエデン入りをしてしまったのです。以来15年間あっていません。人族側に寝返った愚かな妹でしたが、それでも数少ないラミア種の一人です」

マリーナ : マリーナ知ってるよ、これ髪飾りだけ回収できるイベントでしょ

リアトリス : しー。しかし実際なんというか、エデンはいろいろきな臭いからなぁ……

ロゼリア : 「今更リベリオンに戻ってほしいとは思いませんが、現在どのようにエデンで過ごしているか、調べてきてほしいのです。こちらはただのお願いなので、本当についででいいのですが。」

“ヘーゼル” : 「……はい、なるべく尽力したく思います」

ロゼリア : 「……ありがとうございます。」

マリーナ : 「できたらごほうび、おねがいね~」

ロゼリア : 「そうですわね~、その時は金銭と鯖味噌一年分を貴方に上げましょう~。」>マリーナ

マリーナ : 「やった~」

ガイゼリック : 「貴女から妹さんに渡したいものか何かあるのかい?」

ロゼリア : 「私から渡したいものはとくにありません。ただ、妹の安否が気になった、それだけの話です。」

リアトリス : 「……ちなみに、お前はエデンの内情なども知っているのか?」迂遠な聞き方ですが、カジーノと交わした会話を思い出している。

ロゼリア : 「いえ、残念ながら私は何も知りません……。」

リアトリス : 「……そうか」

ロゼリア : 「知っているのは、エデンから抜け出した人族と、一部のバルバロス、例えばカジノのオーナーさんぐらいかと。話を聞こうにも、彼らは頑なに話そうとしないので……。」

リアトリス : 「わかった。尽力はするが……期待はするなよ」

ロゼリア : 「いえ、聞いていただけただけでもありがたいです」

リアトリス : 「ああ」

ガイゼリック : 「あぁ、最後にひとつ」

ロゼリア : 「なんでしょうか?」

ガイゼリック : 「妹さんに何かいうことがあるとしたら、それはなんだい?」

ロゼリア : 「……そうですわね……。」


ロゼリア、少し沈黙してから。


ロゼリア : 「『ルージュのあほ、こちら側に残れば血液飲み放題だったものを……。あんたはそうやって何も考えずにベルベットちゃんについていこうとするんだから。……一生人間から血液頂きながらゆっくり悔いて死になさい……』……と、おっしゃってくだされば」

ガイゼリック : 「カカカ、言いたいことならまだありそうな顔してるじゃないか」

ロゼリア : 「これはお恥ずかしい……。つい興奮して声を荒げてしまいましたわ。」

ガイゼリック : 「どの道出立まで時間はあるんだ。手紙の一つでもしたためたらどうだい」

ロゼリア : 「……いえ、それは遠慮しておきます。店を留守にするわけには行きませんし、これ以上妹にこだわると未練が残ってしまいそうで。バルバロスを一度裏切った以上、ルージュがこちら側に帰って来ることは許されませんから……。」

ガイゼリック : 「ここが墓場と決まったわけじゃあるまいて。まぁ、その言葉は妹さんにしかと伝えておくさね」

ロゼリア : 「よろしくお願いします。……ずいぶん長居してしまいましたね」

ガイゼリック : 「いや、引き止めて悪かった」

ロゼリア:「いえ、無茶をお願いしたのは私の方ですから。……でも、イグさんには、申し訳ないことをしてしまいました。」

ガイゼリック : 「あぁ、そういや引っ込んじまったが。何か知ってるのか?」

ロゼリア : 「いえ、単純にイグさんは、ヘラ様の奥様の話題をあまり好みませんから。」

ガイゼリック : 「あぁ……」

ロゼリア : 「確かに奥様の種族を考えると、複雑な心境になるのはわかります。」

リアトリス : 「……ほう?」

ロゼリア : 「?ああ、そういえば申しておりませんでしたね。ベルベットちゃんの母君、ヘラ様の奥様であった、エレン・カースンさんは実はですね……。」

GM:……と、気になるところでシーンをフェードアウトしますね! レイニー止めレイニー止め。

裏のアミ:おー?

GM:実はこの後の情報、もうすぐ後で公開される内容と被るので、ね。よきときに公開させてもらいます。


レイニー止めとは?参考:https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%8B%E3%83%BC%E6%AD%A2%E3%82%81


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◇4日目夜

登場PC:ガイゼリック、アミ


ガイゼリック : じゃ、昼間ふて寝した人のとこ行くかー

アミ : おじいちゃん……


ガイゼリック :アミの部屋の ドアをノックする

アミ : 「……誰」むっつりした声

ガイゼリック : 「そう引きこもっていては暇だろうと思ってな。どうせアレから何も食っておらんのだろう」

アミ : 「……いらない。携帯食ならあるし」

裏のリアトリス : そういう態度取るから周りから刺されるんだぞー?

アミ : 仕方ないじゃん!アミちゃんだったらこうするよ!!!w

ガイゼリック : 「盛りの良い定食屋が宿からだとわかりづらいとこにあるのを見つけてな」と言いつつ、うーむ。これは強硬手段を使うか。

アミ:む。

ガイゼリック : 「おそらくあの香りはごま油と香草を使っておるな。これをひき肉に絡ませてナッパで包んだだけのものなんだがこれが絶品でな」

GM:突然の飯テロ!!(一同笑)

マリーナ:強硬手段ってそういう~?

ガイゼリック:ははは。深夜のご飯描写には勝てまい!

アミ : しばらく間があって「それは……卑怯よ……」小さく扉が開いてアミが顔を覗かせる。出かける準備はできてる

ガイゼリック : 「はて?儂はこれから行く店の様子をつぶやいていただけだったが。携帯食で良いのではなかったか?アミ殿。」いたずらっぽく笑う

アミ : 「だから、そういうのが卑怯っていうの!そっちだって知ってるくせに!」

ガイゼリック : 「カカカ!伊達に長く生きとらんからなぁ!」

マリーナ:じいちゃん……

ガイゼリック : 「ヴァイスの坊主は協力者がいたからより厄介だったなぁ」何かを懐かしむように「さて、ゆくとするかの」

アミ : ついていきます。久々にアミに対して与えられる優しさに、PLは泣いてる

“ヘーゼル” : えっ、今日はやさしくされていいのか!?

ガイゼリック : あぁ、ゆっくり休め……

アミ : この後に毒ガス訓練されたらもう一生人を信用できなくなっちゃうけどー!?(一同笑)


※「えっ、今日は〇〇してもいいのか!?」はちょっと有名なパロネタ。主に〇〇したりされたりする相手が強烈な裏切りを受けるフラグだが、今回は別にフラグではない、はず……?


さて、時がしばらく経過しての定食屋。


ガイゼリック : 「カッカッカ、見ていて気持ちのいい食べっぷりだの!」

アミ : 「……うるひゃい……」目の端に涙を浮かべながら食べてる

ガイゼリック : 「若い時にはたんと食うもの。食わんと力もでんし鍛錬も身にならぬ。」

アミ : 「……ギズはさ、なんか他のみんなと違うよね」口の中のものを飲み込んだ後ちょっと目をふせながら

ガイゼリック : 「まぁ、そりゃあそこはどうにもならんからなぁ。生まれついてのものはどうにもなるまい」*ギズ爺は男女比率の話だと思っています

GM : おじいちゃんそれはさすがに鈍感では?

アミ : 「いや、そういうのじゃなくて。なんかこう……ギズだけはあたしを見守ってくれてるというか……こう……」いや、PL視点で俯瞰するとリアトリスも見守ってくれてるんだけどね~~アミ視点だとどうしてもね~~~

裏のリアトリス:この野郎ー!!

アミ : 「あー!分かんない!あたしこういうの考えるの苦手なの!」

ガイゼリック : 「……放っておけんというとこは確かにあるわな。昔、友人の子供らの面倒を見ていたことがあってなぁ。しばらくあっておらんが、大きくなっておればちょうどアミ殿と同じ年頃でな。」だからかのう、とぼやく。

アミ : 「……あたしの父さんと母さん。蛮族と戦って殺されたの。優しくって。でも稽古とかだと時々厳しくって。あたしのこといっぱい愛してくれてて。今も生きてたらこんな……」ぶんぶん「……ごめん。らしくないこと言った。忘れて」

ガイゼリック : 「バカもん。何を遠慮することがある。同じ”人間”同士。いつでも話を聞くぞと持ちかけたのは儂じゃろうに」

アミ : 「……じゃあ、一晩だけ。ちょっと付き合ってよ」

ガイゼリック : 「意地を張りおる」(だが、この子はそうでもなければ立っていられなかったのだろうな。)

GM:では、定食屋で二人は語り合ううちに夜は更けていきます……


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■5日目:アミ、語り合う


GM:さて、本日昼間はアミさん限定です。他の方は登場不可。

アミ:お、了解です。何が起こるのかしら……

GM:……で、すみません。このタイミングで申し訳ないのですが、少し時間を巻きたくてですね。

昼シーンやった後、そのままクライマックスになだれ込んじゃってもよいですか……?

アミ:了解。まあやりたいことあったら他でどっかでやるからへーき。

“ヘーゼル” :いってらっしゃいませ。お気をつけて!

リアトリス:変な奴にケンカ売るなよー?

アミ:へ、へーきだもん!!



◇5日目昼

登場PC:アミ


GM : アイリーンにとどまる最終日だが、特にすることもなく街中をふらついているアミちゃん。

すると貴方は、行きかう蛮族共の中でふと見知った顔を見かける。イグちゃんが花束を持ってどこかに向かっているようだ。

この数日間買い出しに出かける事が多かった彼女だが、彼女が向かっている街南の方には目ぼしい商店街などなかったはずだ。

君は好奇心のままイグちゃんの後をを追いかけてもよいし、追いかけなくてもよい。

アミ : せっかくだしおいかけるかー

GM : では……イグちゃんの行く先を追うとそこは集団墓地になっていた。

ヴァルハラでは争いが絶えないためであろうか、墓標が地上を埋め尽くさんしている。

そのうちの一つにイグちゃんは花を手向けて祈りを捧げていた。

アミ : (声をかける……雰囲気でもないわね……)もうちょい様子見。露骨に隠密はしないけど気を付けなければ気づかれないくらい

GM : では、イグちゃんが祈りを捧げ終わったのでしょうか、眼を開き、一人墓の前で愚痴りますね

イグちゃん : 「……はあ、ヘラ様直々のお願いだとは言え、どうして私が恋仇の墓を見舞わなきゃならないのかね~。いくらなんでもヘラ様乙女心分からなすぎじゃない?」

アミ:あー、イグちゃんの恋仇って……


ぶつぶつ言いながらも、イグちゃんはとあるお墓に祈りを捧げます。ちなみに、ティダン式の祈りだそう。


イグちゃん:「......まあ仕方ないか~、ヘラ様の部下に過ぎないイグちゃんは黙って命令に従っておきますよ~だ。」 そういって彼女はその場から立ち上がり、アミのいる出口方面に歩きだします。

アミ : じゃあそこで偶然出会った風に合流しようかな。「イグ?どうしたのこんなところで?お墓?」

イグちゃん : 「……ん!?アミちゃん???こんなところで会うなんて奇遇だね。……あ~、うんお墓参りにきたんだよ。頼まれてね。」

アミ : 「イグに頼み事っていうと……やっぱりヘラから?」

イグちゃん : 「そうだよ~ヘラ様から」

アミ : 「誰のお墓参りかー……とかは聞いてよかったりする?」さっきの話はどこまで聞いていいやつだったのか探ってる

イグちゃん : 「……ヘラ様の奥さんだったエレンさん、だね。……あんましおもしろい話ではないけど……。ある意味丁度良かった、アミちゃんに言いたかったこともあったから」

アミ : 「あたしに?」この流れだしちょっと身構える

イグちゃん : 「うん、ちょっとだけ長くなるよ、これはベルベットちゃんとも関わることだからね」

アミ : 「……あたしで良ければ」


こうして、お墓の前に並んで、アミとイグちゃんの二人は静かに語り合うことになりました。


イグちゃん : 「エレンさんはね、人間のティダン神官だったのよ。」

PL一同:おお?

マリーナ:ティダン……

アミ : 「人間、ねぇ……この場所じゃ珍しくもないことなんでしょう?」いや、驚いてるんだけど、アミはここに来てからさんざん「蛮族に寛容になれ」ってやられてるので……反動というか。どうせ珍しくもないんでしょ、なんでもありなんでしょ、みたいな感じで穿ってます。

イグちゃん : 「いや、さすがに人蛮の結婚ともなるとかなり珍しいよ。……というか今のアイリーンでも数組しかいない。しかも、どれもミノタウロスと人間や、ラミアと人間とか、生物学上可能な組み合わせだけ。人間とダークトロールの組み合わせなんて後にも先にもヘラ様とエレンさんの二人しかいないと思うよ。」

アミ : 「ふーん、人族と蛮族がともに暮らしてるし、そんなのいくらでもいると思ってたんだけど」そもそもアミの常識は人蛮共存不可能のため、そこらへんのグラデーションが分からない

イグちゃん : 「……種族を超えて仲良くなることはありえても、結婚となると話は違ってくる。そも番をつくる一番の目的は子孫繁栄でしょ?そもそも赤子を授からなければ厳しいじゃない?」

GM : ……あ、あくまでイグちゃんの考えです、ご了承ください。

裏の“ヘーゼル” : 一瞬全国60億人のモン娘界隈を敵に回すつもりかと身構えてしまった。(一同笑)

アミ : 「まあ、そういう考えもあるわね」想い人は同性であるため、アミも微妙な反応

イグちゃん : 「人間とダクトロの間に子供は授かれない、体格差上それはありえない。……その不可能を成し遂げて生まれたのがベルベットちゃんだよ。代わりにエレンさんは亡くなられてしまった。40年も前の話」

裏のマリーナ : あ~。そら死ぬわって感じ~

裏のリアトリス : あー、体格差……ナイトメアに母体を殺されるのと近い話になるのか。


一般的なダークトロールの体格は、3mを越えます。人間との体格差は2倍近く。

ダークトロールサイズの赤子が人間のおなかにできてしまった場合、確かに母体が出産に耐えられない可能性は大いにあると考えられます。

そして、エレンさんの体は実際に耐えられなかったと。


アミ : 「それで、そんなエレンさんとヘラの話がさっきの話にどう結びついてくるわけなの?」

イグちゃん : 「わからない?40年前だよ?その時、リベリオンもエデンも存在しない時代。リベリオンの人族領侵入もされてないから、当時ここにお墓があったはずがないんだよ。ヘラ様は、亡き奥様を人族の街に返すためだけに、わざわざリベリオンで人族領土侵入までしたってこと」

アミ : 「それは……」言葉が続かない。

イグちゃん : 「それに、エレンさんは人族融和をヴァルハラ内で最初に唱えてた人だった。だからヘラ様は、リベリオンとかいう組織でわざわざ人族を保護して、リヒト君の魔動機開発まで彼を支援した。……といっても私の憶測がだいぶ入ってはいるけど」

アミ:「……」

イグちゃん:「要するに、ヘラ様は未だにぞっこんなんだよ。40年も前に亡くなった奥様に」

アミ : 「……」(※PLもずっと沈黙している)

イグちゃん : 「娘のベルベットちゃんにもご執心だしね」

裏のマリーナ : なるほど、これが負けヒロイン同士の邂逅ですか。たいしたものですね

アミ:う……

イグちゃん : 「私のヘラ様への恋心は、鼻から勝ち目がないんだ。相手が生きてる人間なら殺せばいい、でも記憶の中で色あせない人は倒すことはできないでしょ?」

アミ : 「そう……なのかもね」

イグちゃん : 「うん、そう、私の恋は負けが確定してる、エレンさんに勝てる日は絶対に訪れない。……それでも、私の恋心は止まらない。だって、自分の心をだまして後悔だけはしたくないもの。……そうは思わない、アミちゃん?」

アミ : 「後悔……ね」とあの時の宿屋で見た景色を思い出す 「あたしは、それでもいいと思うんだけど」

イグちゃん:「え?」

アミ:あのね、イグちゃんの話を聞いてて思ったの。たぶん同じ負けヒロインでも、あたしとイグちゃんは結構違う。

GM:ふむ。

アミ:あたしにとっては、引くこととあきらめることは違うのよ。


一同が固唾をのんで見守る中、アミは静かに語ります。


アミ : 「後悔、してもいいじゃない。心にウソついても、いいじゃない。それで幸せになれるなら」誰が、とは言わない

イグちゃん : 「……ふふふ、もしかしたら私アイリーンにいる間にバルバロス思考に汚染されてたのかもね。自分が引くことで相手の幸せを願えない、愛は殺してでも奪い取るってね」

アミ:「……」

イグちゃん:「そう考えると、少しでもヘラ様に近づけた気がして嬉しいわね。私は止まらない、負け続けても止まらない。勝てなくても止まらない。それがいばらの道と知っていてもなお。……アミちゃんは私とは違う過酷な道かもしれないけど、お互い最期は笑顔でいられたらいいよね……。」

アミ : 「強いね、イグは。あたしなんかより、ずっと」

イグちゃん : 「......どうだろ、ただ往生際が悪いだけだよ。」

アミ : 「それだけ強いなら、きっと大丈夫よ。だってこの世界は―」いたずらっぽくウインク 「―死者だって殴り飛ばせるのよ?」

裏のリアトリス:お前、いいこと言うじゃん……

アミ:アンデッドとかいますからね!

イグちゃん : 「……ふっふっふ、エレンさんがよみがえったら、私がいの一番にぶん殴ってやるわよ~。」

アミ : 「その意気その意気!さあさあ、まずは景気付けに一杯行くわよ!」と肩を組む

イグちゃん : 「お~、先輩の私がおごってやるぅ!」

アミ : 「この流れでそれはあたしのメンツもあるし、今回はあたしのおごりってことで」

イグちゃん : 「やったね~!」

アミ : 「この恋する乙女に、どーんと任せなさーい!」

イグちゃん : 「お~!!恋する乙女達は無敵なのですよ!!」

アミ : 「そうそう!無敵なのだー!」

GM : 姦しい二人が去った後には、何も語らぬ墓たちと、そのうちの一つに飾られた花が静かに風で揺らされるだけだった。



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■中断セーブ


GM:というところで、本日は終わりです!

PL一同:お疲れ様でしたー!

GM:次回はクライマックスからになりますー。まあ、ちょうどいいでしょう。

“ヘーゼル” : (直前のログを見返しながら)無敵かぁ、そうかぁ……

アミ : いやーアミのイグちゃへの好感度がかなり上がった。


イグちゃん : ところで、イグちゃんがこんな思いを抱えてるっていうのに、ヘラ様の前でラブソング歌おうとしてたやつは、どこのどいつだ???????????????

リアトリス : 私ですねー?


※イグちゃんとアミが話している間、雑談タブでヘーゼルとリアトリスが「イグちゃんを幸せにするにはやはりヘラの前でラブソングを歌うべきなのでは」などと囁いていた


リアトリス:……え? でもむしろ歌わなくていいんですかイグちゃん? ヘラさんに恋してもらえるチャンスかもよ?

マリーナ : 歌った所で虚空に向かって語りかけるでしょ~、ヘラ。

PL一同:ああ……。


ラブソングにかかった瞬間、亡き妻(虚空)に語りかけ始めるヘラを幻視するPLたち。


“ヘーゼル” : やめろ!!!!

リアトリス : はぁーん、強敵。

マリーナ : 見てて辛くなるだけ~

イグちゃん : 虚空に語り掛けるヘラ様が思い浮かぶから、そしてラブソングが消えて意気消沈するヘラ様が思い浮かぶから。イグちゃんは絶対そのような狼藉許さないよ

ガイゼリック : イグ、バーサーカーにならないか不安

イグちゃん : おdkwくぁp@おえsdfjmwqぱえんくぁぺf3くぇえf、@@ぇrf

PL一同(笑)

リアトリス : 突然の発狂やめてww

イグちゃん : そんなことしたら、マジで覚えといてね!!!

リアトリス : おっけー覚えた。もしリベリオンと敵対ルートになったら、戦闘でおもむろにラブソング歌い始めることにするね。

アミ:邪悪~~~

マリーナ : あのね~、そもそもほしいんだったら、殺しちゃえば他の人のものになんてならないってラオウが言ってたよ。

アミ:こっちも邪悪~? ちょっと、うちのパーティ大丈夫?(一同笑)


そして、イグちゃんとアミの状況を見守りながら、裏で進んでいた話題がもう一つ。


“ヘーゼル” : しかし、イグちゃったらエレンさんを殴る気まんまんじゃないですか。仕方ない、ここはポゼッションで手をうちましょう。(一同笑)

マリーナ : クリエイトアンデッドとか~?

ガイゼリック : 実際に殴り飛ばす算段つけはじめるの、やめたげてw


エレンさんぶっ飛ばし計画(物理)!


GM:物理的な側面でイグちゃんに協力的な人が多すぎて、GMとまどってますよ?(一同笑)

“ヘーゼル” : だって、同じ恋する乙女として協力したいじゃないですか……

リアトリス : しかし、40年前に死亡した人は、普通は輪廻に還ってるよなぁ。

“ヘーゼル” : 輪廻の周期とかしらないもん!!!!

リアトリス : 還ってなかったらゴーストではー?

ガイゼリック : よしイグちゃん。ゴースト殴る前にちょっと待って!?その武器銀製ですか?(一同笑)

リアトリス:エレンさんがゴーストになってる&殴る前提で話進めるのやめよう???

マリーナ : どっちにしろ、この奈落の魔域の中で死んでもちゃんと輪廻に帰るんですかね、魂。

リアトリス : うーん、魔域の設定による…?

マリーナ : ですよね~

“ヘーゼル” : 頼む……、還らないでくれ……。なにかと便利なんだ……

GM : さああどうでしょう……と言いたいけれど、そうだな。ここで決めちゃいましょうか。

“ヘーゼル” :お。

GM:この魔域内では、「輪廻は魔域内でのみ巡る」ということで。魔域内で死んだ魂は、次も魔域内に転生します。

リアトリス:死んでも出られない魔域かぁ……

アミ:つらくない?

マリーナ:便利そう~。

“ヘーゼル” : あっという間にパーティ内に見解の相違ができてるの、笑っちゃう……

GM:ふふふ。



NPCたちの情報やら魔域の特性やら、いろんなことがわかりはじめたアイリーン宿泊後半。

そろそろ5日間の滞在期間も終わりますが、はたして無事に終わるのでしょうか? ……というところで、中断セーブです。

次回に続く!

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