第4話 名古屋城

本日、念願の名城デビューを果たしました。

朝食もそこそこに、最寄りからのアクセスを検索して出発。


最近やっと夏らしくなってきた名古屋は、デビュー戦にふさわしい青空を見せてくれている。ビバ名古屋、いざ名城。


電車使えば数分の道程。地下鉄のホームから這い上がると、いきなり「金シャチ横丁」の看板。ご飯食べられるゾーンであることをチェックし、本日のお昼候補にロックオン。

矢印の誘導に沿って、取りあえずずんずん中に進む。


入り口に到達し、今はやりのおでこ検温機(正式な名前分からない)を突破。

ついに入城。

入ってみると、平日で人も少なく、穏やかな時間が流れている。

危うくパンフレットを取り忘れそうになるほどシャチホコ見たさに踊る身体を押さえ、ひとまず手前の庭園に足を向ける。


庭園には、掘り出された遺構が解説付きでたくさん展示されていた。

木々の葉が影をつくり、その分暑さを忘れられる。シャチホコへの気持ちも一回リセットされる。

学べることもたくさんあって、とても面白い。

純粋に「面白い」と思えたの、久しぶりかもしれない。


気持ちを整えて次に向かったのは本丸御殿。過去の姿を再現したものではあったが、むしろその作り立て感が在りし日の輝かしさをリアルに感じさせてくれる。

そこでも、知らなかったことに出会う面白さを存分に味わった。

部屋によって天井の作りが違うって、すごくないですか?

解説を読みながら、身をかがめてその違いをこの目で確認できた時の興奮やいかにですよ。


残念ながら天守閣には登れなかったけど、代わりに色んなアングルで天守閣&シャチホコをカメラに収めた。かつて天守閣があった場所の跡地も撮った。

今の天守閣は空襲で焼け落ちた後に再建したものだそうで、

それ以前は今とは少しずれた場所にあったらしい。

その跡地が、ぱっと見ただの岩の集まりっていうのがなんともロマンを感じる。

だって、今や岩の集まりにしか見えないその上に、かつて天守閣があったってことでしょ?

それも迷わずパシャリ。


2時間ほど見学して、ロックオンしたところでご飯食べようとしたら、

何と別の「金シャチ横丁」に出くわしてビックリ。

二つあったんかい、と軽く突っ込みながら、同じ横丁ならこれくらいの浮気許してくれるだろうということで、「横丁その2」でお昼。


帰る段になって、歩きの道も知っておきたいと思い徒歩の時間を調べると数十分。

スマホのルート検索に従順に従い、ずんずん進む。


ずんずん進んだ甲斐あって、確かにそんなに時間かからなそうだなと思い始めた時、ふと顔を上げて目に映った店に妙な見覚えを感じる。

見覚えの正体は、すぐに判明した。同時に、苦笑い。


何を隠そう、その店がある通り沿をしばらく行ったところに、自宅があるのだった。


行きの運賃を思い出して、名城に騙されたなと思った。

実家にいる妹たちに買ったお土産をぶら下げて、私は見覚えロードを確信をもって帰っていった。

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つれづれナゴヤ譚 まさ @masa_beatles0929

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