昼間の秘め事

ジュン

第1話

「お疲れ様です」

今日の仕事が終わった。僕はコンビニで働いているフリーターだ。僕は二十二時から三十時、つまり、翌日午前六時までシフトを入れている。つまり、一日八時間働いている。賞味労働時間は七時間だ。夜間労働は時給がいい。かつ、昼間よりも客が少ない。つまり、おいしい時間帯だ。しかし、コンビニの仕事はやってみると想像していたよりもずっとやることが多い。レジ業務、商品管理業務、清掃業務等々。さて、今日も仕事を終えて、疲れた身体を帰路へと乗せる。疲れた身体のとりわけ疲れた足を車として、アパートへと走らせる。「車」を「走らせる」とは言っても「足」で「歩いて」つまり、徒歩で帰る。

さて、アパートに着いて、郵便受けになにか入ってないか確かめて、そうして、鍵を開けて中に入る。それから、鍵を閉めて、僕はカーテンの閉まった部屋で、一人、「夕食」をとる。昼なのに、「昼食」ではなく夕食をとる。僕はこれから睡眠をとるのだから、昼に夕食をとる。昼なのに、「これから夕食をとるんだ」ということは、まだ誰にも打ち明けたことがない。かつ、聞かれたこともない。つまり、「昼間の秘め事」なんだ。


終わり

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昼間の秘め事 ジュン @mizukubo

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