概要
腰抜け共に任せてはおけぬ、目指すは家康の首、ひとつ。
幸村には、策があった。
決死の強行突破にあたって、まず自らが囮になり、別部隊が、家康の後方から襲撃するものだった。
口では強がっていた家康の心境は、穏やかでなかった。その目先に幸村は、存在感を固辞した。家康の警護隊は、幸村に立ち向かった。
その時だった。
幾多の幸村が、四方から出現した。警護隊は、混乱の渦の中に。たちまち隊列は乱れ、警護どころではなく、狼狽えていた。
影武者たちは、家康を警護する兵の多くを引きつけた。幸村の思惑通り、家康の警護は手薄になった。
迫り来る幸村。
家康は、驚愕の憂き目に遭っていた。
「おおお、攻めて来るぞ、攻めてくる…」
「ここは退却を。お急ぎくだされ」
「馬印を下げー」
家康一行は、幸村と一定の距離を取りながら、追っ手から、必死とも思え
決死の強行突破にあたって、まず自らが囮になり、別部隊が、家康の後方から襲撃するものだった。
口では強がっていた家康の心境は、穏やかでなかった。その目先に幸村は、存在感を固辞した。家康の警護隊は、幸村に立ち向かった。
その時だった。
幾多の幸村が、四方から出現した。警護隊は、混乱の渦の中に。たちまち隊列は乱れ、警護どころではなく、狼狽えていた。
影武者たちは、家康を警護する兵の多くを引きつけた。幸村の思惑通り、家康の警護は手薄になった。
迫り来る幸村。
家康は、驚愕の憂き目に遭っていた。
「おおお、攻めて来るぞ、攻めてくる…」
「ここは退却を。お急ぎくだされ」
「馬印を下げー」
家康一行は、幸村と一定の距離を取りながら、追っ手から、必死とも思え
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