幼少の頃の冒険を追体験できる、そういう魅力を秘めた作品です。自分もこんなことをしたな、と主人公に共感できました。彼等の見た光景が、目の前に広がってくるかのよう。簡潔ながらも地力のある文章で読みやすく、コンパクトにまとまっているので空き時間に読むことができます。こういう体験ができなくなるのかな、と思うと切なくなったり。色々考えさせられることもあります。ぜひ、いろんな人に読んでみてほしいです。
子供の頃、たっくんの後を追いかけた雑木林。草ぼーぼー、蜘蛛の巣、粗大ごみ。やがて道っぽいものはなくなり、振り向くと薄暗い森の中。――もしかして、迷ったの?それでも私の手を引いて、雑木林を突き進むたっくん。彼の秘密兵器とは? そして冒険の結末は!?すっかり忘れていた子供の頃の冒険。それを思い出させてくれる作品だった。
「山」と呼ばれる雑木林を探検することにした奈緒とたっくん。途中で道に迷ってしまいますが……子どもの頃の気持ちを、少し思い出させてくれるお話でした。