第3話1

夜。


人並み。ネオン。


「いいよ」


目を瞑る。回転式拳銃を、握った。今日は消音器とゴム弾。目が、瞼の中で、暗闇に慣れていく。


『ライトオフ』


目を開く。


暗闇。見える。


ざわつく人並み。


「いた。ぱっと見で3人」


普通ではない動きをした黒い影。


『まぁ、全部黒だろうな』


ライトアップ。虹色に光る。


人並み。上を眺めている。


その間を縫って、走る。誰にもぶつからず、そして、速く。


ひとり。胸に回転式拳銃を押し当て、引き金を引く。小さな金属音。


もうひとり。こちらから離れようとしている。


一人の頭を狙って、撃つ。当たった。倒れる。


もうひとり。どこにいった。


『乱入者だ。ひとり連れていかれた。こっちからは影で追えない』


「あっ待って」


さっき倒したふたり。いない。


「私が倒した二人もいない」


『おい待て。三人抱えて動いてるぞ。いま捉えた』


「どこ」


『右斜め上』


ビルの間を、飛んでいる。

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Night Revolver 春嵐 @aiot3110

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