宵埜白猫

恋は素晴らしいとみんな言う

確かに恋は素晴らしい


恋は人を変えるという

確かに変わったかもしれない


恋は世界を変えていく

はじめは薔薇色

次は藍色

そして最後は何色に?


答えは誰も知らないし

答えは一つじゃないだろう


恋は楽しいだけじゃない

君に出会って色づく薔薇色

だけど薔薇にはトゲがある


薔薇のトゲはいつだって

やわい心を傷つける


君の姿に君の言葉に

僕の心は踊ってる


君の姿や君の言葉が

僕の心に刺さってる


痛い痛い恋心

恋は楽しいだけじゃない


薔薇が散ったら次は藍色

暗い暗い夜の色


君の姿が見えない夜は

胸の痛みに耐える夜


君の言葉がない夜は

一人枕を濡らす夜


けど君がくれる言葉一つで

胸の痛みは消えていく

伝う涙は乾いてく


暗夜あんやを照らす月のよう

夏夜に踊る風のよう


ズキズキ痛む胸の奥

ドキドキ歌う胸の音

恋は悲しいだけじゃない


夜が明けたら次は何色?

藍が溶けたらどんな色?


朝日に歌うは小鳥の声か

トタンを叩く雨の音か


夜が明けたら青空か

雨空雪空曇り空


青い空では小鳥が歌い

雨空晴れれば虹が架かる


雪が止んだら輝いて

雲が流れて日が照らす


案外どれも悪くない

何色なのかは分からないけど

きっとそれは素晴らしい


恋は痛くて苦しくて

胸はドキドキ煩くて

それでも恋は素晴らしい


いつか君に伝えるまでは

この言葉だけは胸の内


最後に一つ願うのは

君と同じ色でありたい





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

宵埜白猫 @shironeko98

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ