少年が生まれる前からその川はそこにありました。
空堀川という名前からして冴えない地味で目立たない川。
しかし、研究員の女性と出会ったその日、少年は知るのです。
その川がかつて近隣の王様と呼ばれるほどの存在であったことを。
「水」について調べることで、どれ程に壮大な歴史が紐解かれるのかを。
正直、感動しました。
当たり前のように身近な存在でありながら、自然の循環はかくも長いスパンを持っているものなのかと。その中で暮らす人間の、なんと儚く傲慢であることか!
身近な川や雨水からどれほどのことが判るのか、興味が湧いた方は是非!