なにもない
いなかのたくあん
第1話 見えてしまった
将来の夢が欲しい。
みんなが新しい高校生活を迎え、将来の夢を発表している。私はただ前にいる人だけを見つめる。
先生が黒板に書く音、少し遠くで聞こえるバイクが通り過ぎる音、隣の人の呼吸の音、
周りの人たちは何かしらの将来の夢を持って努力しようがしまいが目標だけはある。
私はなんだろう。
できることは全て中途半端。
ずば抜けてできる何かも持っているわけでもなく、
ただ周りの子に合わせている。
何になりたいんだろう
何がしたいんだろう
結局どーしたらいいんだろう
だれか私の誕生日にでも将来の夢ってやつをくれないかな。
幼い時からそうだった。
小学生の時の将来の夢は働くこと
小さい時から何もなかった
それなのに何も考えてなかった
それで今気づいてしまった。
何も無いって悲しいな
何も見えないって怖いな
なんも見えない。
真っ黒だ
プリキュアになりたいとか思ってた明るい光はどこに行ったんだろう
誰かが笑う声に誘われていた私はどこにいるんだろう
あーあいいなみんな。
どうやら私は何も無いってことが見えてしまったらしい。
なにもない いなかのたくあん @inakanotakuan
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