ハイ・デス・コンダクター

飛瀬川吉三郎

くたばれレジスタンス!大禍時の殺戮劇!

夕方、夜間警戒遵守法のあるこの警察国家となった日本では夜間徘徊が禁じられるためこの時間は帰宅時間アフターファイブだ。


しかし、彼女はそこからが特例で夜間徘徊が許されていてそこからが夜勤キリングタイムであった。


地下アジト、ミックス・ミート・コンクリートにより、コンクリートと過剰供給されるあらゆる人造肉の余り物の組み合わせたそれは時が半時進む都度変形と通路を変える、部屋を辿るのは特殊な方位磁石が必要である。


しかし、彼女にはいらない。


「血と硝煙、マスターベーションをした男が三人いる匂いだぁ!こっちからだねぇ!」


彼女、両手両足に包帯、ピンク色のツインテールをする二つのゴムには眼球がついていてファッションはゴシックパンクであり、靴はもちろん安全靴である、上半身の服はへそを覗かせそうだがそこにも包帯がさらしのように巻いてある、口にはポップラキャンディー、味はいつも通り、サイダー味である。


「しゅわしゅわがたまらないんだにゃぁ」


彼女は通路を歩くが曲がり角に軽装をしながらも銃器だけはしっかりしている男三人。


「切り狂います!!!」


彼女の両手には日本刀がある、唾はないため長ドストであり、刃はかけまくっている。


弾丸の雨を浴びながら痙攣しながら彼女は両手を振り上げて、そのまま猿声を出した。


「キエエエエエエエ!!!」


それに驚愕と肝を冷やした一瞬。


お手軽、示現の構えからの二つの縦一閃は二人を同時に上から下まで切り抜いた。


「横だけどチェストォ!」


そのままの横薙ぎでもう一人も片付けた。


「さぁ、残る女は………生理中だね?」


廊下を駆け巡る、ミックス・ミート・コンクリートに刃を食い込ませながら走るだけで流説のシャワーは一直線になっていった。


そして辿り着いた部屋、後ろにも扉。


殿逃げるのを引き留める役か!」


「そうだ、そして貴様を殺す者である」


サイバテイックな能面、怨霊の女、それの両目は赤黒く光り、口からは蒸気を吹き出す、他の部分もミックス・ミート・プロテクトによって、異常外骨格トランセンデントが形成された、それは硬質化肉という極限まで固くした肉片を全身にまとわせるモノだ。


それは量子を独自に発生させて亜空間に突入、及び体感時間の極限加速を可能にする、するととてつもない高速移動が可能となる。


日本刀はミックス・ミート・ウェルドゥにより玉鋼と硬質化肉を組み合わせたモノだ。


その同時攻撃は必中であり必殺だ。


それに心臓を抉り刺された彼女。


「えへへへ」


「なっ!」


抜けない、抉った側から再生した肉が刃を肉体内部に混ぜ合わせている事になった。


「えーと?必中でも必殺でもではないんですねぇ………」


「いいや!私の勝ちだ!もう心臓を貫かれている!これ以上闘いをしても無駄だろう!」


「フフフ、奥の手というのはですね」


脳天から顎まで長ドスが突き刺さり奇怪なサーベルタイガーになった彼女へ告げた。


「最初の一手からやってもいいですよ」


😜😜😜


「よくやった死返玉子君!」


「ISSAとか言ってくれないんですか?」


「君は新大日本帝国軍国防軍の一員であるが管轄は『三日月秘匿惨殺室』の者だからね、軍人であって軍人ではない、分かるか?」


「分かりませんよぉ」


「簡単に言えば君は猟犬なんだ」


「雌犬って言われ慣れてますよ?」


「強姦される事数十数回、その中の強姦殺人未遂事件の中では殺人罪を重ね死体を犯す死体損壊罪もあった、それが大半を占めていた君はその特異体質と異常精神を認められた」


「まぁそうですねぇ」


「君の両親はそんな君を我々に引き渡した、中国が死神が降り立った十三日の金曜日ハイ・デス・コンダクターで株価暴落した後、世界恐慌が起きた余波でこの国ではかつてのたった千円は今では千億円だがそれで君を売りさばいた」


「千円が千億円ってつまり?」


「馬鹿は死体の数だけ数えとけ、お前には軍籍どころか人権も戸籍も国籍も無いんだ」


「だから?」


「お前は単なる道具に過ぎない」


「んー!殺しが出来るなら何でもいいです!体は剣で出来ているってヤツですね!」


「君のやることが正義とでも?」


「勝者こそ正義!ってONE PIECEが語ってましたね!だから正義になるんですよ!」


「君はまるで軍人のような事を言うな、いや、、それはある意味で安心できる、私は君が好きだ」


「ロリコンですか?」


「軍人は特別人権保持者だ、街角で生娘を強姦してもそれは即座に慰安婦扱いになる」


「今します?」


「さぁ………どうだか」


その軍人は左額から右頬にかけて火傷痕と切り傷が混同した傷跡がある、高精度ミート・ミスト・バーナーブレードでの傷跡だ、右目は義眼、もう一つの左目も色はなく他愛ない雑談に卑猥なのが混ざっても唇は不動だ。


「さて、レジスタンスをたった四人殺した程度では勝ったとは言えないだろうな」


「まだまだ殺せって事ですよね!分かります!時代は絶滅主義ジェノサイド!|どんどん殺していきましょうね!多分大佐?なんでしょうけど

皆殺しにしなければ皆殺しにされるオール・デス・オア・オール・デッド!」


「……この私は中佐だよ、やる気があるなら十分だな、今度は足立区の過度武装レディース穢出異牙々レディー・ガガの掃討を頼むよ死返玉子君」


「私の地元ですね!土地勘あるからやりやすいですね!」


「そうか、なら行ってこい」


またもや指令は下された、夜行性の彼女にとって夜食の深夜ラーメン食べた後の片手間で済むだろう、三分より早く虐殺はまた完遂する、日本は彼女により悪化の一途を辿る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ハイ・デス・コンダクター 飛瀬川吉三郎 @hisekawa

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る