栽培マンVSヤムチャand車田正美先生

「おーい!起きたかぁ?旅のひとぉ!」

「旅の人じゃないけど!助かったあ!ゴプウ!」

「オッス!あれぇ?おめーら誰だぁ?不法侵入だぞぉ?」

 悟空も不法侵入とか考えるのか。

 

「そっちこそウチの娘拉致してるんじゃないわよ!」

 と、俺の足をがっしり持ってるノエル姉が言った。

 どう考えてもおめえの方が拉致だよ。


 ノエル姉は俺の足から手を離し、俺らと悟空一家は悟空の家のちゃぶ台を囲んでいた。

 

「で、なんでここにいるんだ?お前らは。」

 昨日は綺麗に撒いたのだ。

 いくらなんでも朝起きたら既にいるというほど、探すのは上手では無さそうだ。


「テレポートよ。」

「いや、エルフの里に登録してないって言ってたし、そもそもエルフの里にいるとは限らないだろ。」

 

「あんたねえ。登録できるのが土地だけなわけないでしょ?

 悟、ゴプウはどうやって瞬間移動してるの?」

「オラかあ?オラはだなあ、人の氣ぃちゅうもんよみとってーそこに飛んでるだけだぁ。」


 なるほど。つまりこいつは俺自身をテレポート先に設定して飛んで来たのか。

 万能過ぎるぜ。


「貴方が本気で逃げて、そこのオネエ達が私に土下座して謝ってきたからわざわざ飛んだのよ。感謝しなさい!」

 確かに。今のままでは危ないということは俺も薄々思っていた。


 下手したら逃亡の罪で国王に殺されるかもしれないしね。

 

 感謝感謝。


「そーいうことだったんかあ!そら申し訳ねことしたなぁー!」

 悟空及び悟空一家には何も文句ないです。むしろシシガミ様から守っていただきありがとうございます。


「ねぇ、あれがエルフってほんとに言ってるの?どう見てもサイヤ人じゃない。ここどう考えてもエルフの里じゃなくて惑星ベジータじゃない。」

「俺もびっくりしたわ。森でひっそりと自然の暮らししてるのかと思いきや、カミリュウ・トークとかあるし。もはや夢の国じゃん。」


「なあ!おめーら強そうだなあ!いっちょ!オラと戦ってみねーか!」


 はい出た戦闘狂。

 絶対言うと思ったわあ。

 てかなんでいきなりその提案出すかな?

 でも俺は戦闘力5だからダメだけど、クレピカとかヘレンとかノエル姉とかならいい戦いできそうだな。

 

 多分シシガミ様も斬撃で1発だろうし。

 いいじゃん。その3人だったら天下一武道会できそうじゃん。

 

「いいな。鍛錬が出来ずに困っていたんだ。」

「確かに久々に暴れたいわねエ!」

「オタクとしては外せないイベントね。」

 各自乗り気そうだ。

 あとクレピカ、オタクだったのか。




 という訳で来たのは天下一武道会という名の自治会館。

「第一回チキチキエルフ対人間バトルぅううう!!!!!」

 「「「「うぉぉぉぉおおおおおお!!!!」」」」

 浜田雅功風の司会をするのは僕だ。

 戦闘が不可能なので、せめて司会にと立候補した。

 観客は戦闘好きのエルフ達だ。

 悟空が叫んだら一瞬で集まった。

 まるで元気玉。


「それではルール説明!ルールは至極簡単!場外に出たら負け!死んだら負け!降伏しても負け!死んだら複製七龍玉で復活。怪我したらお土産神豆で回復!一体一の戦いで3回戦!味方に手助けしたと判断されたらその場でそのチームが負けです!両者よろしいか!」

 

「オラわくわくすっぞ!!!」

「問題ないわ。」

 悟空は答えになってないが多分いいのだろう。

 クレピカは複製七龍玉とお土産神豆の話をしたら泣きそうになっていた。

 ドラゴンボ○ルファンらしい。


 どんまい。


「では先鋒!前へ!」

「あっという間に白目を向かせてやろう。」

「あら、ひょうきんな顔は嫌いじゃないわよ?」


「にぃーしぃー!ヤムチャ〜!ひがあしいぃー!ノエルゥ〜!」

「さあ、早くも睨みを効かせています!解説のクレピカさん!おふたりの解説をお願いします!」


「まず西のヤムチャさん。初めの登場シーンは【つよくて悪い砂漠のヤムチャ】ですね!初めはベジータと同じように敵キャラでしたが、結果ベジータ劣化版と成り下がってしまったベジータに食べられた悲しい男です!固有技は狼牙風風拳!その技も別作品の技に食べられた悲しい男です!」


 ヤムチャは泣いていた。なんで試合前にここまで傷つけられなければならないんだと。


 やめてあげて!ヤムチャのSAN値はもうゼロよ!


「東のノエルはしばらく戦ったことがないので何とも言えませんが、確か召喚魔法が得意だった気がします。名前は忘れましたが。召喚魔法は術者の心境に左右されるので、玉を無くした今はどうなっているのか楽しみです!」


「ありがとうございました!両者準備できたようです。それでは、開始ッ!!!!!」


 先攻はノエル姉だった。

「視よ此に在り! 屍體のある所には鷲も亦あつまらん!いでよ!栽培マン!!!!」

「「「「「グエ」」」」」


「出たああ!ヤムチャの天敵栽培マン!」

「栽培マンはザコ敵とよく言われますが、数が多く、戦闘力も1200と十分すぎるくらい強いので、下手したら自爆しなくても勝てる気はします!パワーでもラディッツに匹敵するので、これはヤムチャの敗北濃厚じゃないのでしょうか!」

「栽培マンは合計20体以上。これは敗北確実か?」


「舐めるな!俺はあの時のダサい負け方したヤムチャとは違うぜ!消えろ!狼牙風風投球拳!」


「これは!狼牙風風拳と繰気弾を組み合わせてできた武道家じゃないなと言われた技!確かにあの頃のヤムチャには使えない技だ!」


 狼牙風風投球拳を食らった栽培マンとノエルは吹き飛んだ。

 栽培マンは全員場外に吹き飛んでいるが、ノエルは余裕で耐えて、笑っている。


「何!?俺の狼牙風風投球拳をまともに受けて立ってられるだと!?」

「ふん。毛ほども効かないわ。ここらでお遊びは終わりにしろって所を見せてやろうかしら?」

「それは俺のセリフだ!!!」


「す、凄まじい氣を感じる!!!これは、まさかっっ!!!!」

 そうクレピカが言った途端、ノエルは空を飛び始め、ある程度の高さまで来ると、光り輝いた。


 だんだん光が消え始めると、ノエル姉の体が金に光っていることに気づく。


「フッフッフッフ。アナタは私を怒らせた。姐さんから負けたあの日から、私は努力をした。そして手に入れた!この力を!ゴールデンノエル!見参!」


 ゴールデンフリーザだぁ!

 これはダメだ!

 ゴールデンフリーザは成長したヤムチャにも勝てるわけが無い!

 普通のフリーザでも無理なのがゴールデンフリーザはダメだ!

 逃げろ!ヤムチャ!


そして残念なお知らせがあります。

 全身を金にしたノエルは、全裸です。

 金色にボディペイントを施した変態にしか見えない。


 ちんこなくて良かったと思った。

 この時だけは。


 ゴールデンノエルに変身したあと、ノエルはまた詠唱を始めた。

 「視よ此に在り 屍體のある所には鷲も亦あつまらん!いでよ!ゴールデン栽培マン!」

 

「おおっと、栽培マンも強化されて登場だ!ここでスカウターで戦闘力を測ろうと思います!栽培マン1匹戦闘力12000!!!!流石ゴールデンになっただけあります!強い!!!!それも6匹です!対するヤムチャの戦闘力は15000!!!!これは厳しいかぁ?」

 

「いえ、クリリンと悟飯は戦闘力300の差で栽培マンに圧勝してました。それを鑑みると、栽培マンの方が若干不利に感じますね。レフェリー!ゴールデンノエルの戦闘力は!?」


「ゴールデンノエルの戦闘力は14000です!」

「なるほど!これはゴールデンノエルがどれくらい栽培マンを製造できるかにかかってます!」


 その言葉を聞いてか聞かずか、ゴールデンノエルはゴールデン栽培マンの製造を大量にし始めた。

 

 完全に消耗戦となっている。

 

 狼牙風風投球拳で倒されるゴールデン栽培マンと製造されるゴールデン栽培マンの量は今のところ互角。


 いや、若干ゴールデンノエルの方が不利と言えるか。

 

「召喚魔法は魔力を多く使う魔法です!そして召喚しているのが戦闘力12000のゴールデン栽培マンということもあって相当な魔力を使い切ってるのではないでしょうか?」


「なるほど。無限の兵のように見えるが、もう虚勢の兵だということですね!これはヤムチャの逆襲となりうるか!」


「そうわさせないわ!栽培マンだって自爆で勝とうなんて思っていなかったのよ!ただ、ベジータとナッパに脅されてただけの可哀想な生物兵器なのよ!」

 

「「「「「..............」」」」」


「ええ、栽培マンは考察では短命と言われております。故に、子をなすことも恋することも叶わぬ悲しい生物兵器なのです。それでも、頑張って生きるためにベジータに脅されて自爆したのです。」

 

「「「Buuuuuuu!!!!!!!!!!」」」


「おおっと、ここに来てのゴールデンノエルと解説のクレピカの言葉に観客が心動かされたのか!それとも今まで栽培マンをバカにしたり悪いやつとして見ていた罪悪感なのか!?先程まで完全アウェーでヤムチャの声援しかなかったのが、ここに来てブーイングと変わりました!声援を糧にしてゴールデンノエル巻き返しなるか!!!!」


「おい!!!なんで俺が悪者なんだよ!!!!!俺も地球のために仕方なく戦っていたんだぞ!」


「そうです!!!悪いのはヤムチャではございません!!!!全て悪いのは!品定めと言って栽培マンを作り出し!脅し!ヤムチャの恋人を奪って善人ヅラする!あの!ベジータが悪いのです!」


 そう俺が言うと、観客 、ヤムチャ、ノエル、クレピカ、栽培マン、そしてブルマがいっせいにベジータにブーイングを始めた。

 

「「「「「「「Buuuuuuuuuuuuuuuuu!!!!!!!!!!!」」」」」」


 ベジータ涙目でございます。


「だがベジータ!!!!お前が今までした悪行はこんなものでは無いはずだ!!!お前は、なぜブルマの隣に立ってられる!!!」


「おおっと、ここでヤムチャの追い打ちだあ!確かに!ベジータの罪は計り知れない!非難されても言い訳はできないはずだ!!!!」


 ベジータは初めてフリーザに戦いを挑んだ時のような泣き方をしている。

 ガチガチに震えてやがる。


「これは戦いどころじゃなくなってきた!これはベジータに対する栽培マンの弔い合戦が始まるか!?」


 そう聞き皆がベジータに対して戦闘態勢に入った時、乾いた音が鳴った。


 バン!


 バンッバンッバンッバンッバンッバン!!!!!


「リングから7つの爆発音が聞こえた!こ、これはゴールデン栽培マンの爆発か!?まさか!今の好きをついての攻撃か!流石奇襲の栽培マン!この勝負!栽培マンの勝ちか!?」


「いえ!?立っています!栽培マンの奇襲の爆破から耐えて立っています!」

 

「どういうことだ!流石のヤムチャも7体の栽培マンの爆破には耐えれないのでは!」


「栽培マン達が爆破死に来るのはわかっていたよ。だから俺はコーティングしたのさ!狼牙風風装備拳で!!!」


「おおっと!とうとう狼を纏えるようになったヤムチャ!だが!その姿は白銀聖闘士に少し似ている!実力は伴っていないのに似ているのはなんたる詐欺か!ブーイングです!車田正美先生がブーイングをしている!これは白銀聖闘士ヤムチャのSAN値もダダ下がりだ!」


 場内のブーイングは再びヤムチャに注がれた。


「おおっと!車田正美先生が書類を取り出した!著作権侵害の削除要請だ!作者にもダメージが来たあ!Twitterアカウントが凍結されて八方塞がりの作者にもダメージ!!!!」


「ヤムチャが苦しみ始めた!苦しんだヤムチャのシルバー装備は剥がれ始めている!これは!作者の取り消しだ!白銀聖闘士をなかったことにしている!ヤムチャとんだデバフを食らってしまった!これはキツい!だが!車田正美先生は抗議が終わり納得のいく形になって帰っていった!申し訳ございません!!!!」


「苦しみから耐え逃れたヤムチャはさっきのをなかったことにしようと狼牙風風拳を乱発している!もはや狼だ!だが狼牙風風拳ではゴールデンノエルに攻撃はかすりもしない!さてどうする!?」


「もう、無駄な足掻きはやめなさい。ヤムチャ。貴方がどれだけボケてとかでいじられてるのかは知っているし、確実に舐められてるのも知ってる。変えたかったのね。自分の価値を、皆に見せたかったのね。でももう頑張らなくていいわ。」


「おおっとこれは?戦闘とブーイングの嵐によって2人に不思議な友情関係が芽生え始めたか!?ヤムチャ心なしか泣いているように見える!」


 ゴールデンノエルは優しくヤムチャを抱き締めた。

 ヤムチャはゴールデンノエルの肩に顔を埋める。


「頑張らなくていいの。アナタはアナタ。ヤムチャは。」

 




「自爆で死になさい!」


 バンッ!!!


 第1試合。ノエル自爆により死亡。ヤムチャ巻き込まれ死亡。

 

 よって勝者なし、引き分けとなった。

 



 第1回チキチキエルフ対人間バトルは、1試合目から波乱とカオスな幕開けとなった。

 次戦はペジータ対クレピカ。

 どちらに軍配は上がるのか!


 オッス!オラゴプウ!皆またせたな!

 なあーにぃー!

 ペジータそんな悪いことしてたんかあ!オラがあとでおしおきしてやっぞ!

 次回!ドラゴンポールY!

「爆死クレピカ!ペジータの恐るべき衝撃波!」

 

 ぜってー見てくれよな!

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メタネタギャグ異世界がやばい話 大蒜檸檬 @hagane56

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