魔物に自分の村を襲われた少年・セス。大切な仲間を守らなければ。その時、彼に与えられて力とは?平和な日常から始まる物語。一転して殺伐とし、息を呑むような戦闘。そして、温かな人との関係性。何度倒れても、心に傷が残っていても少年は、歩く。前へ。進む。守りたいものがあるから。共にいたい人がいるから。これから続く物語で、故郷の少女も絡んできそうな予感!楽しみです。
プロローグから日常の描写はしっかりしているが、その分本題に移るまでが長く感じるかもしれない。しかし、そのあとしっかりと話が進む構成になっている。二章もメイン二人の心情が綿密に描かれ、バトル後の旅立つ理由に綺麗に進む。バトルや急展開は少ないかも知れないが、それで敬遠するのは勿体無い。少なくとも二章までは読破してから決めた方がいいと考える。だが三章からバトルが増えて色々と進み出しそうなのも事実だ。さらに幕間による他キャラのストーリーも動き始めている。地味に目を離せない展開が続いていく。
最初がやや冗長だがそれ以降の盛り上がりがgood!情景や心理の描写がしっかりと成された以降はサクサク進んでいく。失礼を承知で言えばネットで読む小説というより紙媒体向けの構成と感じた。まだ二章途中だがそれでもメイン二人の状況と心理が細やかに描けておりこの先が気になる展開だ。
掴みからは想像の出来なかった面白さがある。とてもテンポよく進んでいき、情景描写もとても丁寧だ。こういった作品こそが評価されるべきなのだ。まだストーリーは始まったばかりだが、序盤の面白さに私は容赦なく星3を贈る。