『料理と一緒に飲み込んだかつての夢は、酷く塩辛かった』

物語は子ども時代から始まります。
ほのぼの癒し系かな？ と思っていると、
転瞬、世界は地獄に変わります。
ダークな展開が好きな人には堪らないでしょう。
かといって主人公は絶望に呑まれてしまうのではなく、救いの手が差し伸べられます。
そこからが本当の始まりです。

チート要素は一切ありません。
子どもの頃に心躍らせた冒険物語のワクワク感を、
大人になってからもずっと探していたような気がします。
それをようやく見つけたと思いました。

丁寧な筆致で分かりやすく描かれているのですが、
時折、それだけで一曲書き上げられそうな、
この感情を表現するのに、これ以上の一文があるだろうかというセンテンスが現れます。
その一つがこのレビューのタイトルです。

頼れるクラリス姐さんはイチオシです。
ぜひ、この厳しくもあたたかい世界に足を踏み入れてみてください。

（第一部ハクト編を読ませていただいてのレビューです。
このレビューは、なろうに投稿済みのものです。
カクヨム読者様にも推し作品を届けたく、投稿致しました）