この作品のいい所を上げるとすればやはり最初に思い浮かぶのは緻密に描かれた心理描写でしょうか。
いわゆるいじめ復讐系の物語ですが、復讐する側のざまぁ物語ではなく、復讐される側に主人公を置き、心理描写がリアルに描写されていて臨場感を感じられました。
物語りとしてテンポも良くサクサクと進み進められる文は読んでいて気持ちが良かったです。
読み終わった後の読了間も「ああ、終わった。面白かった」と思える名作です。
個人的に私の一番嫌いなタイプの人間が登場人物にいたのですが、そのキャラが死ぬシーンでは思わず声を上げながらガッツポーズをするほどのめり込みました。
こういうあり得ない状況を題材にするとよくある「いやいやこんな事は思わないでしょう」というツッコミを入れる事なく読め、いい意味で登場人物たちが無理に頑張っていないのが好印象でした
総評としてこの物語は面白い!と思ったので星3とレビューを書かせていただきます
この作品が書籍化したら少なくとも私は買います
PS 最後に作者様へ
お金を払ってでも、続きを読んでみたいと思わせてくれる作品を生み出してくださりありがとうございます
標的を作ることで、それ以外の連帯感を作り出し『円滑』な運営を図る。昔から政治でも用いられてきた手法です。
こういった弱者と強者の構図は、国際社会にも日本社会にも、会社にも学校にも、小さな単位では家庭にも存在します。
いじめを目の当たりにせず大人になった人はいるのでしょうか。
撲滅することが難しい、いじめに、あなたはこれまでどのように立ち向かってきたでしょうか。
被害者、見て見ぬ振りをした人、加害者に協力せざるを得なかった人。誰の心にも、いまもずっと古傷として残っているのではないでしょうか。
この残酷な物語は、人間の醜さと弱さを一切手加減することなく炙り出し、読者に思考するよう迫ります。
贖罪を訴え、同時に贖罪など不可能だと突きつけます。
そのへんにある美しい物語が賛美する『正義』すら、本当に正義なのかと問いかけます。
私は、この物語のことを一生忘れないでしょう。ひとつ悔しく思うことは、この物語が純粋な加害者に届くことは、おそらくないということです。せめて、それ以外の人のもとに少しでも多く届くことを願って、このレビューを書かせていただきました。
二章があるということなので、主人公がどんな結論を出すのか考えつつ待ちたいと思います。