「力なき正義は無能」、という言葉を極限まで突き詰めた物語。
対比で「正義なき力は無能」、という言葉もあるけど、そちらは気持ちいいくらいに無視されているww 今んとこは。
戦争・暴力にアレルギーがある人にとっては不快なのかもしれないけど、やっぱね、人間なんて一皮剥いたらこんなもん。
荒唐無稽に思えるかもしれないけど、案外現実の戦争なんて、この作品の中の会話のように、会議室で、あっさり、決まってしまっているんだろうなと思う。
「善人」はきっと目を背けたくなるだろう。でも目を背けては行けない作品だと思う。
奪うか奪われるかの二択を強制的に選ばされるときが来たとき、自分だったらどう行動するか?
、、なんて考えてもいいし考えなくてもいいし。
折角面白い作品なんだからさ。
みんな取り敢えず読んでみて、★3つつけたら良いじゃん!?
内外の歴史を少しでも齧っていれば、このテーマはとても興味深いものでしょう。
で、文章は読みやすくテンポもとても良い(最初はテンポが今ひとつかもしれないが読み続けてください)。
一気に数十話読める作品。
読後はすっきりさわやか、である一方、人類特に日本人というものの本質部分への重いテーマが残り、それが作品の深さを実感させる。(まぁ読み手の力量次第だけど)
無知だろうが無教養だろうが、生き物としての資質があれば、主人公側に行ける。
どれだけ教養があろうが知識があろうが知能が高かろうが、生き物としての根本資質がなければ、敵側でしかいられない。
この作品の「闘う」は、生き物としての本質なだけ。
智性はそれをコントロールするのだけであり、それを否定(抑圧)するものではない。否定するものは智性ではなく単なる知識+バカなだけ。
また、
ルールや法にはそのルールが必要だという理由が有る。そのルールを作った者達側の理由だ。全体の将来を見通してのルールではない。
だからルールや法は時代によって容易に変化させられてしまう。
だが、生き物の本質部分は変化しない。無理やり洗脳等の抑制をしない限り。
その洗脳を自ら破れた少年少女の物語。
まだ完結していないので、(してほしくないけど)
結末はどうなるのか?
バッドエンドは手っ取り早いけど、それじゃ普通になってしかも後味が悪いだけ。
どうなるのか楽しみでもあり、でももっと長く続いてほしいとも思う今日この頃。