授業が終わり、アルフレッドと学食へと移動の最中、前から白髪ロングの男が歩いてきた。


すげえ、初めて白髪ロング見たけど、顔が整ってると似合うもんだな。

しかもまつ毛なげぇ…。


じっと見すぎたせいかふと目があってしまった。


「あ・・・」


恥ずかしくなってさっと視線を下げると顎を捕まれ上を向かされる。


・・・またか。


「あ、あの・・・?」


目の前のその人は俺の目を見ながらにこりと笑みを浮かべる。

その瞬間、周りの男たちがきゃあああと声を上げ始める。


あれ、ここ男子校だよな?


というかなんでほほ笑まれてんのか全然わかんないし、この人と会うの初めてだよな?俺。

それとも以前の俺はこの人と知り合いなのか?


「君」


「え、あ、はい」


「名前、教えてもらってもいい?」


「・・・はあ。たち、あ・・クロエ=デュラートです」


「クロエくんか。うん、かわいいね」


・・・・は?


多分今の俺は何を言われたのか理解できず、目が点になっていると思う。

いや実際に目が点だ。


怪しげにそいつを見てみるが愛も変わらずニコニコとした笑みを浮かべ楽しそうだ。


「・・・どなたか知りませんが、あなたの視力が心配です」


そういうと周りがザワザワと騒ぎ出す。


「おい、クロエ。この人は生徒会長だぞ。流石に生徒会長の名前くらいは知っとけよ」


隣からアルフレッドが呆れた顔を見せる。


そんなこと言われたって俺は今日初めてここに来たんだからわかるわけないだろう。というか、お前教えとけよ!


「ふふっ、クロエくんは面白いなぁ。そんなところも可愛いね。僕は生徒会長のレイ=ソルトです。」


可愛くウインクをされながら自己紹介をしてもらった。


・・・あんた本当に男だよな?


「あ、ねねっ!これから一緒にご飯食べない?他の生徒会メンバーも紹介したいしさ!」


顎をつかんでいた手を離し、今度は腕を引っ張り始める。


「え、ちょ!?」



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月下香 RUM @animelovemai

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