こちらの自主企画『筆致は物語を超えるか』、私はこっそり『葉桜企画』と読んでおりますが、タイトルの『葉桜』が何とも爽やかなイメージで、登場人物も男性教師と教え子の少女なものですから、何だかこう、爽やかなアオハルものだったり、思春期のちょっと危うげな教え子に寄り添う教師のドラマだったり、というのが大半なのかなと思っておりまして。
まぁ、そう断定するほどたくさんの作品は読んでいないんですけど。でも、何となくそう思いません? 葉桜、男性教師、女生徒ですよ。ちょっとじんわりと感動しちゃうような、爽やかな作品が集まるのかな、って。
ところがどっこい、皆さん、個性豊かな葉桜作品をどんどん投稿してらっしゃるのです。そちらもぜひぜひ読んでいただきたいところなんですが。
いや、それにしたって、この展開は予想出来ませんでした。
ホラーですよ、ホラー。
しかも、わかりやすく怨霊がワー!とかそういうやつじゃないんです。じわじわじわじわ怖くなっていくやつです。私はそういうのが大好きなのです。
竹神さんの作品は私、地の文とか、台詞とかが大好きで大ファンなんですけど、今回もやられましたね。ハザクラーにやられましたね。
ほんともうやられました。
カクヨム界の創造の女神(めがみ)こと竹神チエ女神(じょしん)様が、『筆致は物語を超えるか』企画の『葉桜の君に』に参加されました。
ある程度、アイディアは出尽くしたのかな? と思っていたのですが、驚くような手法を披露されております。
本作はホラー作品なのですが、チェーンソーを持ったホッケーマスクの怪人が迫ってくる系の怖さではありません。
特に何があるわけではない。
だけれど、何やら異様な空気感というか、目に見えない恐怖が少しずつ心の奥底にまで忍び寄ってきて……。
ぎゃ――っ!(涙目)
本作には副作用があります。
はるかわさくらこ、ハザクラノキミ。
そういった単なる名前すら、不気味に見えてくるのです。
コワイヨ。