運命――――サダメ―――――Destine
「やっと見付けたぞヒトデ!!」
そんな時だった。
俺の目の前にほぼ半裸の痴女が空から降り立ち俺の事をズビシと指刺したのは。
「ロデムの今仇ここで取ってやる!!!!」
ぽよんと揺れるお胸様。
「ち・・・・・・・・・・・・痴女?」
「誰が痴女かぁーーーー!!」
勢いよく突っ込んでくる目の前の痴女?
動く度に揺れるその胸は時が昭和ならボインちゃんと呼ばれちゃうほどのお胸様だ。
それはそれとしても、いきなり現れて素性が知れないし、人の事いきなりヒトデ扱いしてくるし、初対面だし、決めつけるのはよく無いと思い痴女?だったが何だかもう痴女(確定)でいい気がしてきた。
だって真っ赤なワンピースは胸元が空いてるどころか乳首ぎり隠れている程度で乳輪微妙に見えてるし、マジボイン。
それによく見ると顔もめっちゃ可愛いし、マジボインだし、スリットは腰骨辺りまで入っているからパンティーの横ヒモ見えてるしホントマジボイン、右手上げて貰ったらきっと胸が右手に付いていくから何とも言えない芸術的な双丘をきっと見せてくれる事に違いない。
ショルダーバックなど肩から斜め掛けしよう物ならアバンスラッシュ並のパイスラで最早普通の童貞ならそれだけで、悩み殺されると書いて悩殺されているとこだ。
しかしこのニルヴァーナ、普通の童貞ではないんです。
童貞オブ童貞、一生童貞と運命付けられた呪われた
そうソレが童帝!!!!!
迸る眼光、反り返った睫毛、最近生えた手足、ぷるんと艶やかな星形の胴体兼顔面。
進化する事2回。
気付いてしまったんだ俺は。
自身の呪われた己の宿命に。
そうこの事実、正にデスティニー。
「何故―――――――――何故、俺にはチ○ポが無いんだーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「いっ、いきなり卑猥なワードを叫びおって貴様!!!恥を知れ!!!!」
「無いよーーーーーーチ○ポが無いよーーーーーーーっ!!!!!」
その事実に。
心が壊れてしまいそうだ。
如何に欲情しようとも。
心はギンギンになろうとも。
事実、チ○ポが生えていない。
故にギンギラギンになれないんだ。
「無視するな!!!
突然何も無いところから炎が現れると、その炎は高速で俺に向かって飛んでくる。
赤い人も言っている。
ふっ、当らなければどうということは――――――
「あちっちぃいいーーーーー!!ぎゅいって曲がったーぁーーーーーー!!あっちぃっちぃーーーーー!!!」
やべーーーーーっ!あちーーーーーーっ!!
何かあちーーーーーーーっ!!!
熱すぎて気が狂いそうだYO!
そもそも乾燥にすら弱いのに炎とか大の苦手!
『自己防衛システムを作動しますか?』
「するするするするーーーーーっ!何でもするから、だからおねがいぃいいいいぃっ!」
『自己防衛システム
―――――リジェネレイト起動
―――――ヒトデ機構起動
―――――ヒトデフィールド展開
―――――98・99・100%・・・・・オールグリーン』
その瞬間、俺の周囲1メルム全てが海となった。
溢れる珊瑚礁、イソギンチャクと戯れるカクレクマノミ。
揺れる昆布、踊るヒラメ、のたうつ蛸さん、そして燃え盛る炎。
「あちーーーーーーーっ!!!まだ燃えてるぅぅぅぅ!!!!!」
「何遊んでんのさニルは?」
「アラクゥゥーーーーー」
「全く・・・・・・ほんと楽しませてくれるね」
気障ったらしくアラク少年がそう言い俺の身体にまとわりつく炎に手をかざした瞬間、ギュィンっとアラク少年の掌に炎が吸い込まれていった。
「おぅ・・・・・・ありがとう」
「どう致しまして」
にっこり笑うアラク少年。
炎は消えたけど火傷あとがヒリヒリと痛む。
「魔女アミー、僕の友だちをいきなり襲うとか――――――――覚悟は出来てるんだよね?」
「あぁ・・・・・・・・・双竜公アラク、何故貴方が此処に?」
「五月蠅いね。アミー。僕は覚悟は出来ているのかと聞いている?それと・・・・・・・・・魔女如きが僕と対等に喋れるとでも?」
轟!
アラク少年の廻りに濃密な魔力が渦巻き出す。
「クフッ・・・・・・・・・年齢を重ねただけの蛇モドキがアタイの邪魔をしようってのかい?」
ユラリ。
アミーと呼ばれた痴女の周囲、その景色がまるで蜃気楼の様に揺らめき出す。
魔力が昇華しマテリアライズする事でアミーの周囲が超高温となっている様だ。
その証拠に俺の廻りの海水が蒸発し出している。
ソソソ。
ヒトデ後ろに下がります。
「嗚呼?遺言はそれだけか?この阿婆擦れが?」
「アタイの邪魔をするんなら消し炭にしてやるよ!!!!」
何だかよく分からないが正に一触即発。
一触即発?
触?
あ、俺触手――――――生やせるんだった。
転生したと思ったら悪魔合体の素材だった俺が気が付けば何故か魔王を目指していた話。 黄金ばっど @ougonbad
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