頼みごと引き受けてくれるのはどっち? 【気分のいい人VS凹んでいる人】②
・気分のいい人と凹んでいる人に頼みごとをした場合、OKの確率が高いのはどっち?
・凹んでいる人に頼んだ方が、OKをもらえる確率が高いぞ! 云うて、酷くない?
答えが気になるあなたは、読み進めていただければ幸いにござい。
一時的に凹んでいる人の方が、頼みごとを引き受けてくれやすい! というお話なのですが、前回申し上げた通り、この"一時的"という部分がミソでして。常時落ち込んでいる人に頼みごとをしても助けてもらえる可能性は低いのですよ。
事実、ロバート・チャルディーニさんたちが行った別の実験によると、この落ち込みは一時的なものなんかではない、生きている限りずっと続くんだぁ──と考えている人の場合は、むしろ他人に手を貸さなくなってしまったのだとか。
コレ、想像してもらえたらわかるのですが、たとえばあなたが職場でミスをやらかして、お叱りを受けたとして。まあ、翌日には六割がた忘れているかな? くらいの落ち込みようだったとしましょう。
そんなとき同僚から「ゴメン、このボールを赤と青でそれぞれ箱に分けといてくれる?」みたいな単純作業を頼まれたらどう思います?
正直、翌日六割がた忘れているレベルだったら、「ああ、私は必要とされているんだな」「この人、気を遣ってくれているのかもな」と好意的に解釈できるゆとりがあると思うのですよ。
一方で、あなたがもう心の底からお先真っ暗であると、二度と立ち直れるわけがないとダークサイドに陥っているところへ先ほどの単純作業を振ってこられたと想定してみ?
「今?」って思いません? というか、このボールを赤と青に分けることをやたら強いてくる職場なんなの? というメタなツッコミはさておきましても、好意的に捉えるゆとりがないじゃないですか。
感想さえあればという幻想【やる気スイッチを見つけよう】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054896176243/episodes/1177354054896443102
上記リンク先でも触れたのですが、人間って他人を助けることでドーパミンが分泌される、すなわちいい気分になるのですよ。
つまり、一時的に凹んでいる人ほど頼みごとを聞いてくれる確率が高いのって、人助けをすることで落ち込んでいる自分のメンタルをベースラインまで戻そうとしているのですよ。無意識のうちに。
だから、一時的に凹んでいる相手にちょっとした頼みごとをするのって悪いことでも何でもなくて、実質win-winなのです。
一時的に落ち込んでいる相手を見かけたら、私たちは手を差し伸べるのではなく、手を貸してもらうのです。
もちろん、頼み方に配慮する必要はあるけどね? そこは、感謝の言葉をしっかり伝えていれば、問題ないのではないかと。
──で、タイトル通りの内容ならここで幕を閉じて何ら問題ないのだけれど、じゃあこの常時凹んでいる人はどこに救いを求めたらええのん? という疑問は残りますよね。とはいえ、ここ掘り下げだしてしまうと、完全本筋から脱線してしまうので。
『頼みごと引き受けてくれるのはどっち? 【気分のいい人VS凹んでいる人】』は今回で完結です。常時凹んでいる人の明日はどっちだ。ではまた!
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