頼みごと引き受けてくれるのはどっち? 【気分のいい人VS凹んでいる人】①

・気分のいい人と凹んでいる人に頼みごとをした場合、OKの確率が高いのはどっち?


 答えが気になるあなたは、読み進めていただければ幸いにござい。


 誰かに頼みごとをするとき、無下に断られたらどうしようとか、意地悪な人に頼んで足許を見られるのもイヤとか、そういう不安を抱えている人って結構いると思うのですよ。事実、いざ人に頼みごとをしたかったら、私たちは常日頃から周りに小さな頼みごとをしておく必要があります。

 これはあなた自身が誰かを頼ることに慣れる──と同時に、周りから「この人は困っているとき助けてもいい人なのだ」と認識してもらわなければならないからでして。困っているのに周りが助けてくれない理由の一つには、「下手に助けて余計なお世話だって思われるのもイヤだな」という周囲の不安があったりもするのです。


 さて──そんな頼みごとをしたくてもできないモヤモヤに苛まれているとき、頼みごとをOKしてくれやすい人がわかったらまあラクだと思いません? 


 というわけで、今回はいざというとき手を貸してくれる確率が高い人を見分ける方法についてご紹介させていただきたく。

 さて、唐突ながら質問です。いま困っているあなたの前には、二人の人物がいます。ひとりは機嫌の良さそうな人、もうひとりは凹んでいるふうに見える人。


 さて、あなたはどちらに助けを求めますか?

 

 恐らく大半の方は、機嫌の良さそうな人に頼むのではないでしょうか。確かに機嫌が良いとはすなわち心に余裕があるということですから、ノリでOKしてくれそうなイメージがあります。

 ところが──社会心理学者ロバート・チャルディーニさんたちの研究によるとどうも私たちはに凹んでいるときほど、誰かを助けたい! 力になりたい! というモチベが湧くのだそうで。

 実験の内容としては、まず無実の人が非難されている状況を参加者に目撃させます。そんなもの目の当たりにしたら、誰しも気分が落ち込むじゃないですか。そうやって一時的に凹ませたグループとこれといって何もされていないニュートラルなグループ、そしてプレゼントを貰ってウッキウキのグループをつくります。それから、それぞれのグループに人助けのチャンスを与えて、さてどのグループが一番人助けをするのかな──と。そういう傾向を調べるのですが。


 結果、一番他人を助ける傾向が高かったのは、一時的に凹んでいるグループだったとのこと。


 コレ、面白いのが気分のいいグループはニュートラルなグループと比べても、人助けの傾向が低いところなのですよ。心に余裕があるって、私は一人で生きていけるという感覚と通ずるところありますから。他人を助ける必要はない──という考えに至りやすいのでしょう。

 というわけで、頼みごとOKしてもらいたかったら一時的に凹んでそうなヤツに頼め! というのが今回の結論なのだけれど、いまこれを読んでくださっている八割の胸中を云い当てたい。


「悪魔かな?」


 一時的とはいえ明らか気落ちしている人に頼みごとってフツーに酷くない? 悪魔なの? と思ったそこなあなた。弁明もとい解説はまた次回させていただきたく。ちなみにコレ"一時的"という部分がミソなので。ここをスルーしてしまうと、たとえ凹んでいる相手でも断られる確率高いので。

 兎角、続きはまた次回。ではまた!

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