第6話 孔雀の涙と森の小人

 早朝、わずかな明るさと小鳥の声で目が覚めた。

 早起きには慣れていた。日の出とともに目覚め、家の支度をし、その後城砦に出向いて兵士たちの朝ごはんを作る。それが日課だったから。

 半身を起こしたアリーシャは、見慣れた天井が見えないことでひとつ瞬きをしたが、その間に、ここが旅の途中で張った天幕の中だということを思い出した。うーんと大きな伸びをして、掛け布をめくる。隣で眠るカレン、ターニャ、アドナを起こさないように、静かに天幕の外に出た。

 邪魔になる長いばら色の髪をひとつにまとめながら、ぼんやりと焚火たきびの灯りに引き寄せられるように歩く。

 その傍に腰かけている人物を見て、アリーシャの心臓がドクンと大きな音を立てた。

「マクラウド大尉……?」

 新たなまきを一本くべたリカードが、紫のおだやかな瞳をアリーシャに向けた。

「おはよう、アリーシャ。ずいぶんと早起きだね」

 その声は高すぎず低すぎず、小鳥がさえずる森の空気に見事に調和している。

「べつに、朝食の支度をするから、いつもこんな時間よ」

 とげのある言い方になってしまったことを後悔した。いつもこうだ。考えるより前に言葉が飛び出てしまうのだ。

 パチパチ……と薪の爆ぜる音が広がる。

 リカードは気を悪くした様子もなく、「そう、いつも早くからありがとう」と変わらぬおだやかな声で告げた。

 また、アリーシャの心臓が跳ねた。なんだか居心地が悪い。

「あの、あなたが一晩中火を見張っていたの?」

「いや。アザド・レジと交代だよ。今夜は、また違う仲間が当番をしてくれるはずだ。火のことは、男連中に任せてくれればいいよ」

「……そう。あの私、朝食の支度にとりかかるから」

「うん、よろしくね」

 そこで会話は途切れ、アリーシャは逃げるように川べりに駆け寄った。

 まずは桶で水をんで顔を洗い、小さな櫛で髪をととのえる。

(やだ、私ったらすごい格好で男の人と話してたのね)

 いつも朝からシャキンと神経を尖らせているアリーシャにとって、珍しい朝になってしまった。

 手早く身支度をととのえたアリーシャは、いったん天幕に戻り食材、調味料、調理道具を効率よく配置して調理にとりかかった。



 野営地を引き払い、再び西を目指す。羅針盤の指す竜のいる方角へと。

 リカードが上機嫌なのに気付いたアザドが、ボッポルーを寄せて声をかけてきた。

「珍しく浮かれてるな。朝弱いくせに」

 リカードは、隣に並んだアザドに笑いかけた。

「朝からアリーシャとおしゃべりしたんだ、二人っきりで」

「……そりゃ、良かったな」

 何故だろう、あまり祝福されている気がしない。


 一行が歩を進めているのは、ボッポルーが二匹並んで通れるくらいの比較的広い道だった。村人も分け入らない森の中に道があるのは、戦争の名残だ。三十年前は、この道が行軍ルートとして使われていた。森の中を縫うようにいくつかのルートがあり、赤ひげの戦士・ブレイデンが地図を持って先導している。

「このまま進むと、一旦大きく南に逸れる形になりますが、どうされますか?」

 ブレイデンの野太い声が尋ねた。

 リカードは「道なりに進もう」と答えた。行軍ルートから外れると、獣道を進むことになる。人間もボッポルーも疲労が増大するのは明らかだ。

 赤ひげの戦士は頷き、視線を前方に戻した。

 年長組のブレイデン、タン・アラム・シームズ、ディーンは黙々とボッポルーを操っていたが、年少組は今日もにぎやかだ。

「……で、悪戯は成功したんだけどすぐに見つかって、おふくろにこっぴどく叱られたってわけ」

 ミランは子ども時代のエピソードを披露していた。

 ちなみに、リカードは彼を年少組に分類しているが、ミランのほうが五歳年長である。人懐っこくおしゃべりな性格が、彼をより若々しく見せているのだった。

「そりゃ怒られるっての。いろいろやらかしてんな、あんた」

 遠慮なく言ったのは、男性陣では最年少のケリー。口には植物の茎を咥えている。酸っぱさの中にわずかな甘みを感じる、食べられる植物だ。

「お前だって、男ならガキのころにはいろいろ悪さしたんじゃねぇの?」

 してない、とケリーはそっけなく言った。

 隣でアリーシャが笑った。

「ケリーのところは母ひとり子ひとりで、ケリーはよくお母さんの手伝いをしてたわよ」

「へぇ、人は見かけによらないね」

「余計な世話だよ」

 ケリーのコーヒー色の瞳に睨まれて、ミランは肩を竦めた。女性陣の楽しそうな笑い声が弾けた。

 リカードは手綱をゆるめてアザドとボッポルーを並べると、年少組の後ろ姿を見ながらぽつりと言った。

「楽しそうだなぁ。私もアリーシャとおしゃべりしたい」

「じゃあ首を突っ込んで来いよ」

 と、アザドは面倒くさそうに答えた。

「勇気が必要なんだよ。恋するものの臆病さを、君は分かっていないね」

「どうせ俺に恋愛の機微は分からんよ。それで不自由もしないしな」

「マリサは君の花嫁さんを見たいかもしれないよ」

 マリサというのはアザドの母の名で、リカードの乳母めのとでもある。

 アザドは短く息を吐き出した。

「母さんには悪いが、今のところその予定はないな」

「花嫁が難しいならいっそ花婿を迎えるのも……イタイ、冗談だってば」

 アザドが軽くリカードの足を蹴った。本当はそんなに痛くなかったが、子どものころに戻ったようで楽しく、リカードは笑い声をあげた。同じ感覚を共有していると思うのは、リカードの早とちりではないだろう。アザドの鳶色の瞳にも笑みが浮かんでいる。


 一行は川沿いの道を伝って南下し、昼ごろに河原で小休憩を挟んだ。そしてさらに川を下り、夜には河原で天幕を張った。夕飯は、男性陣が腕を競って釣果を差し出した。焼いた魚に軽く塩をふっただけの料理も、一日歩き通しの体にはしみじみと美味しかった。

 幾日かそんなことを繰り返すと、森の様相も変わってきた。太く高い樹木が生い茂り、その隙間には細い樹木が乱立して、陽が差し込みにくくなる。道も倒木や垂れさがったつた植物で分断されていることが多くなり、そんな時人間たちはなたを振るって通路を確保した。足元には落ち葉が堆積たいせきしている。

「歩きにくくなってきましたな」

 戦闘を進む赤ひげのブレイデンが言った。

トシなんじゃねぇの?」

 ケリーがにやりと笑って生意気を言ったが、ブレイデンは口に出しては何も言わず、じろりと若者を睨みつけるにとどめた。

「じきに暗くなる。河原に下って、早めに寝床を確保したほうがいいな」

「あぁ、そうしよう」

 アザドの提案にリカードはうなずき、一同は道から逸れて斜面を下り、河原へと降り立った。

 小さな湖のようにも見える、ゆったりとした流れの川だった。川面は森の緑と赤紫の夕暮れを映して彩を放っている。せせらぎの音が静かな木立の奥に絶えず響いていた。

 河原には草が生い茂っていたので、焚火たきびをするために草を刈って地面を露出させる。落ち葉や薪の間に、乾燥させた魔除けの枝も入れて、火を点けた。火はゆっくりと薪を飲み込み、オレンジ色の炎を巻き上げた。

「俺たち、今どの辺まで来てるんだ?」

 干し肉を火であぶりながら、ケリーが尋ねた。

 答えたのはブレイデンだ。

「北との国境の少し手前あたりだろうて。あと一日歩けば、かつて見張り台として使われていた砦に着くはずだ」

 水筒を片手に、「へぇ」と相槌を打つリカード。

「そんな場所があったんだ」

「はい。前哨地点として、小隊が滞在していた記録が残っていましたよ」

 ブレイデンは事前に資料を読み込んで来たようだ。頼りになる仲間がいることを、リカードは嬉しく思った。


 食後のお茶を飲んでいるときに、その声は聞こえてきた。

『……ニンゲンだ……ニンゲンがいるぞ……』

 焚火の音にまぎれて消えてしまいそうな小さな声だった。内容がよく聞き取れず、リカードはより耳を澄ませた。

『……ニンゲンだ……たくさん……前よりは少ないかな……』

『……どうする、襲って食べてしまおうか?』

『……ほうっておけ……嵐は、いずれ去る……』

『……なんの臭いじゃ、これ以上近づきたくないのぅ……』

 複数の声が聞こえてきた。この場所に、リカードたち以外の何者かが潜んでいるようだった。

 リカードは立ち上がった。確かめるまでもなく、腰には剣のずっしりとした重みを感じる。周囲を見渡すと、たいていのものはお茶を飲んだり、武器の手入れをしたりとくつろいでいた。魔法使いの弟子のターニャ、青いバンダナのミラン、ばら色の髪のアリーシャの三人だけが、不思議そうにあたりを見渡していた。

「みんな静かに、お客さんのようだ。人ならざる、ね。アザド、ミラン、それとターニャ。いっしょに来てくれ」

 リカードは仲間を引き連れ、焚火の影がゆらめく木立の間に足を運び入れた。


 明かりのない森の中は暗く、どこまでも闇がわだかまっていた。ときおり闇の中からガサガサと草木を揺らす音が聞こえる。それが小動物の立てる音か、それ以外のもの気配なのか判断するすべはない。

 リカードは深く息を吸い、ゆっくりと時間をかけて吐き出した。何度かそれを繰り返すうちに、目が暗闇に慣れてくる。紫水晶のような瞳は、小さな影たちが木立の後ろからこちらをうかがっているのを捕らえた。

「初めまして、森にむものたちよ。私たちは、あるものを探しに森の外から訪れた人間だ。森を通るにあたり挨拶がしたい、姿を見せてはくれないだろうか」

 リカードの声は、闇の奥へ吸い込まれていった。返事はない。静寂が鼓膜をうつ。

「挨拶したいだけだ、争うつもりはない」

 リカードは錆びた金色のランタンを取り出した。子どもの手のひらに乗るくらい小さなものだ。その中には蝋燭ろうそくではなく、いびつな形をした小石が入っていた。太陽の下で見ると虹色に輝く、珍しい石だった。その昔、人間と妖精の争いに心を痛めた孔雀がこぼした涙が石になった――そういう伝説があることから『孔雀の涙』と呼ばれる貴重なものだ。カルヴィンの話が本当なら、この暗がりの中でも、妖精たちには美しい虹色の石に見えているはずで、それは融和の意志を伝える役割を果たすはずである。

「きれい……」

 声はすぐ後ろから聞こえた。あいにく妖精ではなく人間の声だ。どうやらターニャの青い瞳は、虹色の光を感じ取ったようだった。

『ふむ、この人間は"懸け橋の石"を持っとるようだぞ』

『いやいや、騙されてはいかん。きっと鉱脈を掘り返しに来たに違いない』

『探し物をしに来たと言っていたしな』

 声は周囲の闇から溶け出すように聞こえてきた。どうやら取り囲まれているようだ。アザドは神経を尖らせて、ミランは不思議そうに、ターニャはかすかに震えながら闇の中で身を寄せ合ってたたずんでいる。

「違うよ、私たちが探しているのは鉱脈ではない。もっと別のものを探しているんだ。よければあなたたちから手掛かりをもらえればと思うんだが、姿を見せてはくれないだろうか」

 ざわざわ……ぼそぼそ……まるでリカードたちを取り巻く草木が一斉にざわめき始めたかのようだ。どうやら、森に棲むものたちが小声で相談しているらしい。

 リカードは待った。彼らの天秤が楽観の側に傾くのを。出来ることなら、森に棲むものたちと事を構えたくはない。長い道中、無用な争いは避けるべきである。

 やがて森のざわめきが収まると、リカードの手に乗ったランタンに不意に光が灯った。蛍の光が集まったかのような、淡いのに鮮やかな黄緑色の光だ。

 その光の中に、ひとつの影が歩み出てきた。リカードの手のひらに乗るほど小さく、長いひげを生やした老人のように見える。三角のとんがり帽子をかぶっていた。

『お客人が森を荒らしに来たのでないと言うなら、我らも友愛の光を返そう。して、何を探しに来たのだね?』

 リカードは微笑んで地面に片膝をついた。

「ありがとう、森に棲むものよ。私はあなたを何と呼べばいいのかな?」

『我は森の小人ノームじゃ。森の小さき生き物たちの調停役じゃ。この場を代表してお客人の話を聞こう』

 リカードはランタンを平たい石の上に置き、自分はその灯りの中で胡坐あぐらをかいた。

「ありがとう、ノーム。こうして話を聞いてくれて感謝するよ。実はね、私たちは春の花竜スプリング・ドラゴンに会いたくてこの森に入ったんだ。」

『ほっほう! ぬし様に会いにとな。はてさて、良からぬ目的ではないのじゃな?』

 ノームは小石に腰かけ、手を叩いて体を揺らした。驚いているようだが、もじゃもじゃひげの奥に隠された表情は、薄明りの中では読み取れない。

「とんでもない。いつも我々に春を与えてくださることへのお礼と、ちょっとした尋ねものをしに、ね。そうだ、あなたたちにも尋ねたいのだが、誰か金色の光る布きれを見なかったかな?」

『黄金の布かね?』

「えぇ、正確には二本の筒状の布が引っ付いたものですが」

 ここで「ももひき」と言って伝わるのだろうか。伝わらない気がしたので、リカードは表現に頭を悩ませた。

 ざわざわ……ぼそぼそ……リカードたちを取り囲んでざわめきが交わされる。やがて、目の前の森の小人ノームが首をカクンと揺らした。

『ほっほう! 見た者がおるようじゃ。ぬし様が持って飛んでいたそうじゃ』

 やはり、とリカードも頷いた。

「それではますますお会いしなくては。私たちは赤い竜クリムゾン・ドラゴンの尾の導きでここまで来たのですが、ぬし様のお住まいはまだ遠いのですか?」

『ふむ。燕の背に乗って三日間と言ったところかのぅ』

 だめだ妖精基準じゃ分からない……とリカードは思ったが口にしなかった。リカードに妖精目線の話が分からないのと同様、彼らに人間視点の話を求めても無駄だろう。

「貴重なお話、ありがとうございます。私たちが無事にぬし様のところへ辿り着けるよう、見守っていただければ幸いです。私たちからは、親愛の証としてこれを」

 リカードは一枚の大きな落ち葉を拾い上げると、その上にこんもりと妖精の粉を積み、森の小人ノームの目の前に差し出した。森の小人ノームたち森の住人は、その銀色の粉を喜んだようだ。周囲に歓喜に満ちたざわめきが広がる。

『ほっほう! 人間にしては心得ておるな』

 暗がりのなかから、さらにふたりの森の小人ノームが歩み出てきた。大事そうに銀色の粉の乗った落ち葉を担ぎ上げ、また闇の中へ戻って行く。満足げにそれを見守っていた最初の森の小人ノームが、『お客人、我らに見守って欲しいと言ったな?』と問いかけた。

「えぇ」

『ならば、これを持って行くがよい』

 小さなはばたきが聞こえた。黒い蝶かと思ったが、それは闇に透ける透明な羽を持つ小さな妖精だった。彼女はにっこり微笑むと、両手に抱えていたものをリカードの手のひらに落としていった。

(あ、アリーシャの髪みたいだ)

 それは暗闇の中でも鮮やかなバラ色に光る、一枚の薄いうろこだった。とても光沢があり、角度によってさまざまな色の光を放っている。

「ノーム、これはなにかな?」

『ほっほう! ぬし様の鱗じゃよ。赤い竜クリムゾン・ドラゴンとともにそなたらを導いてくれようぞ。大切に扱うがよい』

「わぁ、これは素敵な贈り物をありがとうございます!」

 リカードはその鱗を、赤竜の羅針盤の中に入れた。金色の縁の中でゆらゆらと花びらのように揺れるばら色の鱗はとてもきれいだった。

 森の小人ノームは満足げに二度頷いた。

『さらばじゃ、お客人がた。よい旅を』


 森の暗闇から戻ったリカードたち四人を、好奇の眼差しが迎えた。

「なにがあったんだい? 魔獣が出たって雰囲気じゃあなさそうだったが……」

「なに、森に棲むものたちと少し話をしただけさ。問題ないよ」

 心配した様子のエドナに向かって微笑むリカード。

「旅のみちゆきを祝福してもらった。それと、春の花竜スプリング・ドラゴンは、確実にこの森にいるらしいという話も聞けた」

 焚火が照らし出す光の輪の中に座り、リカードは先ほどの話を仲間たちに語って聞かせた。

「――っていう感じで合ってるよね、ターニャ」

「はい」

 銀色のおさげをわずかに揺らしつつ、ターニャは頷く。

「ミランは、どこまで話が理解できた?」

 リカードの問いかけに、ミランは首を傾げた。

「半分くらい、かな。大尉が話していたちっさいじいちゃんの言葉、聞き取れたり聞き取れなかったりしたから。あと、周りの連中もなんやかんやしゃべってた……よな?」

 話題を振られたアザドは、「俺にはさっぱり分からなかったぞ」と渋面を作った。

「リカードが一方的に話しかけているようにしか見えなかった。じいさんなんか、いたか?」

「ひとりで喋ってたら、私、アブナイ人じゃないか……私が置いたランタンの向こうに、こう手の平に乗るくらいの小さなおじいさん妖精がいたんだけど、見えなかったのかい?」

「あぁ……ぼんやりと、なにかの気配はしていたが……具体的な形は見えなかったな。途中、落ち葉が不自然な動き方をしていて、それに驚いた」

 興味深い結果になった。妖精の姿がはっきりと見え会話をきちんと理解できたのはリカードとターニャのみ、ミランは不完全で、アザドには何が起こっているか理解できなかったという。どうやら、妖精という存在の感じ方には、個人差があるようだ。

「この森に、妖精や竜が棲んでいることは分かったんだ……たとえ目に見えなくても彼らは存在する。そのことを念頭において行動しよう。むやみに森を傷つけるようなことがあれば、きっと彼らは私たちを受け入れてくれないだろう」


 黒っぽい夜空には、白く輝く月と、小さな瞬きを繰り返す星たちが共演していた。この同じ空の下のどこかで、春の花竜スプリング・ドラゴンも眠りについているのだろうか。

 リカードは明日以降の旅に思いをせ、欠伸あくびとともに大きな伸びをした。



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辺塞寧日オンリー春うらら 路地猫みのる @minoru0302

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