触れる感覚、におい、異物感

密な描写と構成の安定感のおかげで、物語に破綻は少しもないけれど、でも登場人物に入り込めない、透明でぶよぶよした壁のようなものを感じました。これはふたりだけの物語なのかもしれないですね。
あとに残る、土の匂いとカルキ臭がとても印象的です。文章の強さを感じました。